【PROFILE】
BIRTHDAY 1981/09/16
JAY’EDの“強み”は「ハイブリッドの美しさ」そのものにある、と評したのはソウルシンガーのORITO氏だったりするのだが、実際“彼”の語感及びリズム感はたった一つのルーツからくる類のものではない。日本人の父と、ポリネシア系ニュージランド人の母の間に生まれ、幼い頃はニュージーランドやオーストラリアで暮らしていた彼はバイリンガルとして育ち、音楽に関しても洋邦、ジャンル、年代分け隔てなく楽しめる素直さとキャパシティを持っている。“一番好きで、自分にもっともしっくりくる歌いたくなるのがR&B”だという軸こそは揺るがないが、いわゆる“真っ黒な歌い方”は好まない、どちらかと言えば非シャウター的スタンス。ナイーブ、センシティヴ、ロマンティック…どうとでも形容出来るが、歌い手としてのJAY’EDの持ち味は総じてスウィートかつエモーショナルなものだ。それは例えば、ラッパーのフロウの如き歌い回しを駆使する際も基本的に変わらない。その繊細でいて、十分に芯の強い特異な歌声こそが一つの共通言語と成り得ている。同性の者が聴いても気恥ずかしさを覚えない…JAY’EDはその事実を誇ってもいいと思う。「正直ここまでキャラクターの立った歌声を持つ若手R&Bスタイリストが(R&B先進国とは言い難い)この日本にいたなんて…」と、そのパフォーマンスや音源に触れ驚いた人が少なくないのも当然と言えば当然の話だろう。現状シーンを見渡してみても、彼と完全に(キャラが)被る存在など皆無に等しいのだから。
活動拠点を地元である大阪に定め、DOBERMAN INCを始めとするヒップホップ・アーティストとステージをシェアしたり、音源上で絡んだりするようになった2002年以降、彼は“表現者”としての自分を改めて強く意識するようになる。初めてフィーチュアリング参加した楽曲となるDOBERMAN INCの「Jam Session」(’02)から、ソロ・アーティストとしての初のオリジナル曲『Why』(’05)までの“成長ぶり”は、その時期(’02〜’06)の録音物をコンパイルしたコンピレーション・アルバム『The Gift 〜just let me know〜』(’06)に触れて頂ければ明らかだろう。当初“どちらかと言えば日本語詞を書くのが苦手”だった彼は、自身の共通言語の幅を広げることでそれを克服しつつある。メロディーメイカーとしての才能こそは元から光るものがあったが、ソングライターとしてはまだ発展途上なだけに、2007年に打ち出す“New JAY’ED像”にはかなり期待出来る。得意のファルセットを活かした滑らかなボイシングがその“動き”にも出たライヴでのジェントリーなパフォーマンスにも増々磨きがかかっている。敬愛するジャスティン・ティンバーレイク(2002年の彼のソロ公演でオープニング・アクトを務めたり、雑誌取材でインタビュアーを務めたことも)が提唱した“Sexy Back”つまり「セクシーな音楽の復権」に最も近い位置にいる日本人ポップスター、それが今現在のJAY’EDが狙うべきポジションではないだろうか。
【DISCOGRAPHY】
■The Gift -just let me know-
2006.05.10 Release
(JDSCD−002 D-ST.ENT./KSR)
¥2,000 (incl.tax)
1. Movin'On
2. Just let Me Know feat.JAZZY BLAZE
3. Pop Them Bottles-English Solo Version
4. Sayonara
5. Fly Away (I-DeA Remix) JAMOSA & JAY'ED
6. Shining☆Star (HASE-T Remix) feat.RICKIE-G
7. Why?
8. Lovers Medley…, Nite and Day〜Happy〜Rock Wit'cha
9. Oh Na Na (Interlude)
10. If I… NORISIAM-X feat. JAY'ED ('04)
11. We Got It All DOBERMAN INC feat. JAY'ED ('03)
12. Jam Session DOBERMAN INC feat. JAY'ED ('02)
13. Sadie ORITO SESSION
(Live@JIROKICHI:'03 ORITO SESSION)