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2015年02月01日21:33

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Mirlard!(ミルラード) 第7話 戦争の傷痕 その1

今回は、自分で考えたファンタジー系の物語を書こうと思います。



ミルラード王国の首都グリュックの城だが、その地下には、2000人ほどの人が
住むことができる小さな部屋がある、そこには、国王に気に入られたものや、
名のある戦士、剣士、騎士が部屋を持っている。ロアも前国王に気に入られ、
現国王の学友となっていたため、城の地下に部屋を持っている。
そこにレオンがノックして訪ねてきた。
「入るよー。」
中に入ってみると、ロアは大きな箱の前でお祈りをしていた。
「何やってるの?」
「ああ、ちょっとお祈りを。」
「そっか。で、この箱は何?」
中を見てみるとレオンは驚いた。大きな箱は棺で、中には首を切り落とされた
子供の遺体が入っていてさらに、パーマネント・エールという水に遺体が
浸かっていた。パーマネント・エールは、特殊な水で、よく保存液として
使われ、食べ物の保存、遺体の保存などに使用されていた。その水に物を
漬けておくとそのままの状態で腐ることもなく保存され、またその水に
漬けておいた物を取りだして放置しても数日間はそのままの状態で
腐ることもなかった。
「ロア、児童わいせつ殺人でもやってたの?」
「何でそうなる。」
軽く突っ込むロア。
「そうではない、この遺体はコンラッドだ。」
「コンラッド?なんか名前は聞いたことはあるが…。」
「そうか、レオンはアストール国との戦争には参戦してなかったからな…。
このコンラッドは、アストール国の少年エージェントで天才だとも
言われていた。それを俺が討ち取ったんだよ。」
「そっか。」
それから、ロアはミルラード王国とアストール王国との戦争について
レオンに語った。

ミルラード王国とアストール王国との戦争は、エルストック暦741年に
起こった。その当時の国王は、ミルラード王国はバシレイオス2世、
アストール王国はメルティス9世、2人ともその国では大王と呼ばれていた
人物だった。当時のミルラード王国とアストール王国は、それぞれ、
東の大陸に侵攻し、領土を拡大していった。ミルラード王国の領土の拡張は
建国から一進一退を繰り返し、バシレイオス2世の時に領土は最大のものと
なったアストール王国は北から、ミルラード王国は南から侵攻していたが
741年には、お互いの領土が隣接し、お互いにさらなる領土の拡大を
狙ったため、戦争となった。最初は小競り合いの戦争だったが、
徐々に拡大し、激戦となったのは5回あった。

最初は、744年で、それぞれが大軍を率いて東の大陸で大激戦を繰り広げた。
それは、互いに疲弊するもので、それでも決着がつかず、再びに小競り合いの
戦争に戻ってしまった。そして翌年、バシレイオス2世が死去。
ミルラード王国は、ユスティニアヌス4世に引き継がれた。
ユスティニアヌス4世はこの戦争に消極的だったため、あまり大きな手に
打って出なかった。そのため、講和条件に無理な条件を吹っかけられることも
あった。そのために心労がかさんだ国王は、3年で退位、弟の
ケレスティヌス7世に譲られることになった。この、ケレスティヌス7世は
戦争を早く終結するべく、749年から750年にかけてアストール王国の本土に
侵攻した。だが、敵の防衛は堅く、攻めきることはできなかった。
これが2度目の激戦である。

3度目の激戦は、今から7年前の777年。ケレスティヌス7世より2代後の
ニーズロット6世の時だった。この時は、アストール王国の国王も
メルティス9世からクラウディウス5世に代替わりし、先代に負けないよう
軍備を整えてミルラード王国の本土に侵攻した。この時はコンラッドの
諜報戦略と情報撹乱おかげでの首都グリュックの近くまで侵攻され、
ミルラード軍を大いに苦しめることになった。だが、辛くも防衛できた。
それ以来、ニーズロット6世は、軍備の強化に力を入れ、諜報戦略にも
力を入れることになった。

それから2年後、今から5年前の779年の6月。グリュックに引っ越して
きたばかりのロアもこの戦争に参戦することになった。そしてその1ヶ月後、
4度目の激戦が起こった。最初は北西にある森の中から侵攻してくるという
情報が入っていた。そこでミルラード軍は、森の手前でアストール軍を
待ち構えていました。ところが、アストール軍は西の海岸から侵攻して
きました。
「しまった、謀られた!!」
そこで、急いで、引き返し、森から少し離れた場所で野戦となり、
凄まじい戦いが繰り広げられました。剣や槍の音、攻撃魔法の音や波動が
ひどく入り乱れていました。

その2に続く
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