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2009年12月16日20:20

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桜色の時代(2−2) 1995−「もっと!ときめきメモリアル」の頃(後編)

「もっと!ときめきメモリアル」が、桜さんにとっても非常に大きな番組だったことは
当時のインタビューからひしひしと伝わってきます。


『Q番組内でジーンときてしまうことはありますか?
丹下「しょっちゅうですね・・・・・・。ときには泣いちゃうこともあるんです。
パーソナリティとして、番組内で泣くというのは失格なんでしょうけど、
いただくおハガキの中に、その人の思いが伝わってくるものがあると、
読んでいるうちにこちらの感情が、
どうしてもおさえられずにこみあげてくるものがあるんですよ。」

Qハガキを読んで、実際に会ってみたいと思うリスナーはいますか?
丹下「会ってみたいというより、好きな人に告白して、
その後どうなったのかなぁ?とか、うまくいったかなぁ?とか、
そちらのほうが気になります。
この番組では、リスナーの方の言葉を借りて、
私がその人の気持ちを放送でお伝えしてるんですけど、
何回か回を重ねるうちにリスナーも私のことをわかってくれて、
正直に本音を話してくれるんです。
そうすると私のほうにも、情みたいなものが生まれてくるんですよね。」

Qリスナーは丹下さんにとってどんな存在ですか?
丹下「とっても大切な存在です。
それが回数を重ねるごとに自分の中でどんどん大きくなってきていて、
お仕事以外での精神的な面でも助けていただいています。」

Qリスナーへのメッセージは?
丹下「番組改編も無事乗り越え、ネット局もいっぱい増えまして、リスナーの輪が広がって、
なんか希望に満ちてキラキラしています。
“日本全国ときめき化計画“、”日本全国ときめきラブ(エコー)“って感じですね(笑)。
ハガキもちゃんと一枚一枚残さず目を通してますので、ご安心ください。」』
(「アニラジグランプリ 創刊号」より)



『私にとって転機になったお仕事は、ラジオのパーソナリティでした。
まだアニメの代表作も少ない頃に、初めて私を皆さんに知ってもらって。
ファンの方と交流できたのがすごくうれしかったです。」

2年前、初めて持ったラジオ番組(注:ソロパーソナリティとしては。)は、
「もっと!ときめきメモリアル」。
恋愛ゲームにちなんだ軽いトーク番組として始まった。

「最初の頃は、私を知ってもらうところから始めました。
やっぱり普通、おハガキを書く人も、第一回で初めて知った相手に
そんな深いことを書かないですよね、自分の恋愛感とか(笑)。
だからリスナーの方とは、手探りでお互いを知ってだんだん打ち解けていった感じで。
それで2ヶ月、3ヶ月たった頃から真面目な恋愛の相談をいただくようになりました。」

彼女がリスナーの悩みを聞くようになって心掛けたのは、
悩みの「答えをあげる」ことではなく、
「思ったことを正直に言う」ことだったという。

「本当は、正しい答えがあればそれを教えてあげればいいんですけど、
恋愛ってそういうものじゃないですよね。
たとえば、好きになっちゃいけない人を好きになってしまった子に、
『それはいけないよ』って言うことが答えじゃない。
だから私は、『答えはあげられないけど、私はこう思うよ』って言います。
私ができるのは、悩んでいるのはひとりじゃないよと励ましたり、
告白する子に、ガンバレってきっかけをつくってあげたりすることだけで・・・・・・。
せめて私はそれを精一杯してあげようと思いました。」

そのうちに、ラジオを聞いたリスナーから、
「優しいですね」「強いですね」といった感想が来るようになった。

「実際の私は、全然そんな人じゃないです。もし強く見えるとしたら、
みんなのおハガキがそうさせるんでしょうね。
みんなすごく純粋だから、私もウソが言えないくらい真剣になって。
この番組には、『ときめき』の名前の通りの世界観が生まれたと思います。
自分が恋している時の、うれしかったり辛かったりどきどきしたりする気持ちを
思い出しちゃうような・・・・・・。
番組がそんな暖かい雰囲気になったのは、やっぱりハガキの力です。
私もリスナーのみんなも、その流れにどんどん引き込まれていったんだと思いますね。』
(「アニメージュ」 97年7月号より)



『悩み相談などで深刻な話題も扱っていた『もっと!ときめきメモリアル』では、
番組の性質上、まれに事情を知らないリスナーが不満や疑問を送ってくることもあった。
当然のことながら番組は一人で成り立っているわけじゃないけど、
リスナーにそこまで察してもらうことは出来ない。
あくまでもマイクの前では桜ちゃん一人。
いい意味でも悪い意味でもいつも矢面に立たされる。
そんな時、桜ちゃんはいつもスタッフと話し合った。

「複数の人やメディアが関わってくる場合、
時としてこういうことが起きちゃうのは仕方のないことは仕方のないことなんだけど、
一人でも切ない思いをする人が減るように、
その時のベストを尽くしていこうねって言いながらやってました」。

