mixiユーザー(id:22071115)

2010年08月30日01:19

19 view

セニックのショックアブソーバー

8月20日(金)に、オートマチックのエラーでディーラーに入庫していたセニックを引き取り、関東方面の旅行に乗って行ったまさにその日、次の不具合が発生してしまった。

右の後輪が路面の突起を踏んだときに異音と大きな振動がするという現象で、最初はトランクの中の荷物か車載工具が踊っているくらいにしか考えていなかったが、夜、名古屋に着いてトランクの荷物を全部降ろしても異音は無くならなかった。いやな予感がしたが、土曜日も日曜日も動かせない予定が詰まっていたので、そのまま走ることにした。

翌日、翌々日とだましだまし走らせ、何とか予定を時間通りにこなし、夕方ルノーのディーラーに車を持ち込んだ。すぐにリフトで上げて下回りを点検してもらったところ、右後ろのショックアブソーバーが折れているとのことだった。一瞬耳を疑い、あってはならない不具合なので、保証期間が過ぎていることは承知しているが、クレームで直すようインポーターに話をしてほしい、と依頼した。

24日(火)にディーラーから連絡があり、インポーターからは、ショックアブソーバーは消耗品扱いであること、3年6万kmの保証期間が過ぎていることより、無償修理は出来ない、との回答が来たとのことだった。またもや耳を疑った。ダンパーが折れるのは消耗したとは言わず、壊れたと言うべきものである。だいたい、走行5万5千kmやそこらで折れるなんて、絶対何かがおかしいに決まっている。だったら、最低限、製造上の不具合の可能性があるので現品を回収して調査する、くらいはあってしかるべきなのに、それすら無い。ということは、今日右側を直しても、明日には左側が折れるかもしれないではないか!だいたい、同じ部品で修理したらいずれまた折れるのではないか。と考え、ディーラーでの修理を断った。同じ日に、社外品として十分な実績のあるモンロー製のダンパーをeBayで注文し、29日(土)に車をディーラーから引き取ってきた。

早速右後輪をジャッキアップし、折れたダンパーを取り外した。フォト

ロッドを上側のブラケットに溶接してある継手のごく近くできれいに折れている。

フォト
フォト

ここで自分の覚え書きとして、なぜこんな壊れ方をしたかについて考察したい。まず、破断面を見ると、1回の入力で壊れたものではなく、繰り返し荷重による疲労破壊のようである。では、荷重の向きはどうか?これも破断面の状態より、曲げ方向と考えられる。では、どの方向の曲げであるか?上の写真はアッパーマウント側で、時計の1時の方向が車両の進行方向に当たる。疲労亀裂は1時の方向から7時の方向(下の写真では8時の方向から2時の方向)に向かって進展し、最後に7時の方向の三日月状の部分が一度に破断したものと思われる。つまり、取り付けられているダンパーのロッドの下側を、後ろにはね上げる方向に曲げる荷重であると推定できる。

ロッドは上側のブラケットに溶接で接合されていて、それにごく近いところで破断しているが、溶接の熱でロッドが焼き戻されてしまい、強度が下がっているという可能性があると思う。

さらに心配なのは、トーションビーム式サスペンションの場合、ダンパーを取り付けるボルトは、ホイール+タイヤを付けて地面に下ろし、車体の重量が掛かった状態で本締めしないといけないはずであるが、本当にルノーの組み立て工場でそれをきちんと管理していたのか?という点である。これが出来ていないとダンパーをこじる力が作用してしまうはずである。

フォト
フォト

いずれにしても、今回のダンパーの折損は、設計ミス、製造ミスのいずれか、または両方によって起こったものと考えられ、本来ならばリコールすべき性質のものと思う。また、日本のインポーターはダンパー折損が頻発していることはないと回答したとのことであるが、イギリスのルノー乗りのBBSを見ると、ラグナ、セニックなどのリヤダンパーの折損は珍しくなく、いくつもの事例が報告されている。日本で走っているセニックは、オーナーが他の不具合で嫌気がさして手放してしまい、ダンパーが折れるほどの距離(たった5万kmであるが)を乗る人が少ないためではなかろうか。
0 8

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する