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■成唯識論 　
【開催日】４月８日（火）
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【講　師】　竹村牧男 先生（東洋大学教授）
【日　時】 毎月第2火曜日（第1回：4月8日）19：00〜20：30
【会　場】　青松寺
【参加費】 資料代のみ（プリント配布）
【お申込】 事前申込み不要

★竹村先生からのメッセージ
釈尊が紀元前４世紀頃に開かれた仏教は、その後、多彩な展開を見せ、南方・北方等、アジア各国に広まりました。
日本の仏教は西紀紀元前後に興起した大乗仏教の流れをひいていますが、この大乗仏教の根本的な世界観を、
詳細に説明するのが唯識の思想です。

唯識思想は、インドの無著・世親（５世紀頃）が大成し、中国にも流入しますが、
とりわけ、かの玄奘（げんじょう）三蔵が当時のインド最新の議論を伝えて、
法相宗（ほっそうしゅう）が成立します。
それは日本にも伝えられ、興福寺や薬師寺等においてさかんに研究されていきます。
法相宗は、南都六宗の中でも最有力の宗となり、後の平安仏教・鎌倉仏教の土台をなしていくのでした。

この法相宗の根本聖典が玄奘訳『成唯識論』です。
『成唯識論』には、唯識の立場にもとづく世界の詳細な分析が示され、人間が生きていくことの意味を論じています。
その内容は、西洋の伝統哲学に勝るとも劣らない、驚嘆すべきほどに豊かなものです。
日本の伝統の中に、このような緻密で広範な哲学が我々に遺されていることは、大きな幸せであり、
もっと世に知られてよいものと思われます。
唯識思想は、大乗仏教の世界観の基礎をなすものであり、
仏教の世界の基本を学んで見たいという方にも、大変参考になるものです。

月１回、夜のひとときを仏教の哲学に親しんでみませんか。

※原則として毎月第二火曜日に開催してまいります。
　今回はその第一回目です。