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開催終了松風座 『没後50年 溝口健二特集上映会』

詳細

2006年12月01日 16:36 更新

前橋芸術週間
没後50年 『溝口健二特集上映会』


12月2日(土)・3日(日)

会 場:  群馬会館[群馬県庁前・前橋市大手町2-1-1]

入場料:  500円[全作品通し券 要予約] 席にゆとりがある場合は当日入場可。

12月2日
 1.午後3時00分〜 「西鶴一代女」 出演:田中絹代・三船敏郎 他
 2.午後5時30分〜 「雨月物語」  出演:京マチ子・田中絹代 他

12月3日
 3.午後1時00分〜 「山椒大夫」  出演:田中絹代・香川京子 他
 4.午後3時20分〜 「近松物語」  出演:長谷川一夫・香川京子 他

予約・問合せ:  前橋市役所文化政策課[電話:027−890−6522]
お車でお越しの場合、前橋市役所駐車場(先着70台)、県庁駐車場(2時間以内)が無料でご利用頂けます。

◎詳しくはWEBで...

http://www.f-ritz.jp/

西鶴一代女

1952年 新東宝=児井プロ
白黒 スタンダード 137分

原作:井原西鶴 脚本:依田義賢 構成・監督:溝口健二
製作:児井英生 監修:吉井勇 撮影:平野好美
照明:藤林甲 録音:神谷正和 音楽:斉藤一郎 美術:水谷浩
出演者:
田中絹代 / 山根寿子 / 三船敏郎 / 宇野重吉 / 菅井一郎 / 進藤英太郎 / 大泉滉 / 清水将夫 / 加東大介 /
松浦築枝 / 沢村貞子

原作は井原西鶴の「好色一代女」である。原作の女主人公は、生来の好色から数奇な男性遍歴を重ね、封建制度の下で自由奔放な性を謳歌する女性として描かれ ている。映画化にあたって監督の溝口健二と脚本家の依田義賢は、女主人公の自己主張や被害者意識を極力排し、男性本位の都合で不思議な一生をたどってしまう女を、客観的に凝視する手法で描いている。社会の底辺で生きている女は、ふ と入ったお寺の五百羅漢を見ているうちに、過去に出会った男達の顔を次々に思い浮かべる。そこで生まれた悲喜こもごもを静かに回想し終わると、女は何処と もなく闇の彼方へ去っていくのだった。国内では「キネマ旬報」ベストテン第9位の評価だったが、『羅生門』(1950)がグランプリを得た翌年のヴェネチア国 際映画祭で国際賞を受賞、以後この作品は「お春の一生」の題で日本映画を代表するようになり、フランスをはじめとする欧米各国で溝口監督は神格化されるこ とになった。

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雨月物語

1953年 大映(京都)
白黒 スタンダード 96分

原作:上田秋成 脚色:川口松太郎 / 依田義賢 監督:溝口健二
製作:永田雅一 撮影:宮川一夫 照明:岡本健一
録音:大谷巌 音楽:早坂文雄 美術:伊藤熹朔
出演者:
京マチ子 / 水戸光子 / 田中絹代 / 森雅之 / 小沢栄太郎 / 青山杉作 / 羅門光三郎 / 香川良介 / 上田吉二郎 /
南部彰三

上田秋成の短編「浅芽ケ宿」と「蛇性の淫」を原作に、欲望と幸福、戦争と平和といった、いつの時代にも通じる普遍的な主題を、戦国時代の二組の夫婦を通じて対照的に描いた作品だが、ここにはリアリズムだけでは律しきれない溝口健二監督の美学が明瞭に表れている。霧に覆われた湖を行く船や朽木屋敷の描写、森雅之扮する源十郎が故郷の家に帰ってからの場面などに、独特な様式美を感じとることができる。この幻想性は溝口監督生来の資質の一つであり、戦前は、『日本橋』(1929)や『滝の白糸』(1933)など泉鏡花の作品を盛んに手掛けた事実もある。冷徹なリアリストを支えている柱が、洗練された美意識であることを如実に教えてくれる作品であり、やはり溝口監督は日本映画を代表する「美と残酷」の映画作家と言えよう。艶のある画面を作り出したカメラマン、宮川一夫の 功績も見逃すことはできない。

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山椒大夫

1954年 大映(京都)
白黒 スタンダード 124分

原作:森鴎外 脚色:八尋不二 / 依田義賢 監督:溝口健二
製作:永田雅一 撮影:宮川一夫 照明:岡本健一
録音:大谷巌 音楽:早坂文雄 美術:伊藤熹朔
出演者:
田中絹代 / 花柳喜章 / 香川京子 / 清水将夫 / 進藤英太郎 / 河野秋武 / 香川良介 / 三津田健 / 浪花千栄子 /
見明凡太郎 / 菅井一郎 / 小園蓉子 / 毛利菊枝

溝口健二監督が、森鴎外の短編小説を原作に中世荘園の奴隷制度における悲劇を リアリスティックに描き、ヴェネチア国際映画祭で『雨月物語』に続く二年連続 の受賞に輝いた力作。原作では、姉安寿と弟厨子王は子どものままであるが、映 画では成人してからの二人に重点が置かれるとともに、香川京子、花柳喜章とい う配役から、安寿を妹、厨子王を兄と設定を変えている。そもそも八尋不二によ る脚色は原作に忠実なものであったが、溝口監督の意向を受けた依田義賢が改定 にあたり、奴隷制度や奴隷解放といった社会的側面が強調されるシナリオになっ たという。とはいうものの、佐渡に売られ盲目となった母玉木を厨子王が捜し求 めるという展開は、やはりこの監督特有の「母恋いもの」のモチーフと言えるだ ろう。宮川一夫の絶妙なカメラによる美しいシーンが随所に見られ、その乾いた 画調には鬼気迫るものがある。
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近松物語

1954年 大映(京都)
白黒 スタンダード 103分

原作:近松門左衛門 劇作:川口松太郎 脚本依田義賢
監督:溝口健二 製作:永田雅一 企画:辻久一 撮影:宮川一夫
照明:岡本健一 録音:大谷巌 音楽:早坂文雄 美術:水谷浩

出演者:
長谷川一夫 / 香川京子 / 南田洋子 / 進藤英太郎 / 小沢栄 / 菅井一郎 / 田中春男 / 石黒達也 / 浪花千栄子

1952年に『西鶴一代女』で世界的注目を浴びた溝口監督は、『雨月物語』と『山 椒大夫』によって翌53年、54年と相次いでヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受 賞した。日本の古典文学を題材にして秀作を発表し、独自の様式美をもって世界 的名声を獲得した溝口は、今度は近松門左衛門の人形浄瑠璃「大経師昔暦」を映 画化することになった。この原作は、歌舞伎では「おさん茂兵衛」として知られ ているが、それに井原西鶴の「好色五人女」から「おさん茂右兵衛」の話を付け 加えている。商家に嫁いだ若妻が、わがままで好色な夫を諫めるために芝居を仕 組むが、ちょっとしたはずみから使用人との不義密通の汚名を着せられ、のっぴ きならぬ状況へと追い込まれてしまう。しかし二人はその逃避行の中で真実の愛 に目覚め、捕まって処刑場におもむく彼らの表情は晴れ晴れとしたもので、その 毅然とした態度は見物の人々を驚かせる。
「キネマ旬報」ベストテン第5位。





主催
前橋市 / 前橋芸術週間 / 前橋文化デザイン会議実行委員会 / 文化庁 / 東京国立近代美術館フィルムセンター

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