mixiユーザー(id:65677)

2005年05月09日08:46

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視点

昨日、出社したらPCの電源が点かなかった。どっかが逝ったぽ。休日出勤したのに。死にたい。



さて、“自称ニュースサイト”をやっている小生、とはいえ、最近ではめっきりニュースも見られなくなり、更新もmixi日記向けに書いたテキストの焼き直しばかりだったのですが、今日は逆に、自称ニュースサイト向けに書いたものをmixiにのっけてみます。……間違い無く、取っ付き辛いお話しですが……当方、反論議論歓迎。



坊主憎けりゃ袈裟まで憎い。ということわざを思い出すのが、昨今のJR西日本叩き報道。福知山線の脱線事故の後、ボウリングや宴会をしていたことが非難されています。そりゃあボウリングも、宴会も、しないに越したことはないでしょうし、自粛するのがよりよい判断でしょうけど、ここまでマスコミが、ほとんど国民を煽るかのように「JR西日本憎し」な報道をしているのには、疑問を感じます。

誰も彼もが現場に行けるワケでもないし、行けば良いってもんじゃない。

むしろ、これは小生の意見が非難されるかもしれませんが、自分たちのいる会社が重大事故を犯してしまったストレス、それを緩和するためのレクリエーション、という視点だってあるでしょうに、このままいったら、本件がひと段落つくまで(しかもその「ひと段落」とはマスコミが決めるのでしょうな)JR西日本の社員は映画も呑み会も旅行も行けなくなってしまう。マスコミは、かつては護送船団方式を否定しておきながら、ここにきて親の不始末は子の不始末、とでも言うかのような、一族ハラキリ思想を喧伝する。これは余りにもイビツです。正直小生には、そういう報道方法が大衆ウケするからしているようにすら思います。

あと、もうひとつ気になるのは、「現場は悪くない。悪いのは会社だ」的報道。一見すると、弱者である『現場』が、強者である『会社』に対して、その悲痛な叫びを訴えている、という、如何にも日本人が好みそうな展開ではありますが、あれ、現場の側だって、労働組合という組織が背景あることをお忘れなく、と思います。

JR、すなわち旧国鉄の労働組合の力は強大です。言い方は悪いですが、自分たちの保身のために、経営陣を悪玉に据えることを平気でやります。今回も必ずしもそうだと言う気はありませんが、マスコミが拾ってくる現役社員、退職社員のコメントは、ほとんど全て「会社が悪」です。ここには、そういった「現場保身」の潮流が流れていることは、報道を受け取る側は意識すべきでしょう。

事態を相対化すべきではありませんが、視点は相対化すべきです。言い換えるなら、責任の所在を、相対化することで曖昧にすべきではありませんが、責任を追求するための視点は複数もつべき、とでも言うか。少なくとも、マスコミ報道だけに拠る判断は、それが個人レベルの茶飲み話だとしても、やや危険に感じます。

恐らく、我々非当事者が持てない視点とは、被害者(含む周辺住民)の視点だけです。

JR西日本と言う会社にも、その組織のアチコチにも、猛省すべき点は幾つもあるでしょうし、軽率な行動言動は慎むべきでしょう。しかし、まるで「JR西日本は悪の権化」というマスコミの煽り方はいかがなものかと。そうして図式を矮小化してしまうことで、問題の本質を見逃し、それは結果として事故の再発防止になんら寄与しない、という点を、小生は危惧します。

今回の事件で、被害者や周辺住民から批難されているのは、JR西日本に次いでマスコミです。しかしマスコミは、もちろんそんなことを報道しません。マスコミ報道だけに拠らない視点、もし本当に事故の再発防止を願うなら、そういった、まぁちょっと恥ずかしい言葉を使うなら「メディアリテラシー」(メディアを使いこなす能力(意訳))を持っていて然るべきかと。
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