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2016年07月31日01:37

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【ネタバレだよー】シン・ゴジラ感想

朝、シン・ゴジラの特集番組が組まれてて、「あ、観に行かないと」と思った一時間後には映画館に到着。ポップコーン片手に2時間みっちり観賞してきました。

何はともあれ、ゴジラ復活おめでとう。ですね。
自分のゴジラの最古の記憶は、3歳の時に母方の祖父に連れられ、VSスペゴジを観た時ですが……あ、歳ばれるなあ。
以後、ゴジラ映画の休止などによって、怪獣特撮に触れる機会は減っていますけれども、今でも変わらず、怪獣は大好きです。
最近ではニコニコ動画の解説動画なんかも面白くてねえ……。

数えると、Final Warsからもう10年以上が経つわけですよね、状況としてはメカゴジラの逆襲から84ゴジラに至るまでの空白期間よりももっと長いわけで。

そんなわけで、ゴジラファン、もっというと、怪獣特撮ファンが待ち望んだ和製ゴジラの最新作ですけれど、実際のところはどうだったかと言うと、普通に良作でした。でも、それ以上の評価はあげられないかなあと。(あくまで個人の感想です。理由は後述)

日本ゴジラ初のフルCGということですが、この点はあまり気にしてなかったです。確かに日本のCGって技術的な問題なのかわかりませんが、水蒸気や夜闇、爆炎に紛れさせないとかなり画が浮きますけど。大戦争でシェー、ヘドラで熱線飛翔ゴジラ、メガロで水平ドロップキック、ビオランテでアニメ昇天(これは没ですけど)、Final Warsでアクションゴジラetcを観ている身としては、今更それがなんなの? って感じで。

昔っから生みの親とか、その後継とかが色々やりまくってる懐の深いジャンルなのです、ゴジラは。
(その懐の深さすら凌駕するマグロ食ってる奴はある意味凄いですけれど!)


しばらくネタバレだよー
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でまあ、肝心の内容ですが、ゴジラが何回も形態変化するんですよね。

第1段階は尻尾と背びれしか見えないので置いとくとして、第2段階のラブカゴジラのキモさはインパクト大でした。
第3段階で直立すると、さほど見た目変わってないはずなのに可愛いと感じる不思議。多分手がちょこっと突き出てるだけで、ぴょこぴょこ振ったら絶対癒される。(
3段階までは目がくりっとしてて、どこかとぼけた感じで可愛いですけど(逆に言うと、魚類の目だから感情が読めず不気味)第4段階のゴジラは目が隆起した皮膚に半分埋もれててかなり小さく、凶悪に見えます。(CMで流れてるゴジラがこれです)

なんでこうなるかって言うと、どうやらゴジラは人類よりはるかに豊富なDNA情報を有しているらしく、完全な生命体だとか。それで急速に進化できるようです。平成版ギャオスもそんな設定でした。

しかも、単為生殖の可能性を有しているらしく、放っておくとネズミ算式に増える恐れもあるとか。平成版ギャオスもそんな設定でしたね。

しかも、人類からの攻撃パターンを学習し、飛行物体は即座に叩き落とす、口からだけでなく背びれや尻尾の先からもレーザー(あれは熱線じゃないです)を発して対抗するなど本能で動いている生物ではなく、思考能力があるようです。平成版ギャオスもそんな設定で……っていや、ここまで来たらただのギャオスじゃん!(

ヒント・・・特技監督:樋口真嗣(平成ガメラで特技監督やってた人)

ああ、納得だわ!(
GMKで金子監督(平成ガメラで監督してた人)が起用された時と全く同じ感覚ですって!

個人的に絶対失敗だと感じたのはBGMですね。
ちょこちょこ伊福部音楽とオリジナルBGMが混じるんですけど、比べると、オリジナルBGMの安っぽさが際立つこと際立つこと。しかもエヴァ風のBGMが3パターンもアレンジバージョンがあるものだから「もういいよ!」となる。あ、私エヴァ好きじゃない人です。色眼鏡です。

あとは、どうしても派手さが少ないこと。
特にゴジラが休眠してから最後の作戦に向かうまで、準備の関係上、終盤でありながら結構間延び感があった気がします。危機的状況ではあるんだけど、そんな雰囲気もあまり感じ取れないというか。すぐにできない感じがリアルっぽいですけどね。

ただこれも、庵野監督のこだわりでしょうね。「不眠不休でやってます!」感を出すには服を撚れさせたり、髪ぼさぼさにしたり、安易な表現手段があるんですけど、それってリアルか? という疑問があったんじゃないかなって。
その辺は軽いセリフの応酬でさらっと流してる。

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そんな感じで思ったことが、「リアリティを極めても、万事が良くなるわけではない」ということ。
確かにすごいです。すごいですけど、”次”に期待できないです。
ラストシーンの映像から、シン・ゴジラ2待ってます! とか続きできる! ってぬかしてる脳みそスポンジボブがいますけど、絶対無理です。
現代日本が出来る全てを結集して、危機に対処するため成長もして、ようやくゴジラを○○することだけに成功したのに、もう一回ゴジラが暴れ出したらそれこそ日本滅亡です。

初代ゴジラのヒットを受けての逆襲(アンギラスとの対決モノ)、の流れはないと断言できます。
だって、シンでもう一体怪獣出したらリアルができることなんてもう何もないですもん。

といって、もう一回ゴジラVS日本(あるいは世界)という図式をやって、それの何が面白いの?

シンは唯一だからこそ、成立しているのであって、続編なんか出したら台無しです。

ここでさっき言った、普通の良作という評価になるんですよね。
以後数年、またゴジラは作られなくなるでしょう。(どう考えても予算使いすぎ)結局単発の花火で、次に繋がらない。
また、どちらかと言うと大人向けにも感じる表現であること。逆に言えば、今の子供世代が大人になった時に「またゴジラを観たい!」もっと言えば「俺がゴジラを作りたい!」って思う作品だろうか?

この辺が疑問なんですよねー。なまじオタク的完成度が高いだけに。

評価を見ると、リアリティを意識していることで、初代や84ゴジラ、VSビオランテと並列に並べてる人が多い印象です。
でも、個人的にはテーマ性を追及した結果、他のゴジラ作品とは異色過ぎるものになった対ヘドラと並べられる「ゲテモノ系ゴジラ」のくくりじゃないかなって思います。

「いい作品だよ、でもゴジラ映画の入り口で勧められる作品じゃないね」

こういう紹介の仕方になるかなあ。
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