文月朔日。

陽が落ちて、夕暮れの中に名古屋城の天守閣が浮かび上がる。
茹だるような日中の暑さよりも濃密で、夜空に咲き誇る花火よりも輝かしい。

まやかしのような初夏の夜が、夢のように幕を開ける。

　

現代の若者と疎遠になってしまった日本の国技である相撲。
土俵があって力士さえいれば勝負のつくシンプルな競技。
そのシンプルが故の美しさの真髄に迫るべく、７月に開催される大相撲名古屋場所に先駆けて、とっておきの土俵を用意した。

　

競技中の声援は大音量で流れるクラブミュージック。
若者文化の先端であるクラブと伝統文化である相撲との革命的な融合。

　

江戸時代、享保の改革の下に意気消沈していた名古屋を救った徳川宗春の革新的な宴に倣って、未だかつてない昂揚で名古屋を更に活気付ける。

　

甦れ、史上最高と謳われた名古屋の繁栄。

名古屋城を解放して、初夏の夜に踊り狂おう。

　

２００６年７月１日土曜日。
未知なるコラボレーションが名古屋中の若者を魅了する。


名古屋大学相撲部がおとどけします。

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