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開催終了特別展:「並木凡平と口語短歌」

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2006年09月21日 12:44 更新

石川啄木には口語を交えた歌がいくつかあります。啄木歌集『一握の砂』の版元東雲堂の西村陽吉は大正十四年五月、全国的に口語歌運動が展開されているなかで、『芸術と自由』を創刊しました。北海道からの参加者は伊東音次郎、渡辺要、並木凡平らです。
小樽では大正八年道内初めての口語短歌誌『橄欖樹』が渡辺要によって創刊、一方小樽新聞社記者の並木凡平は大正十三年新聞紙上に口語歌欄を設け、口語短歌作者を輩出させました。昭和二年十二月、並木凡平編集発行の『新短歌時代』創刊、六年六月、『青空』創刊と、小樽は「口語短歌王国」と呼ばれるにいたりました。
『青空』自選歌号(昭和8年6月)は、北海道内全域の口語歌人一六五人の自選歌と、プロフィールを載せています。平均年齢は二十五歳前後、職業、学歴もさまざまで、かつてなく「間口の広い」文芸運動となっていたことがわかります。
石川啄木の友人で言語学者、金田一京助は、大正十四年二月に上京した余市出身の違星瀧次郎(北斗)の訪問を受けます。金田一らとの交流のなかでアイヌ民族としての境遇に矛盾を感じた北斗は、再び北海道へ戻ります。昭和二年十二月四日付の「小樽新聞」には、並木凡平の筆になる「歌壇の彗星 今ぞたつアイヌの歌人 余市の違星北斗君」の記事が掲載され、小樽新聞、『新短歌時代』に北斗の作品が続けて登場しました。
短歌を伝統的束縛から解放し、「生活即短歌」を信条とした並木凡平らの口語歌運動から、違星北斗のように新しい表現をともなった作品が生まれたことも、改めて見直されなければならないでしょう。


『並木凡平全歌集』より
モッキリの元気に妻をせきたてて仕事台の上にピンポンをする
トウチャンのおみやと云って小さな手にこれはデッカイ南部せんべい
借金の言ひわけしてゐる玄関に犬はキヨトンと首あげてゐる
十八年働いて来た報酬は右中指のタコだけである
一本の晩酌のんで原稿のちらばる部屋に寝転ぶはいい
春の陽にすかすコップの艶やかさ生きる力をはっきりと書く



市立小樽文学館otarubun@chive.ocn.ne.jp
〒〇四七―〇〇三一小樽市色内一丁目九番五号電話〇一三四―三二―二三八八
入館料一般三〇〇円高校生・市内七〇歳以上一五〇円中学生以下無料
二〇人以上の団体各二割引(市立小樽美術館との割引共通券もあります)
休館日月曜日(除9月18日)9月19・20・26日/10月10・11日/11月11・24日

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  • 2006年09月21日 (木) 9月9日〜11月26日
  • 北海道 小樽市色内1-9-5
  • 2006年09月21日 (木) 締切
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参加者
1人