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2015年04月01日21:29

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『現代版御伽話型短編小説』【FIRE★MAN】<PART-7>

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 EASYが、送られて来たギターの音を奏で出すと、《FIRE★MAN》となったカイキの全身は、不思議なオーラに包まれ始めました……。
 リオは…‥
『私の野望を打ち砕くだと?…‥こざかしい…‥手始めに…‥・貴様等の存在を消しさってくれるわ!!』
と、言うと、カイキの体目掛けて波動砲を放ちました!…が…、カイキはそれを軽く払いのけました!!そして、リオに向かって飛び掛かりました!!
 リオは…‥
『何だと!?』
と、躊躇している内に、《FIRE★MAN》となったカイキは、リオに攻撃をし始めました!!
 《FIRE★MAN》となったカイキは、リオに向かって必死の攻防を続け、EASYもカイキにギターを奏で続け、カイキにパワーを送り続けました。
 リオは、最初の内はカイキの攻撃に苦戦しつつあるものも、やはり<ドブラ・ネブラ>の力を得た、リオの無限に近い強力なパワーに押され始め、カイキにギターを奏でながら、パワーを送り続けているEASYにも次第に疲れが出始めました。そして、とうとう《FIRE★MAN》となったカイキも、リオの圧倒的なパワーの前に平伏してしまいました……。
 カイキは、とうとうリオの足下の下に倒れ込みました…。
 リオは、カイキの顔を踏みにじり…‥
『フン…‥所詮…‥人間共がどう足掻いたところで…‥このリオに…‥勝てる筈等無い……‥‥・』
と、笑みを浮かべていました…。
 そして、EASYもパワーはもう残っておらず、その場に倒れこみました…。
「く…くそう…。やはり…、リオの野望を打ち砕く事は、不可能なのか…?」
 リオは、倒れているカイキの顔を足で踏みにじりながら、カイキにトドメを指そうとしました…。
 その時!!
 何処からか…女の声が聞こえて来ました!!

《もう…‥いいのですよ…‥リオ…‥・》

 リオは、《ハッ!》と、我に返り驚いて、その声の主に呟く様に答えました。
『し…‥しかし…‥・ドブラ・ネブラ様…‥こ奴等は…‥こ奴等は…‥・あなた様を殺した憎っくき…‥人間共………‥‥・・・』
 声の主は…‥

《リオ…‥もういいのです…‥・貴方のその気持ちの御陰で…私は…昔の恨みも消え去りました……‥‥・そして…貴方の私に対する思いも…‥痛い程…突き刺さりました…‥・私は…もう…満足です…‥・リオ…さあ…貴方も私と一緒に…天に召されましょう…‥・貴方の私に対する…愛は…‥もう…‥十分に伝わりました……‥‥・・・》

 リオの体は次第に、白い靄に包まれて行きました……。

 それから、ドブラ・ネブラと、リオ=デ=ジャビュウの魂は、白い靄に包まれながら、天に昇って行きました…。

《ありがとう…‥・カイキ…EASY…‥・これで…私達の魂は…これで…やっと…天に召される事が出来ます……‥‥・・・》

 そして、二人の魂は、天に向かい消えて行き、カイキ達もパソコンの世界の中から、現実の世界へ何時の間にか戻ってました…。
 アーコは…キョトンとして…‥
「何かあったの?」
と言い、カイキは、その顔を見て安心した様に呟きました…。

「愛するが故にか……。」



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               【続く…】
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