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2013年08月10日17:26

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『フェア・ゲーム』

映画『フェア・ゲーム』を観た。

(2010年 米 監督:ダグ・リーマン
出演:ナオミ・ワッツ ショーン・ペン サム・シェパード デヴィッド・アンドリュース ブルック・スミス ノア・エメリッヒ ブルース・マッギル マイケル・ケリー アダム・ルフェーヴル)

気が向いたので、久々の感想更新。暑さのあまり、まともな文章が書けるか怪しいもんだ…冷や汗

【CIAのヴァレリー・プレイム(ナオミ・ワッツ)と元ニジェール大使で夫のジョー・ウィルソン(ショーン・ペン)は、イラクに核開発計画がないことを政府に報告する。しかし2003年、ブッシュ政権がイラクに宣戦布告。ジョーがニューヨークタイムズ紙にイラクにおける調査報告を寄稿したことから、報復としてヴァレリーが諜報員であることがアメリカ中に公表されてしまい…。(シネマトゥデイより)】

そうか。9.11のテロの後、ブッシュ政権はイラク報復の機会をうかがっていた。
これ、実話なのね。そういえば、そんなニュースを見たような、見なかったような、曖昧な記憶が蘇ってきた。

原作はジョー・ウィルソンとヴァレリー・プライムの夫婦の名前が連なっている。映画でも堂々と実名なのね。さすが、自由の国アメリカ。自国の負の部分もエンタテイメントとしてさらけ出す勇気を持つ。

元大使の夫とCIAの妻。妻は世間には自分は会社勤めだとしながらも、実は凄腕のキャリアを持つCIAの諜報員だった。

元大使の夫に、ショーン・ペン。少し気難しさは感じるが、家族思いの良い夫。最初は、一体この人は何の仕事をしているのか、さっぱりわからなかった(笑)。悩みながらも自分を貫こうとする彼の強さが、やがて妻にあることを決意させる。誇張のない、さすがの演技だったと思う。

夫が事実を新聞に寄稿したことから、国家から切り捨てられてしまいながらもCIAとしての沈黙を守り続けた妻、ヴァレリーにナオミ・ワッツ。彼女の出る作品は、どれも年齢を感じさせないくらい美しさが際立つものが多いが、これは違った。彼女の置かれている状況がそうさせるのだろうが、他の作品よりも老けて見えるのだ。彼女の演技の妙なのかもしれないし、演出なのかもしれないが、複雑な彼女の立場がそこによく出ていて、引き込まれるような感じだった。

映画は事実を淡々と追っていく。なぜ彼女が国家の「フェア・ゲーム」の標的となってしまったのか。この史実にあまり詳しくない私には前半が少し眠くて、理解できなかった面もあった。結局、後日観直すことになったのだけど、私の脳ミソには2回観てちょうどよい感じかも…(笑)

とにかく、国家が面子を保つために一個人を闇に葬り去るなんてことが実際に行われていたなんて、改めて驚いてしまった。そこには、プロの殺し屋なんて必要ないのね。…あ〜、怖っあせあせ(飛び散る汗)

ひょっとしたらたいくつかなと思ったけれど、そこはダグ・リーマン監督。後半になるにつれ、ぐいぐい引き込まれて、ラストシーンでこれは実際にあった本当の話なんだ、うわーって…。

いや、ちょいと固い作品だけど、観て損はないと思った。



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