決してハンサムではなく,ちょっと粗くれたラフな感じがいい。
人生の荒波を超えてきたどこか陰のある、それでいて決して貧相ではなくもっこりした感じが優しげで力強そうな四肢が,甘えていいよと誘いかける。
そんな男が現れた。
丁度その昔トムが現れたときのようにキッチンのドアから覗き込んでいた。
食事をだすとがつがつ食べたが決して痩せているわけじゃない。
それどころかもっこりしている。
首輪もしているが,毛並みや爪の汚れからしてラフな生活ぶりが伺える。
2週間ほどは毎日3度現れた。
雨の日も風邪の日も。
毎日たっぷり食べた所為かやがて少し贅沢になってしまった。
与えられた食事に好き嫌いが出て来たのだ。
そして家に入って来るようになった。
しかし泊まる様子は無い。
食事をだすときは頭をこすりつけて来る。
頭と背中を撫でさせてくれる。
それ以外のときは引っ掻いたり噛み付いて来る。
危険な男だ。
最近は外よりもキッチンで食べたがる。
食べた後も帰る様子の無い時、優しく話しかけるとごろんと腹を見せて媚びる。
粗くれ男のこの媚びは、た、ま、ら、ん。
目が誘っている。
けど決して手を出してはならない。
危険な男なのだ。
ああ・・・もふもふしたくなる。
魅惑の腹と太腿!
た、ま、ら、ん。
いつまでこの誘惑に耐えられるだろうか。
私が夢に見た理想の男が目の前で無防備な肢体を・・・
この腹、腕、足、なんて魅力的。
しかしなかなかのお年のようだ。
味のある顔,味のある肢体。
なんちゅう魅力の固まり!
おい、ゴン太!
そう呼ばせてもらおう。
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