(トモヤ vs Nicholas Banks)
前回の対戦では見事なK.O.勝利を飾っているトモヤ選手でしたが、雪辱に燃えるニック選手も気合い十分で、トモヤの強烈な打撃にもひるまず前へ出てきて、試合は乱打戦となりました。自分の距離を取ろうとするトモヤに対して遮二無二前へ出るニック。自分のスタイルに関して、色々とトライしているトモヤ選手ですが、ステップバックした所にニックのパンチが当たり、印象を落としたのかもしれません。結果は僅差の判定負けでした。試合後、勝利を確信していたため「信じられない」という表情を見せたトモヤ選手。確かに僅差で、ジャッジの判断でどちらの勝ちになってもおかしくない試合でした。だが、結果は結果としてきちんと受け止め、トモヤ選手の更なる『強さ』を求める修練と飛翔を期待します。
(太子郎 vs ヒロヤ)
今回、立ち技初挑戦となる太子郎選手。新しいキックパンツで登場です! ファーストコンタクトで太子郎の強打が炸裂し、ヒロヤ選手は前へ出てくることが出来ません。距離をとって細かいキックで攻めるヒロヤに対して太子郎は顔を突き出し「打って来いよ」とアピール。まるでマーク・ハントやレイ・セフォーのようなアクションでした。しかし、ヒロヤ選手は太子郎の強打を警戒して打ち合いを避け、頭を付けて細かくパンチ、キックで攻めます。終盤には何と! 太子郎の秘密兵器の『浴びせ蹴り』も2度披露されました。真っ向からの打ち合いを望んだ太子郎ですが、3Rは瞬く間に終了。終始中心で闘った太子郎選手が予想通りの判定勝ちを納めました。圧勝と言っても良いと思います。
(岡田敦子 vs 菊地奈々子)
この試合は大会屈指の「ベストマッチ」でした! 先日、日本人として初めてタイ国でWBCの世界タイトルを獲得した菊地選手と“蹴撃の女王”岡田敦子の一戦は前評判も高く、会場は入場前から盛り上がります。「この試合を組めた事が我々の誇りです」というリングアナの前口上が更なる歓声を呼びました。
試合は大方の予想に反して、序盤はパンチでリードする岡田、キックで攻める菊地という展開になりました。お互いの選手が、相手のことを強く意識していたからこその展開だったと思います。綺麗に入る岡田選手のストレート、鋭く返してくる菊地の連打と、中盤以降、お互いに全く休み無しの激しい打ち合いが続きます。女子の試合でこれほどの白熱した好勝負を見るのは、私も初めてのことでした。3R終盤、試合終了が近づくと、自然と会場全体から拍手が沸き起こり、それは終了のゴングまで続きました。それはまるで素晴らしい舞台やコンサートに対して送られるスタンディング・オベーションのような雰囲気でした。
結果、岡田敦子選手は僅差の判定で涙を飲みました。しかし、それ以上に、この日の観客に何かを訴える試合であったことは間違いありません。その証拠に、大会後、地元の観客が何人も岡田選手に握手やサインを求めてきました。広報として言わせて貰えば、この試合で岡田敦子は「やった!」と思います。彼女自身、もう一つ突き抜けるであろう事を確信しました。
(若翔洋 vs Mr.神風)
格闘技3戦目の若翔洋選手は浴衣スタイルで入場。キックルールの試合ですが、開始前から『異種格闘技戦』のムードが漂います。ピーター・アーツ戦で見せた突進力に活路を見出した若翔洋選手は、怒濤の寄りで神風を何度もコーナーに押し込み圧力を掛けます。密着した展開に戸惑う神風は前蹴りを多用し、若翔洋をぐらつかせ、会場を盛り上げます。神風選手のハイキック等の惜しい場面もありましたが、強烈な圧力で両者リング下まで落ちそうなぐらいに押しに押した若翔洋も踏ん張り、試合は判定の末ドローとなりました。