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2013年12月15日00:25

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Mirlard!(ミルラード) 第4話 18番街の決闘 その2

そんなある朝、レオンはいつものように朝食を取っていたが、
「レオン、飲み物だ」
ジェームズはそう言って、赤紫色の飲み物を渡した。
「何これ?グレープジュース?」
レオンはそう言って口にしたが、何か強烈な味がしたがそれなりに
おいしかった。
「本当に何これ?ワイン??」
「ああ、そうだよ。近くのブドウ農園で採れたブドウを使ってのワインだ。
なかなかおいしいだろう。さあ、もっと飲んだ飲んだ。」
そう言ってジェームズはもっとレオンにワインを勧めた。
「おいおい、子供にワインを飲ませるかなぁ…。」
レオンは苦笑いしながらされにワインを飲んでいった。
それから、1時間程たって、レオンも大分ワインを飲んでフラフラに
なっていた。そして、ベッドで横になっていると、ジェームズの娘の
エレナが手紙を持ってレオンの所に上がってきた。
「レオン、昨日手紙が届いていたけど…。」
中身を見てみると同じ剣術道場の親友のウィルバーからだった。
手紙にはこう書いてあった。

−−25日の11時に剣士のジャグラスと18番街の広場にて決闘を
−−行うのでなにとぞご助成をお願いします。

「え゛え゛っ!!25日って今日じゃん!!何でもっと早く渡して
くれなかったんだよっ!!い、今何時だ??、よりによってこんな時に…。」
そう言って急いで支度をしてフラフラになりながらも18番街の広場に向かって
急いでいった。
「レオン、あんなにフラフラで大丈夫かしら…。」
「たぶん何とかなるだろ…。」

レオンが18番街の広場に着いた時はもうすでに決闘が始まっていた。
少し遅れながらも何とか着いたレオンは、
「ウィルバー、遅くなってすまない!!」
「おお、レオン、来てくれたか!!って、お、おい、大丈夫か??」
フラフラになっているレオンを見て心配そうに見ていた。
「まあ、何とかね。」
それを見ていたジャグラスと従者は、
「おいおい、そんなフラフラになって俺達と闘うのか??笑わせるぜ!!」
そう言ってレオンを笑っていた。
「うるせえっ!!朝からワインを飲まされたんだよ!!それにこのぐらいの
ハンデがあっても充分戦えるぞ!!これが本当の酔剣なんてな…。」
「ほう、ガキがなかなか威勢が良いな!!ええい者ども!!この2人を
たたんじまえ!!」
そうして闘いが始まった。ウィルバーは少し押されながらも互角に
闘っていた。レオンは、さっきまでのフラフラはなくなって勇ましく
闘い、そして、ジャグラスの従者たちを倒していった。
ウィルバーは、ジャグラスに押されてついに尻もちをついてしまった。
「お前ら思ったよりやるじゃねぇか。だが、もうここまでだな。」
ジャグラスはウィルバーに迫っていた。それを見てレオンは、
「待てよ、今度は俺が相手だ!!」
「ほう、このクソガキ!!俺に勝てるとでも思っているのか!!」
「やってみなけりゃ分からないだろ。子供だと思って甘く見るなよ!!」
「言ってくれるじゃないか。くたばれ、ガキどもが!!」
そして、今度はレオンとジャグラスの闘いになった。
レオンとジャグラスは30分程互角に闘っていた。そして、なかなか
決着が付かなかった。

しばらくして、ちょうど18番街をラインハルト家の貴族のベルナルドが
息子のフォルミルスを連れて通りかかっていた。そして、広場での
レオンたちの決闘を見つめていた。ベルナルドは言う。
「あの子はなかなか剣の筋が良いな。あれは鍛えたらもっと強くなるぞ。」
「そうですね。子供なのにあのような屈強な男を相手に全くひけを取らない
ですね。」
フォルミルスも驚いていた。

そして、レオンとジャグラスの決闘はようやく決着がついた。
レオンがジャグラスの一瞬の隙を突いてジャグラスに切りかかった。
そして、ジャグラスは倒れ込んだ。
「へへっ、どんなもんだ。さあ、ウィルバー、やっちまいなよ。」
そして、ウィルバーはジャグラスをボコボコにした。
こうして、レオン、ウィルバーの決闘は終わりを告げた。
「レオン、ありがとうな。本当に助かったよ。」
「いやいや、まあ、無事に終わって良かったよ。それじゃ。」
そうして、レオンは18番街の広場を後にした。

その帰り道、決闘を見ていた貴族のベルナルドはレオンに話しかけた。
「君、先ほどの決闘を見ていたが、なかなか素晴らしかったよ。
本当に剣の筋が良いな。」
「ありがとうございます。」
「君、名前は??どこに住んでいるんだ??」
「レオン。レオン=ミハイロゴスだ。ジェームズさんの酒屋に住んでるよ。
良かったら、そこでお酒でも買っていってよ。」
こうして、レオンはベルナルド、フォルミルスと少し会話をしてから
ジェームズのお店に帰っていった。

それから数日後、お店の手伝いをしていた所、お店にベルナルドがやってきた。
「あれ、あなたは…。」
「やあ、元気にしておるかね。ところで、ジェームズさんはおられるかな。」
そして、お店の奥でベルナルドとジェームズが話をすることになった。」
ベルナルドがジェームズにした話は、レオンをうちで引き取りたいという
話だった。レオンは今から鍛えたら将来立派な剣士になれるという話をした。
それから、ジェームズはレオンはザルツビーグから来て奴隷として売られて
自分の店に来たというレオンの素性に付いて話をした。そして、
「この話はレオンを意志を聞かないと…。」
そう言って、レオンを呼びだし、今回の話を打ち明けた。そこで、
どうするのか、レオンの意志を確認した。そして、レオンは、
「俺としては、より剣の道を究めたいと思っているんだ。なので、
ベルナルドさんのもとで修業をしたいと思う。でも、赤の他人なのに
今までここまで育ててくれたジェームズさんには本当に感謝してるよ。
本当にありがとう。」
「レオン…。」
こうして、レオンは、ベルナルドの従者として仕えることになった。
ベルナルドはジェームズに5000万ウェルスのお金を払って
レオンを引き取った。そして、レオンは、ベルナルドに仕えながら、
ベルナルドの計らいでグリュック王立アカデミーに通って剣の腕を
上げていった。またフォルミルスの剣の相手もして互いに腕を
磨いていった。

2年後のある日、レオンはベルナルドに呼び出された。その席には、
フォルミルスも同席していた。そして、ベルナルドは、
レオンを養子にしたいと切り出した。これにはレオンも驚いたが、
二つ返事で承諾した。そして、家はフォルミルスに継がせるので
フォルミルスに仕えてやって欲しいとも付け加えた。
これはお家騒動にならないようにするためのベルナルドの配慮だった。
「今日からは君もうちの家族であり、貴族の一員だ。君の名前も
レオン=ラインハルトだ。私のことはお父さんと呼んでくれ。」
「はい、こんな俺をここまで引きたててくれてありがとう。
しっかり、フォルミルス兄さんに仕えていくよ。」

こうして、レオンは、ベルナルドの従者からラインハルト家の一員と
なった。そして、ローランの演奏をきっかけにロアたちと出会い、
行動を共にしていくことになりました。

終わり
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