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2015年07月02日20:09

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【住民監査請求】世界遺産裏口推薦

 仁徳天皇陵・応神天皇陵・仲哀天皇陵などの皇室御陵墓を主体とする、いわゆる「百舌鳥・古市古墳群」のユネスコ世界文化遺産登録を目指す地元自治体(大阪府・堺市・羽曳野市・藤井寺市)は、登録機運醸成のためと称して、学者等を招いたシンポジウム等の開催を随時行っていますが、登壇者として招聘される人物に、世界遺産推薦候補の国内における選考に公的権限を持つ者が含まれ、こうした人物に登壇者としての謝礼等の名目による金銭を公金から支出することは、“裏口推薦”的な不明朗さを孕むものではないかと思われます。

 そこで、こうしたシンポジウムに関して、一部登壇者への公金支出についての情報公開を請求し、行政文書の一部公開を得ております。

 ここまでは過去の日記でご報告したとおりです。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1941814399&owner_id=5141166

 今回、この件に関して、大阪府監査委員に対し大阪府職員措置請求(住民監査請求)を実施しました。

 大阪府における住民監査請求の結果は、大半が「却下」「棄却」であり、「勧告」が行われるのは非常にまれなのですが(http://www.pref.osaka.lg.jp/kansa/tokubetu/18-21jyuumin.html)、行政による野放図な世界遺産登録推進運動に対する一定の問題提起になるのではないかと考えています。

 参考として、住民監査請求書の内容を下記に掲げておきます。

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大阪府職員措置請求書

平成二十七年七月二日

大阪府監査委員 御中

大阪府府民文化部都市魅力創造局魅力づくり推進課魅力推進グループに対する措置請求

第一 請求の要旨

 百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進本部会議(事務局:大阪府府民文化部都市魅力創造局魅力づくり推進課魅力推進グループ)が主催し、平成二十六年十一月二十四日に四天王寺大学大講堂(大阪府羽曳野市学園前三丁目二番一号)で開催された、「第四回百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進国際シンポジウム」、及びそれに付随して前々日(平成二十六年十一月二十二日)、前日(平成二十六年十一月二十三日)に開催された「国際専門家会議」に出席した、文化庁文化審議会世界文化遺産・無形文化遺産部会委員たる岡田保良氏、和田晴吾氏、稲葉信子氏に対し「謝礼」として支出された、二〇五,〇〇〇円(岡田氏分七五,二〇〇円、和田氏分七五,二〇〇円、稲葉氏分五四,六〇〇円)について、大阪府府民文化部都市魅力創造局魅力づくり推進課魅力推進グループ職員が連帯して大阪府に返還することを求めます。

第二 請求の理由

 大阪府は、堺市・羽曳野市・藤井寺市とともに百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進本部会議(以下推進本部会議)を構成し、いわゆる「百舌鳥・古市古墳群」の国際連合教育科学文化機関(以下ユネスコ)世界文化遺産登録実現を目指す啓発・広報活動等を行ってきました。こうした活動の一環として、平成二十六年十一月二十四日に四天王寺大学大講堂において、「百舌鳥・古市古墳群の世界遺産としての価値」を主題とする「第四回百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進国際シンポジウム」が開催されました。ところが、このシンポジウムに基調講演者・パネルディスカッションパネリストとして登壇した岡田保良氏(国士舘大学イラク古代文化研究所所長)、講演者・パネルディスカッションパネリストとして登壇した和田晴吾氏(立命館大学特任教授)、パネルディスカッションパネリストとして登壇した稲葉信子氏(筑波大学大学院教授)の三氏は、いずれも文化庁文化審議会世界文化遺産・無形文化遺産部会委員の公職にあり、日本政府がユネスコに推薦する国内の世界文化遺産登録候補を選定する公的権限を持っています。国内の各世界文化遺産登録候補地が一年に一件の日本政府によるユネスコへの推薦枠をめぐって競い合うなか、その選定に権限を持つ公職者を登壇者に起用し謝礼金を支出することは、いわば「受験生が志望大学の試験官を家庭教師に雇う」如きものであり、世界文化遺産登録候補選定過程に不明朗な手心の介在を生じさせる危険性を持つとともに、一般への広報・啓発を目的とするシンポジウムの開催趣旨を逸脱する不当な公金支出にあたります。よって、同シンポジウムの登壇者選任・謝礼金の支出を推進本部会議事務局として実行した、大阪府府民文化部都市魅力創造局魅力づくり推進課魅力推進グループ職員が連帯して、三氏に支出された謝礼金二〇五,〇〇〇円(岡田氏分七五,二〇〇円、和田氏分七五,二〇〇円、稲葉氏分五四,六〇〇円)を大阪府に返還するよう、監査委員は知事に勧告することを求めます。

第三 請求者(略)

第四 地方自治法第二四二条第一項の規定により、別紙事実証明書を添え必要な措置を請求します。

第五 事実証明書

証拠一号 第四回百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進国際シンポジウム広報チラシ(略)

証拠二号 文化審議会世界文化遺産・無形文化遺産部会委員名簿(略)

証拠三号 文化審議会世界文化遺産・無形文化遺産部会世界文化遺産特別委員会委員名簿(略)

証拠四号 文化審議会世界文化遺産・無形文化遺産部会世界文化遺産特別委員会推薦候補選定小委員会委員名簿(略)

証拠五号 謝礼等明細(略)

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 皇霊の永遠の静謐を奉護するため、皇室御陵墓の世界遺産登録に断固反対します。
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