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2013年12月14日23:31

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Mirlard!(ミルラード) 第4話 18番街の決闘 その1

今回は、自分で考えたファンタジー系の物語を書こうと思います。



ザルツビーグ王国。ここは、ミルラード王国から南西にある遠い国で
ミルラードから船で半年ほどかかる距離がある。レオンはそこで生まれ、
6歳までそこで育った。そして、レオンは4歳で剣術の勉強を始め、
見る見るうちに上達していった。それから2年後、今から6年前になるが、
剣術の勉強が楽しいと思い始めた頃にそれは起こった。
レオンは剣闘士の試合を見に行くために船に乗って出発する所だったが、
奴隷船の「剣闘士の試合会場行き」の表示に騙されて奴隷船に
乗ってしまったのだった。

レオンが奴隷船内の部屋に入っていった時、部屋に鍵をかけられてしまった。
それから船は出発したのだが、その変な様子に気づいたレオンは、
「おいこら、開けろ!!」と叫びながら鍵のかかったドアをぶち破ろうと
して、船内にものすごく大きな音が響き渡った。しばらくして、
その音に耐えきれなくなった船員がドアの鍵を開け、
「うるせえ!!静かにしろ!!」
と叫んだが、その時、レオンの飛び蹴りが船員の顔面に入り気絶した。
レオンはそのことを気にすることもなく、甲板の上へ駆け上がっていった。
「おいこら!!これはどういうことだ!!剣闘士の試合会場に
行くんじゃなかったのか!!」
その時、奴隷船の船長がやってきて、
「へっへっへっ。残念だったな。この船は奴隷船だ。これからミルラードって
遠い国へ行ってお前は売られていくんだよ。」
「何だと…。奴隷船だったのか…。騙された…。このまま売られてたまるかよ!!」
それからレオンは剣を振るって船内を暴れ回り、船員たちをなぎ倒していった。
しばらくして、剣の達人の船員が現れてレオンと対決したが、船員と
レオンの力は互角だった。子ども一人倒せないその船員は少々荒っぽく
力まかせに剣を振るっていた。レオンはそれに押され気味だったが、
なんとか抑えられていた。その荒々しい剣を抑えるのに必死だった。
そこで、船長がしびれ薬が塗られた針の入った吹き矢を持って
レオンに向けて発射した。矢はレオンの背中に刺さり、
レオンは剣を抑えることもできず、体が動かなくなり、
そのまま倒れてしまった。
そして船長が近づき、
「このガキが…ずいぶん手間取らせやがって…。」
そう言いながら、レオンの体と足を鎖で縛り、船内の部屋に放り込み、
ドアに鍵をかけてしまった。その後、手と足に手錠をかけられ、
鎖で繋がれることになったのだが、その状態で半年間、船内で
過ごすことになってしまった。

それから、半年後、ミルラード王国の首都グリュックへ着き、そこで密かに
奴隷売買が行われ、レオンも売り出されることになった。その時、レオンは
また暴れ出さないように体を鎖で縛られたまま売り出されることに
なった。しばらくして、そこを通りかかったのは、商人の
ジェームズだった。そんなレオンの姿を見て、
「おや、この子は?」
「これはこれはお目が高い。こいつは剣の達人でな、うちの荒くれ者たちを
船内で何人か倒していった子だよ。それでまた暴れ出さないように
こうして縛ってあるんだ。」
「そうだったのか…よし、この子を買っていこう。」
「へい、毎度あり!!」
そして、ジェームズは2000万ウェルスの大金を払ってレオンを買っていった。
そして、奴隷売買の船員たちが見えなくなった所で、ジェームズはレオンの
鎖をほどいた。そして、ジェームズはレオンに話しかける。
「大丈夫かい。本当にひどいことをする連中だねぇ…。」
「ああ、ありがと。あなたは…。」
「私はこの町の小さな酒屋をやっているジェームズだ。今日からは私の家に
住むといい。よろしく頼むよ。」
「ああ、俺は本当に売られてしまったんだな…。うん、分かった。ありがと。
俺もここまで来てしまったら頼れる人がいないからな…。」
「ところで君、名前は?」
「レオン。レオン=ミハイロゴスだ。」
「何処から来たんだ?」
「ザルツビーグだよ。ここからずいぶんと遠い所だったよ。」
「そうか、本当に遠い国から来たのだな。今日は疲れたろう。
うちでゆっくり休みなさい。」
そう言ってレオンを自分の家へ連れて帰ってきた。

ジェームズのお店はそこそこの大きさ(といってもそんなに大きくないが)
の酒屋で、お酒を販売しつつ、質屋のように物品を質草として担保とし、
その質草に相当する金額の金銭を高利で貸与したりしていた。また、両替商も
やっており、手数料を取ってもうけたりするなど金融業もやっていた。
そのお店でレオンはジェームズの家族同様に暮らし、お店の手伝いや
交替でお店の用心棒をしたりして過ごしていた。また、一緒に働いている
用心棒たちと剣の練習をしたり、ジェームズのはからいで剣術の道場に
通ったりして剣の腕をさらに上げていった。
そうして、さらに2年が過ぎていった。

その2に続く
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