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2015年12月05日22:40

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★■ ◎ 物語を考えてみた ◎ (第1757回)

新しい物語です
暇なときにでも、読んで頂けると幸いです
面白かったら「イイネ」や「コメント」等をして頂けるとありがたいです(^_^)

※ライトノベルのような文章が好きな方は、好みが合わないかもしれません
※雰囲気が伝われば面白いと思います

前の話
タイトル「尾行」
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1944498569&owner_id=31691303

タイトル「尾行 2」

――

私は、とある小さな私立探偵事務所で働く、どこにでもいるような普通の探偵

ある日、私は不思議な夢を見た
それは、高校生ぐらいの女の子が路地裏の先あるドアの前で、後ろを振り替えりながら、私にこのように言う夢

『人間の脳みそってね。神経細胞がいっぱいあって。それぞれが他の神経細胞に繋がってるの。それは「脳内ネットワーク」って言ってね。人間が人間らしくいるのに必要なんだ。でも、もし、そのネットワークが個人だけでなく他人と繋がっていて、パソコンのインターネットのように繋がっていたらどう思う?もし、そのインターネットで、他人の頭の情報を書き換えられるとしたら…どう思う?もし、気になるなら着いてきて…』


最近はこの夢をよく見るようになり、今では、無性に夢の中の女の子が気になっていた

そんな、ある日の休日
私が事務所近くの商店街を歩いていると、なんと夢で見た女の子と全く同じ女の子を見つけた

『えっ? 嘘だろ…』

驚いた私は、その子の後をつけた

その子は周辺を警戒しながら商店街を歩いた後、地元の人しか通らないような狭い路地へ入っていった
その路地を覗くと、そこは薄暗く、室外機の排出した空気でジメジメとしていて、人が通るには全く適していない道だった

私はため息を1つ吐き、その通路の奥へ進んで進んだ
すると、後をつけていた女の子を発見し、路地の先にあるドアを開けて中へ消えていった

『あのドアの先に何があるんだ…?』

私は心臓の鼓動を強く感じながらドアノブを回し、そのドアを開けた
すると、そこには薄明かりに照らされた一直線に奥へと延びる長い廊下があった

『まだ進むのか…』

私は進むかどうか少し迷ったが、あの女の子の事を知るために先へ進むことにした

コツコツと自分の足音が反響する廊下を進むと、その先にドアがあった

『またドア…』


私はドアノブに手をかけた
すると突然…

『いらっしゃい』

突然の女性の声が聞こえ、驚いた私は後ろを振り向いた

『アンタは…さっきの女の子…』
『あの時、記憶を消されたのに、またここに来るなんて変な人間ね。まさか二度も尾行されるとは思わなかったわ』
『二度も…? 消された…?』
『何を言っているか分からないでしょ? 知りたい? なら特別に教えてあげる。ついてきなさい』
『……』
『ほら、早く来なさい』

私は女の子と距離をとりながら、彼女の後を着いていった
すると、彼女はテレビで見るようなスーパーコンピューターが多く並んだ部屋へ私を案内した

『ここは…?』
『驚いた? ここはね。日本全国にいる人間の頭を管理する部屋なの』
『人間の…頭を…?』
『理解できないでしょ? でも、アナタは身を持って経験しているはずよ』
『経験…?』
『思い出させてあげるわ』

そう言うと、彼女は近くにあったパソコンに何かを入力した
すると、私の頭の中で解放されるように記憶が蘇ってきた

それは昔、私がここに入ろうとした記憶

『これは…』
『思い出した?』
『あぁ…。俺は君を尾行して、ここに入ろうとした時に誰かに殴られた…』
『正解。ちなみにアナタを殴ったのは、私の護衛をしてる角川って言う人よ』
『角川?』
『紹介しましょうか?』
『いや、いい…』
『そう。じゃあ、先に進みましょう』

彼女はコンピューターの間を進み、私はその後を歩いた

『そういえば、アナタは何故、私を尾行していたの?』
『それは…』
『言えないの?』
『業務上』
『業務上、ね…』

そう言うと、彼女は近くにあったコンピューターを動かし、何かを調べた

『へぇ〜。私のお母さんが心配して私を調べる為に、探偵さんに依頼したのね』
『…!』
『しょうがない。また、あの人の記憶を消さないとなぁ…』

彼女はコンピューターに何かを入力した

『これでよしっと』
『何をしたんだ?』
『分かるでしょ?』
『……』
『まぁ、説明すると、お母さんの記憶を書き替えたのよ』
『……』
『驚いた? 現実では考えられないでしょ? でも、ここではそんなSFみたいなことが簡単に出来るのよ』
『……』
『あら。まだ何か腑に落ちないことがあるの?』
『……』
『気になることは、聞けるときに聞いといた方がいいわよ?』
『……』
『はぁ…』

