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2016年02月13日14:35

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「ニューヨーク眺めのいい部屋売ります」

モーガン・フリーマンとダイアン・キートンの息の合った軽やかな演技がとっても楽しい♪
2人の顔合わせが新鮮なのは、初共演ということもあるけれど、この年代の白人と黒人のカップルは珍しいからだ。しかも40年連れ添った夫婦という設定。新進の画家と女子学生(バイトでヌードモデルをやるのだから、なかなか大胆だ)が恋に落ち、家族の反対を押し切って結婚。子どもには恵まれなかったものの、ブルックリンの見晴らしのいいアパートメントの最上階で老犬と一緒に穏やかで幸せな日々を送っている。ただしエレベーターがないので、そのまま住み続けるのは難しい。住み替え&愛犬の手術をめぐるてんやわんやを経て、夫婦の絆がますます深まる・・・というストーリーは安直でやや現実離れしたところもあるが、二人の演技がとっても生き生きしているので、お互いの気持ちを思いやれる夫婦って素敵だな〜としみじみ思わせられる。
ふだん神様とか大統領みたいな役が多いモーガン・フリーマンだが、コミカルな愛妻物語も意外と似合う。妻をいとおしげに見るまなざしがじつに素敵。
そしてダイアン・キートンは、いくつになってもさりげなくおしゃれで、年下の私が言うのもなんだが、可愛げがある。昔は「ミスター・グッドバーを探して」とか「レッド」とか「インテリア」みたいなシリアスな映画にも出ていたけれど、中年期以降はきっと生涯一コメディエンヌとしての覚悟を決めて芸を磨いてきたのだなあと感心。若き日のキートンを演じる女優さんもちょっと雰囲気が似ていて素敵だった。
「セックス・アンド・ザ・シティ」のシンシア・ニクソンVS「グッドワイフ」の奇人弁護士(キャリー・プレストン)の不動産屋対決もちょっと楽しい。

ところで、住み替え問題は、エレベーターなしの3階に住む81歳を迎える私の母にとっても切実な問題だ。歳をとると階段の上り下りは体力的にも難しくなるし、骨折や捻挫のリスクもある。ただ、若いうちからなんでもかんでもバリアフリーにすると、からだは必要以上に衰えそうな気がする。毎日階段の上り下りをするからこそ元気でいられるということだってあるだろう。たしか聖路加病院の日野原先生は100歳を過ぎても階段を使っていると聞いた。一方で、イチローは膝を守るために下りの階段は絶対に使わないらしい。
結局、正解はないのだ。バリアありもバリアフリーも一長一短がある。だとしたら、リスクを承知で、不都合が起こるまで住み慣れた家で過ごす選択もありかなと個人的には思う。
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