恋愛に関する悩みが大多数を占めていた。
本来なら心の奥深くに秘めておきたい誰にも明かしたくない部分。
どれも真剣な内容ばかり。
始めたばかりの時は、戸惑った。
(わたしに何が言ってあげられる?
・・・言ってあげられるってこと自体がおこがましい)と思えた。
おざなりな言葉では答えたくない―。

「いろいろ考えたら、とても読めなくなってしまって・・・」

そこで桜ちゃんは某ディレクターに相談、
“いつか放送したい”という思いを胸にそれらのハガキを大切に保管することにした。
まず私のことを知ってもらおう。
彼女は出来るだけ自分を表現し続けた。
二ヶ月、三ヶ月たつうちに
『桜さんだからあえて打ち明けます。』というハガキがたくさん寄せられた。
すごくすごく嬉しかった。
そして半年後、彼女は「今まで読めなかった」ハガキを読んだ。
人の生死について考えさせられたもの、裏切られた気持ちが切々とつづられたもの・・・。
こちらの気持ちもわかった上で送られてきたハガキだった。
桜ちゃんはその時こそ“思いきり”言うことができたという。

時間にすれば一週間のうちのたった30分。
でも“その30分に、ボクは・ワタシは、心がいやされた。
この雰囲気、この世界があこがれだった“と評価されることで、彼女自身救われたという。
『ときメモ』は一年かけて贈られた、大切な大切な何物にも代えがたいプレゼントなのだ。』
(「女の職業解体シリーズ3 アニメ声優」より)


↓伝説の最終回!!






「もっと!ときめきメモリアル」についてのお話はいったんこのくらいにして、
最高にときめいていた桜さんのこの頃の他のお仕事について!!



○【TVアニメ】「空想科学世界ガリバーボーイ」(95年1月8日〜12月24日放送)

桜さん演じるプリポンは後半から登場するキャラなのですが、
私はこのアニメ、前半しか観ていないので分かりません。
「アニメージュ」96年7月号付録の「アニメ声優ハンドブック」によると、
「分裂したプリポンが大量発生し、
「プリポン、プリポン」という彼女の声がえんえんと流れる、ファンには至福の場面もあった」
そうです。
他にゲストでチュチュンというキャラも演じられたそうです。



○【TVアニメ】「美少女戦士セーラームーンSuperS」第139話「目指せ日本一!美少女剣士の悩み」(95年6月17日放送)

「人生で一番好きなアニメ」セーラームーンに桜さんが出演ということで
この回はそれはもう狂喜でした。
桜さん演じる「秋山ミハル」はちびうさに弟子入りした美少女(というか美幼女?)剣士で、
ギャグタッチなお話ながらもしっかりと「親子の絆」というテーマを描いた
好編エピソードでした。



○【OVA】不思議の国の美幸ちゃん(95年6月21日発売)

CLAMP原作作品。
「鏡の国の美幸ちゃん」にユリ役で出演。
短い出番ですが、意外な大人っぽい演技です。



○【イメージアルバム】「ようこそ!微笑寮へ」(95年9月21日発売)

初期の隠れた(?)名作イメージアルバム。
CDドラマとイメージソング、BGMで構成されていて、
桜さんは主人公の間島真琴役で出演されています。
桜さんの初々しさあふれる演技とキャラクターソング3曲(!)にときめきまくりました。



○【ラジオドラマ】「プリンセスクエスト」(95年11月15日〜12月6日放送)

ラジオ「折笠愛のムーンライトカフェ」内で放送された、
いわゆる「女の子がいっぱい出てくるファンタジーコメディ」もののラジオドラマ。
折笠さん目当てで聴いていたら、思いがけず桜さんに遭遇してびっくりしました。
桜さんは主人公の「カスタード」役で出演。
正統派の元気系ヒロインと言う感じでかわいかったです。



○【ゲーム】「同級生(PCエンジン版)」(95年11月23日発売)

古典的名作エロゲーの家庭用移植版。
桜さんはちょっぴり引っ込み思案なヒロインの1人・鈴木美穂役で出演。
「エロゲー」なので、当時純情でかつ、ときメモラーだった私は
きちんとはプレイしてないのですが
文句なしにかわいらしい演技でした。



○【ミニアルバム】「Love Stories」(95年11月25日発売)
フォト


『恋愛をテーマに歌いたいな、ていうのは最初から思っていたんです。
私が今やっているラジオ番組が、恋愛をメインにお話する番組なので、その影響が大きくて。
みんなからもらったいろんなことを、私なりに消化して、
それにさらに最近私がドキドキしたり、泣いたり笑ったりしたことをプラスして。
だから、私の想いだけでなく、みんなの想いも詰まっているアルバムなんです。』
(「声優グランプリ Vol.5」より)


