(2) Chateau La Tour Haut-Brion, Pessac Leognan AOC 2004 ⇒ワインアドヴォケイト誌88点。ワインスペクテーター誌90点。 ⇒漫画『神の雫』では、主人公のライバル、遠峰一青の大人になった初恋の相手が、「このワインは私みたいだから好き」といって、その退廃的な魅力を語りますが、すでに彼女は他界。『神の雫』でももっともせつないシーンのひとつですね。 ⇒持ち株会社のドメーヌ・クラレンス・ディロンは、2006年から、傘下にあるシャトー・ラ・トゥール・オー・ブリオンのワインをそのラベルで出すのを止め、ラ・ミッション・オー・ブリオンのセカンドワインにブレンドすると発表しています。このワインは2005年が最終ヴィンテージとなり、2005年以降はラ・トゥール・オー・ブリオンの名前でワインは造られていません。中世の時代には、現在のシャトー・ラ・トゥール・オー・ブリオンは、ロスタン家が所有していました。当時、シャトーは「ラ・トゥール・ロスタン」と呼ばれる貴族の館の一部でした。現在の名称ラ・トゥール・オー・ブリオンを名乗るようになったのは19世紀になってからで、当時の領主であったケイルー兄弟が、隣の高級シャトーの名を加えたのです。このドメーヌは、すでに1850年からシャトー・ラ・トゥール・オー・ブリオンの名で「コック・エ・フェレ」に紹介されており、当時、ここで25樽のワインが生産されていることが記されています。ウォルトナー家が1919年にシャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンを購入した際、オーナーであるヴィクトル・クストーは、ドメーヌの収穫予定分もすべて彼に譲りました。1926年、ヴィクトル・クストーの未亡人、マリー・クストーの依頼により、クストー夫人は1935年にシャトーをウォルトナー家に遺贈しました。1983年、全てディロン家の所有となり、4つのオー・ブリオンは1つにまとまりました。それまではシャトー・ラ・トゥール・オー・ブリオンは、ラ・ミッション・オー・ブリオンのセカンドワイン扱いとされていた時期もありました。現在では独立した銘柄として販売されていて、近年のワインは、より畑が成熟してきたため、さらに深みがプラスされています。ラ・ミッションの畑に程近い、砂利まじりの丘に横たわるシャトー・ラ・トゥール・オー・ブリオンのテロワールは、砂利質と粘土質、砂地からなる非常にやせた土質です。こういった土壌は、特にカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に適している為、ラ・トゥールのワインは、ラ・ミッションと比べてかなりその性格が異なります。ラ・トゥール・オー・ブリオンには、オー・ブリオンと同質のブーケが備わっている上、燻した芳香さえも感じられます。空気に触れた際のオー・ブリオンの複雑さには及ばずとも、洗練さでは引けをとりません。ラ・トゥール・オー・ブリオンは、熟した赤系果実のエレガントなブーケに、しっかりとした構成の味わいとハーモニーのあるアタックを特徴としています。
(3) Poupille, Cotes de Castillon AOC "Atypique" 2002 ⇒スイスのテイスティング会でシャトー・ペトリュスと最後まで競い合って名を上げたプピーユの特別キュヴェ。2002年は貴重なそのファースト・ヴィンテージ。 ⇒漫画『神の雫』では、主人公、神咲雫がニューオリンズの街とソウルフルなジャズを想像して亡くなった先輩を偲ぶシーンが印象的です。
(4) Lucia(Bortolussi), Saint Emilion Grand Cru AOC 2004 ⇒ワインアドヴォケイト誌91点。ミシェル・ロランの次を狙う気鋭ステファン・デュルノンクールがコンサルタントして成功を収めた出世作のひとつ。 ⇒漫画『神の雫』では、主人公、神咲雫の上司が彼を屋台のワインバーに連れて行き、惜敗した彼を励ますシーンで出てきました。黒髪の美少女のイメージとして語られますが、個人的には、『神の雫』に出てきた女性でもっとも魅力的な容姿の女性に思えます。