現在、日本の２０−３０代を中心に、一部で活発な動きを見せている「ソーシャルベンチャー」について、後期ゼミの今後のゲスト講師たちを招く前に、基本的な知識と素養を身につけるオリエンテーションを開く。

　間に合えば、レジュメを用意するつもりだが、基礎中の基礎は、下記を読み、リンクをたどって下調べしておいてほしい。

http://gogo-socialventure.blogspot.com/

　さて、ソーシャルベンチャーを熱く語るうえで、労働行為の中に自尊心を見出す（あるいは自尊心を守る）ために、「プライドワーク」という概念（新語）についても、理解を深めてもらいたい。

　日本の労働市場そして労働現場は、少数派の属性の持ち主に対して非常に不寛容な傾向が否めない。

　このゼミでもこれまで学んだように、妊娠した女性、障害者、同性愛者、ユニークフェイスなど（あるいは喫煙者なども含めて）、自分らしく働こうとすれば、現場から干されたり、仕事復帰が困難になったりしかねない「男性社会」の悪しき点が今なお改善されていない。

　しかし、睡眠を除けば、人生の大半は労働の時間だ。

　労働時間の中で自尊心を守れない、自分のライフステージがゆがめられる、あるいは個人の自由が保障されないなどといった窮屈さに甘んじていては、決して楽しい人生にはならないだろう。

　このように、実社会では、自分らしく働ける楽しさをどう作っていくのかというテーゼが常に問われているのだ。

　そこで、今回はプライド（自尊心）を守りながら働けるようにする一つの選択として、ソーシャルベンチャーのありように着目してみたい。

　ソーシャルベンチャーが、利益優先型ではなく、問題解決優先型で運営されるのは、そこに自分の労働に対する自尊心を得ながら、同時に社会的に歓迎されうる経済活動があるからだ。

　前期ゼミ、後期ゼミのゲスト講師にも、そのありようは如実にうかがえる。
　そこで、なるだけ拙著新刊『プライドワーク／自分をつくる働き方』（春秋社）を前もって読んだ上で、ゼミに臨まれたい。

●プライドワークをamazonで
http://astore.amazon.co.jp/con-isshow-book-22


　今後のゼミでは、前記リンクの中から「WWB／ジャパン」の奥谷京子さん、ユナイテッドピープルの関根健次さん、音力発電の速水浩平さんなどが、ゲスト講師として決定している。

　そこで、このVol.3では、レギュラーゼミ生各自の身近な問題、解決したい問題を一つだけ挙げてもらい、そこにどんなビジネスモデルによる解決が可能なのかについてのプレゼンテーションもやっていただこうと思っている。

　ポイントは、「そのビジネスモデル（収益構造）には、持続可能性がどれほどあるか？」だ。
　さぁ、レギュラーゼミ生よ、きみの今、解決したい身近な社会問題とは何？
　それをビジネスの手法で解決できるとしたら、そのモデルは？


　ビジター参加希望者のみ、下記に参加表明をしてください。
　それが予約となりますので、あとは当日教室に来てください。
　お友達をお誘い合わせの上、お早めにどうぞ。
　このイベント・トピックスへのリンクも大歓迎です。
（※東大生はもちろん、東大生以外の学生、社会人もウエルカムです）