当時、「青山二丁目物語」という企画がありまして、青二プロの声優さん12人が
それぞれセルフプロデュースでアルバムを製作していくというものだったのですが、
その中の1枚が、桜さんのファーストミニアルバム「Love Stories」でした。

このアルバム発売当時、桜さんはラジオで
「うまく歌おうとは考えずに、心を込めることを考えた。」という旨のコメントをされていました。
私が初めて聴いた時、確かに技術的には拙い部分はあるかな、とは思いましたが
「歌から気持ちが伝わってくる」と感じたのを覚えています。

また、このCDで、2曲、初の作詞をされました。


『今、このCDを作っている間 私は、恋をしています。
7つのLove Storiesに登場する“あなた”に私自身恋をして
切ない気持ちを胸いっぱい感じています。

この先、時が過ぎて いろんなことが変わってしまったとしても
この時感じた気持ち、その瞬間、ありのままの丹下桜を
アルバムの中に残すことができました。

このCDを通して出会ったさまざまな“あなた”
一緒に作ってくれた“あなた”
そして、これを手にとってくれた“あなた”へ

私の“大好き”が伝わりますように・・・・

“95.9.27. 桜.』
(「Love Stories」アルバム内のコメントより)

桜さんが書かれているように、あれから、桜さんも、私達も、
いろいろなことが変わりました。

でも、この時、桜さんが歌に込めた気持ちは、
今でもこのアルバムを聴くとしっかりと伝わってきます。



○【ラジオドラマ、OVA、TVアニメ】「MAZE☆爆熱時空」(ラジオドラマ:95年末頃〜、OVA:96年7月24日〜、TVアニメ:97年7月2日〜)

「MAZE」はあかほりさとる原作によるライトノベル。
桜さんは主人公メイズを「オネニーサマ!!」と慕う、
ヒロイン的ポジションのミル・ヴァルナ役で出演。
口ぐせは、「うきゅ」。

ラジオドラマからスタートし、翌年OVA化、さらにその翌年にはTVアニメ化され、
結果的にミルちゃんは、桜さんの代表キャラの1つに成長しました。

『「MAZE」はCDドラマが最初だったんですが、
原作のあかほりさとる先生が私のことをラジオの番組で知って下さって、
ミルちゃんにピッタリだと推して下さったんです。

私のほうも初めてのアフレコから、すぐイメージがつかめました。
最初に受け取ったイラストと設定に、
王女で逃亡中でとか堅いことがいろいろ書いてあったんですが、
その中で口ぐせは「うきゅ」と。あっそうか「うきゅ」ね、了解しましたっていう(笑)。
脚本家や放送作家の方が、私の芝居とか口ぐせとか習性とか(笑)を見て、
台本にちょこちょこちりばめてくださるようになったんです。

ミルちゃんの「うきゅ」ですけど、最初の巻ではあんまり言ってないんですよ。
現場での私の様子を見て、たくさん入れて下さるようになったみたいで。
キャラクターが私の手を貸すことでふくらんだのだとしたら、
表現者としてこんなにうれしいことはないですね。

私、「うきゅ」と「うじゅ〜」に命かけてるんです(笑)。
その言葉にどれだけ喜怒哀楽を乗せられるか、役者・丹下桜の挑戦、みたいな(笑)』
(「アニメージュ 97年7月号」より)




○【ラシオドラマ、OVA】「電脳戦隊ヴギィ'ズ★エンジェル」(ラジオドラマ:96年1月放送開始、OVA97年10月24日発売開始)

桜さんはミディ・ザ・ガール役で出演。
これも桜さんの代表作のひとつだと思うけど、私はほとんど知らなかったりします。
ラジオ番組が「青春ラジメニア」の後に放送していたので、
流れで何回か聴いた記憶くらいしかありません。



○【OVA】ファイヤーエムブレム 紋章の謎(96年1月26日、4月26日発売)

ヒロインのシーダ役。
大長編ゲームを全2巻でOVA化、ということから内容は察していただくとして(爆)、
キャラクター的にハマっていたとは思います。



○【劇場アニメ】「ドラえもん のび太と銀河超特急」(96年3月2日公開)

未来の女の子ジェーン役。
ちょっぴり意地悪な役回りの子なんだけど、
桜さんが演じるおかげで意地悪に聞こえなくて困りました^^。



【ゲーム、ラジオドラマ、OVA】メルティランサー(ゲーム:96年3月22発売、ラジオドラマ:96年4月放送開始、OVA:99年5月25日発売)

各種メディアミックス展開が行われた息の長い作品ですが、
私は断片的にしか知りません。
桜さん演じるアンジェラはネコミミの破壊系キャラという、
当時の桜さんの十八番(?)的なキャラ(しかも、精神年齢8歳という設定)。





「声優グランプリVol.6」より、「丹下桜の撮りまくり写真日記」
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「バーチャルアイドル Vol.6」
表紙・ポスターの他、
ラジオに、ミニアルバムに、といろいろなページで桜さんを特集したGJな一冊。
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