映画『さすらいの狼/L'INSOUMIS』

見たいと思っても、TV放映もされず、ビデオやDVDなどソフト化されていない映画は数多くある。
そんな中で、私が見たいと思っていた映画『さすらいの狼/L'INSOUMIS』をやっと全編見ることができた。
この映画は、本国フランスでもソフト化されず、日本でも何十年もTV放映されされていない。
そんな映画を、友人のA氏が、日本語字幕を入れ込んでDVD化してくれた。
素晴らしい。

映画は、アルジェリア独立戦争（1951-1962）を背景に、重く暗い物語。そこがまさにフレンチ・ノワールの世界。

ジョルジュ・ドルリューの音楽は、日本公開当時2曲入りのシングル盤が発売されていた。これには日本独自の映画の中から台詞を抜き出して曲の途中に入れ込んだものだった。それがどのシーンだったかを今回確認できたのもうれしい。フランスでは4曲入りのEPが発売されていたがこれには台詞が入っていない。しかし、ジャケットのデザインが最高にかっこよかった。映画の中では音楽の量は、非常に少ないが効果的に使われていた。


共演のレア・マッサリ(「すぎ去りし日の・・」「高校教師」)も美人ではないが、とてもいい。
日本では、ＭＧＭが公開した際は英語版で115分（13巻）、現在は権利者のＴＣＭの英語版で101分、フランス版で97分となっているようだ。今回は97分ヴァージョンだったが、115分も見てみたいものだ。人間って欲深いものですね。

監督： アラン・カヴァリエ
脚本： ジャン・コー
撮影： クロード・ルノワール
音楽： ジョルジュ・ドルリュー

アラン・ドロン
レア・マッセリ
ジョルジュ・ジェレ
ヴィヴィアン・アティア

モノクロ
ヴィスタサイズ（1.78：1）
115分
日本公開1964年10月23日（MGM映画配給）