かつてのハンス・ベルメールを彷彿させ、夭折したロバート・メープルソープの過激性をも合わせもつ彼の作品は、見る者の安直なモラルを混乱させ理性と知性に対して YES or NO の踏み絵を眼の前に差し出す。巷にあふれるキレイ・アカルイ NUDE雑誌や、なんら毒も無くエロカワイイともてはやすコンビニエロスの風潮に飼い馴らされた若い世代にメタフィジカルなパンチを喰らわせる。特筆すべきは、モデルの女性と写真家の深い信頼関係に裏打ちされたコミュニケ−ションと用意された機器やオヴジェと緊縛師の手技、三位一体の即興的現場性である。生ぬるい日常のだるさを吹き飛ばす緊張と臨場感が漲り、希有な創造世界として昇華されている。