彼女はパソコンで何かを調べた

『なるほどね。私達が何者なのか? この施設は何のために存在しているのか?を聞きたいのね』
『…!』

彼女は真顔になって私を見た

『じゃあ、特別に教えてあげる。着いてきなさい』

そう言って、彼女は歩き出し、私を連れて無機質なドアの前で止まった

『知りたいなら、この部屋に入りなさい…』
『……』

私は息を飲んで、部屋の中へ入ろうとドアノブに手を掛けた
すると、突然、頭部に強い衝撃と痛みを感じ、私は気を失ってしまった

次に目を覚ますと、私は手足を大の字に固定された状態で、円卓の形をした機械の台に乗せられていた

『な、なんだ…!?』

私が驚いていると、あの彼女が『目が覚めた?』と問いかけてきた

『な、何をするつもりだ!!?』
『アナタに教えてあげるのよ。まずは、私達が何者かを教えるわ。私達はね、国から依頼され極秘に設立された「JSTP」の人間なの』
『JSTP…?』
『まぁ、国の人間と思ってれば良いわ。次に、この施設は何なのかを説明してあげる。アナタは、日本人は何事でも忘れやすい人種だという事を知ってるかしら?』
『知らない』
『日本人はね。比較的、昔の事を忘れやすいの。例えば、政治家の失言や失態も数日経てば言われなくなるし、過去に起きた事件や災害も時間が経てば忘れるでしょ?』
『……』
『それが何故なのか、アナタは分かる?』
『分からない』
『それは、ここで記憶を操作しているからよ』
『…!』
『ここはね。政治家達が自分の都合の悪い事を隠すために存在している組織で、パソコンで記憶を操作している場所なのよ』
『そんなことが…。でも、そんな事をしたら世間にバレるんじゃ…?』
『特定秘密保護法は知ってる?』
『…!』
『そう。その法律のおかげで、ここはバレないで済んでるのよ』
『……』
『どう?気になった事は分かった?』
『…お前達はそんな事をして何も思わないのか?』
『罪の意識かしら? そんなモノ、何も思わないわ。逆に、政治家に感謝してるわよ。こんな世の中に復讐する機会を与えてくれたんだから!』
『復讐…?』
『アナタが知らなくても良いことよ…。とにかく、私はここの責任者として活動を続けていくの。私が満足するまでね』
『そ、そんな事が許されると思ってるのか…!』
『許されるもなにも。政治家が良いって言ってるんだから、許されるに決まってるじゃない』
『ふざけるな…! この事は世間に公表させてもらう!』

そう言うと、彼女は手を大きく広げ、身震いするような不気味な笑みを浮かべた

『あははは! アナタは相変わらずね…』
『相変わらず? どういう意味だ…?』
『いいわ、教えてあげる。そもそも、何故、アナタをこの施設に入れたと思う?』
『えっ…?』
『それはね。一応、アナタには知る権利があったからよ』
『どういう事だ?』
『どんな技術にも、必ず実用化が出来るかどうかを確かめる実験が必要なの。そこで白羽の矢が立ったのがアナタ』
『俺…?』
『アナタは覚えていないと思うけど。アナタは、ここの元研究者だったの』
『えっ!?』
『だけど、アナタはこの組織の存在を知ると、さっきと同じような事を言ったわ。「こんな事が許されるのか…!」とか「公表させてもらう!」ってね。もちろん、そんな事を許すはずのない私達はアナタを捕らえた。そして、記憶を消すためにアナタで実験を行ったわ。実験は大成功…。アナタは探偵屋として生活することになった、というわけ。分かった?』
『そんな…』
『信じられないだろうから、思い出させてあげる』

彼女はコンピューターを動かし、機械を起動させた
すると、私の身体に微力の電気が流れ、その刺激を感じた瞬間、記憶が鮮明に浮かび上がった
それは、彼女が言った通りの記憶だった

『嘘だろ…』
『信じてくれたかしら? さて、茶番もここまで…。そろそろ、終わりにしましょうか』
『な、何をする気だ…!』
『何って。もう二度と、私達と関わらないように、徹底的にアナタの記憶を消させてもらうの』
『な、何だって…!!?』
『じゃあね。坂本さん…』
『止めろぉ!!』

私は声の限り叫んだが、彼女が機械のスイッチを押すと、私は意識を失った……


『ん……?』

目を覚ますと、私は自分の事務所のドアの前で座っていた

『あれ…俺は何を…?』

俺は周りを見たあと、腕時計を見た
すると、休憩時間が終わっていた

『やべ!?仕事しないと!!?』

俺は慌てて、事務所の中に入り、午後の仕事を始めた……

――――
どうも僕です(⌒〜⌒)

さて、いかがだったでしょうか?
今回は続きを書いてみました

個人的には、私の書いた謎モノにしては良くできたのではないかと思っています(^_^)

てか、たまに書いた話のような事が実際に起きるんじゃないかと思うんですよね
ほら、最近は頭の考えていることを映像化の出来る技術が生まれつつあるので、考えることは可能ですよ(>_<)
でも、記憶の消去が出来たら、嫌な記憶を消して鬱とかの治療に役立てたらええですよね

次回も読んで頂ければ幸いです(*^o^*)


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