時:9月5日(金) 午後6時〜 所:名古屋市美術館2階講堂(定員180名、入場無料) プログラム:名古屋市美術館の所蔵作家たち 「GO ON THE STAGE MORIMURA 女優家の仕事」 「MORIMURA YASUMASA 1985-1996」 森村泰昌は、1980年代のアートシーンに登場し、今日に至るまで絶大な人気を誇るアーティストです。 80年代の日本の現代美術を紹介した国際展「アゲインスト・ネーチャー―80年代の日本美術」(1989年)で国内外での知名度を高めた森村ですが、既に1988年には「ヴェニス・ビエンナーレ」にも出品しており、この頃からヨーロッパにもその名を知られるようになっていました。彼はまず、古今東西の名画の中に自身の姿を挿入し、新しいイメージを創出することから、その歩みを始めました。入念にメイクアップを施して名画の中の人物になりきった森村の姿は、誰でも知っている作品を何か違和感あるものへと変貌させるのですが、そこに漂う不思議なユーモアとグロテスクなイメージには、「名画」が持つお行儀の良さから開放された伸びやかさを感じさせるものがあります。 「女優」シリーズは、男性である森村が名だたる女優たちに扮するものですが、そこには、見ることと見られること、性差、自然の美と造られた美、現実と虚構など、さまざまな問題が交錯する、広がりのある世界が作り出されています。 今回のフライデーナイトシアターでは、以下に紹介するとおり、森村が女優に扮する過程を追ったドキュメントを始めとして、森村の世界を堪能できる2本のビデオを上映します。
1.GO ON THE STAGE MORIMURA 女優家の仕事(1996年、48分) 森村泰昌は、古今東西の名画や映画女優に扮したセルフポートレイト写真作品で知られる美術家である。 1996年には横浜美術館で前例のない規模で開催された個展「美に至る病―女優になった私」が開催された。本作品では、当時、森村にとって新たな取り組みであった女優シリーズの撮影現場と横浜美術館での展示風景を中心に、森村自身が制作について語っている。森村扮するマリリン・モンローが東大で新入生を前に机上で叫ぶパフォーマンスや新宿でティッシュを配るジュディ・フォスターの映像も収録されている。 森村を撮った最初の本格的な記録映像であり、のちに映画や演劇、パフォーマンスなど幅広い活動を展開していくことになるモリムラの発芽が垣間見える。