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開催終了シンポジウム:親子の引き離し問題と社会的養護のあり方

詳細

2011年03月14日 11:20 更新

自主シンポ8 (会議室902)

親子の引き離し問題と社会的養護のあり方 〜 子どもの養育者における優先順位という視点を踏まえて

 
日本家族研究・家族療法学会第28回大会ホームページ
http://www.wdc-jp.biz/jaft/conf2011/index.html

* 当シンポジウムは、第28回大会のプログラムのひとつとして開催されます。
非会員が本大会に出席も可能ですが、その場合には、下記のように参加費が必要です。
詳しくは、大会HP等にてご確認下さい。
http://www.wdc-jp.biz/jaft/conf2011/contents/fee.html

会場: 静岡県コンベンションアーツセンター/グランシップ
〒422-8005 静岡県静岡市駿河区池田79-4
TEL:054-203-5710(代表)
http://www.granship.or.jp/


■  親子の引き離し問題と社会的養護のあり方 〜 子どもの養育者における優先順位という視点を踏まえて

 現在、日本で児童養護施設などの社会的養護のサービスを受けて生活している子どもたちの多くは、親の離婚や家庭内での虐待等、何らかの家族機能の不全が原因となって、養育状況の変更を余儀なくされたケースである。概して言えば、家庭が崩壊した結果、施設に措置されたケースが過半数以上を占めている。しかし、現状は、代替的に用意された施設で育てさえすれば、子どもの最善の利益に見合う結果になるかと言えば、必ずしもそうではなく、このことは施設内虐待や退所後の自立の困難さ等の問題からも明らかであろう。
 児童の権利条約は、第20条において、社会的養護の担い手について言わば優先順位を定めている。つまり、児童のための代替的な監護には、「里親委託、イスラム法の力ファーラ、養子縁組又は必要な場合には児童の監護のための適当な施設への収容を含むことができる 」としており、そこでの施設養護は言わば二次的な位置づけに止まっている。

 そもそも、子どもたちの最善の養育状況を保障するという観点からすれば、広義の養育支援における優先順位は、社会的養護に託する前の、子育て支援や家族修復、離婚後の親子支援(生活や親子交流支援等)、あるいは親族支援等にさかのぼる。つまり、「普通の家庭で育てること」から「大舎制施設で社会的に育てる」という両極の間には、本来さまざまな養育の担い手や社会的サービスが存在し得るとともに、それらには優先順位が想定される。

 以上のような視点、すなわち子どもたちの健全な成長を保障するため、社会的にどのようなサービスを用意するべきかという問題意識の下では、その各論として社会的養護のあり方が検討され、さらに社会的養護における家族支援のあり方も検討される。

 そのように考える時、子どもの養育保障制度における諸外国と日本との大きな違いとして、離婚後の子どもの養育者としての実親に対する位置づけの差が浮かび上がってくる。
 児童の権利条約は、第18条で、子どもは実父母によって共同で養育されることが最優先されると謳っている。このことはすでに国際的な共通認識として位置づけられ、各国の法律や社会的サービスなどの具体的な社会制度として整備されている。
 一方、日本は、すでに1994年に児童の権利条約を批准しているにもかかわらず、離婚後の単独親権制度が保持されたままであり、そのため多くの離婚後の別れて暮らす親子たちは、親子関係の維持ができない状態を余儀なくされている(親子の引き離し問題)。
 つまり、日本において両親の離婚に直面した子どもたちの多くは、社会的養護に託される子どもたちも含め、本来最も優先順位が高いはずの実親との関係を事実上絶たれており、このことをも含め、社会的養護およびそれ以前の家族支援等、子どもの健全な発達を保障するための法律や社会的サービスのあり方等を再検討することは、喫緊の課題であろう。

 本シンポジウムは、以上のような問題意識の下、フロアーの参加者とともに、下記の構成にて、演題を中心に検討し、認識を深めたい。

1、問題の概要  2、片親疎外:児童虐待としての片親疎外と社会的養護の現状           3、親子の引き離し問題と法制度の実情  4、当事者報告  5、質疑応答および意見交換等

コメント(1)

  • [1] mixiユーザー

    2011年06月05日 17:02

    昨日ですが、上記シンポジウムを開いてきました。

    昨年も同学会にて同様のシンポジウムを開いたので、その続編ということもあり、啓発のみならず今後の問題解決にも焦点を当てました。

    前回同様今回も狭い会場は満杯となり、関心の高さが窺われました。

    ところで、前回との違いですが、となりの部屋では、いわば現状肯定派のシンポが開かれ、こちらの会場にも、そうした人たち(と思われる人たち)が一部怖い顔をして参加する様子なども見られ、民法改正やハーグ条約等の政治的展開が起こってきている中、ある種の圧力を感じました。

    ただ、ほとんどの参加者の立場は、家裁関係者以外は、児相関係者ですら、「親子の引き離し問題」という認識が無い方ばかりで、その点比較的中立的な態度で参加しており、シンポジウムの最後には、「こうした問題状況があることを知らなかった。とても勉強になった」と複数の方が述べました。

    ただし、実際には、児相関係者は引き離しケースにはしばしば出会っているはずなので、要するに「親子の引き離し問題」という認識の欠如ということになると思います。

    現在、児相は非親権親と子どもの交流には極めて後ろ向きですが、「今回の民法改正で、日本の国内法においても、離婚後の両親双方と子どもが適切な交流を持ち続けること、それは子どもの利益にかなうことであることが明確に示されました」と私が言うと、それについては、とりあえず、少なくとも情報としては伝わったようでした。

    今回のシンポで、情勢は動いてはいるものの、児童福祉の関係者ですらこの問題の認識が欠けていることを、あらためて痛感させられました。

    ただ、そうした状況であっても、今後は、問題当事者に対する具体的な支援体制の拡充へと徐々に焦点付けて行かなければいけない段階かなと思います。

    取り急ぎ、ご報告まで。
mixiユーザー
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  • 2011年06月04日 (土) 15:00〜17:00
  • 静岡県  静岡県コンベンションアーツセンター/グランシップ
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