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2017年04月28日11:54

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新谷かおるさん引退?

■『エリア88』新谷かおる氏が休筆 66歳の誕生日に「漫画家として、一旦筆を置きます」
(BIGLOBEニュース - 04月27日 09:50)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=258&from=diary&id=4547325

 「一旦筆を置きます」であって、引退ではないから、今後、作品が発表される機会もないわけではないのだろうが、詳細が判然としないために、要らぬ憶測もしてしまいたくなる。要するに、歳も歳でいらっしゃるし、ご病気に罹られたのではないかという心配だ。
 80歳を超えて漫画を描き続けられている、藤子不二雄Ⓐ、さいとうたかを氏らは別格で、手塚治虫、藤子・F・不二雄、石ノ森章太郎各氏が連続して亡くなられた時は、「漫画家60歳限界説」も流れた。ストーリー作りだけでなく、作画の作業まで、過酷な労働を強いられる漫画家という職業において、気力、体力ともに持続、維持できるのは、そのあたりの年齢が確かに限界なのだろうなと思う。ちばてつやさん、楳図かずおさんなどは、一応、現役ではあるものの、漫画家としては完全に引退状態だ。
それを考えると、政治家が70歳、80歳を超えて現役多数なのは、やっぱり基本的に楽してるからなんじゃないのかと、どうしても穿った見方をしてしまう。

 それはそうと、新谷かおるの代表作が未だに『エリア88』で語られてしまうことに、一抹の寂しさを感じている人も少なくはないと思う。確かに、二度もアニメ化された作品ではあるし、完成度の点から言っても、その何とも言えない切なさ、寂しさ、ほろ苦さと余韻を感じさせるラストシーンを思い返してみても、『エリア88』が間違いなく新谷かおるの渾身の傑作であることに異論を述べる気は毛頭ない。
 けれども、個人的に『クレオパトラD.C.』に一番ハマっていた(こちらのアニメ化はあまりヒットしなかった)身にしてみれば、新谷かおるを『エリア』だけで語ってほしくはないんだけれど、と思ってしまうのも事実なのである。でも今どきの若い人は『エリア』すら読んでないしなあ。マニア人気は熱狂的なくらいに高いんだけれど、一般的なマンガファンには「専門的すぎる」「難しい」と敬遠されていた面もないわけではなかったのだ。
 『ふたり鷹』や『バランサー(ジャップ)』の路線変更、シリアスからコメディへの路線変更は、それぞれ設定に問題があったにせよ、新谷かおるのマニアックさが「裏目に出た」面があったことは否めない。正直、そこまで読者に媚びないと漫画は描けないものなのかと、一般漫画読者のレベルの低さに憤りすら感じていた。
 『エリア88』が「自由」に描けたのは、発表誌が『少年ビッグコミック』という、当時は本当に漫画マニアしか注目していなかった雑誌で連載できたからだろう。

 近年は、初手から「人気取りの媚び売り漫画なのかな」と思えるような、安易な作品も少なくはなかった。それを思うと、漫画を描き続けることにすっかり疲れてしまわれたのか、とも思う。本当に一時的に休まれるだけであればいいと願っている。
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