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2005年04月03日12:13

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高円寺の明石で鶴をみる

昨夜は、以前mixiでも宣伝した、友人、鶴田誠人氏の出演するお芝居があって高円寺へ。小屋は明石スタジオ。昔フリーランスで、デザイナーやら演出家やらイベント屋やらの仕事をしてた頃に使ったことがあります。もちろん、フツーに芝居を見に来たこともかつてはしばしば。舞台を作ってしまえば桟敷を引いても100人でいっぱいになってしまう、まさに小劇場です。(左写真。手前のはしごが繋がっているドアは搬入口)

芝居自体は、「旅行ツアーで訪れた無人島で隔絶され、通信手段も失った人々が陥った極限状態における人間模様」という内容で、劇団のチラシでは「ホラー」と書いてありましたが、どちらかというと「シチュエーションスリラー」ですね。各キャラクターの味付けというか、メタファーの持たせ方が明確で、その意味で、人間模様を描くという部分において非常に分かり易い芝居でした。何故この状況に陥ったか、などの、ディテールの説得力に欠けた部分が残念。



さて、芝居も終わり、大学のとある後輩と久しぶりに酒を呑もうという話しになっていたので、待つ間に高円寺を散策。小生、結構この街が好きなのです。高円寺には、北口に、ねじめ正一の小説の舞台ともなり、その後その小説内の呼称に改名した「高円寺純情商店街」、南口に「Pal」と、二つの大きな商店街があります。比べてみると、商店街としての味は、北口の純情商店街が勝ります。非画一的な住居兼店舗、軒先で焼かれる食品の匂い、路地裏に並ぶ居酒屋の赤提灯と、「昭和の商店街」と言われて想像できそうな光景です。ただ、小生的には南口のPalも捨て難いと思っていて、なにがスゴイってアーケード(中写真)。大掛かりな建築物スキーとしては惹かれるものがありますw。

ところで、本屋を探して歩いていたのですが、この街は、古本屋はどうやって共存しているのか分からないくらいの軒数があるのですが、新書を扱っているところが見つかりません。やっと見つけたのは、メインの商店街中ではなく、それこそ一本路地を入ったところでした。良いのか、それで?w



後輩と合流し、北口の路地裏にあるその名も「あかちょうちん」なる場末の居酒屋へ。店に入って、貼られた張り紙の中の「宴会呑み放題490円」(右写真)というのにまず度肝を抜かれるワケですが、まぁ都内の居酒屋の相場からは3割くらい安いツマミと酒を楽しみます。まぁ、味も3割減くらいですが。この後輩も、大学在学中から芝居を始め、卒業後の今も自分で劇団を主宰しつつ(公演回数は少ないですが)、いろいろな舞台にも立っています。自らを「ニートですから」と称し、小生も「そうだなぁ」と思ってはいるのですが、先も見えず飯も食えないような世界ですから、その中で生きていくのはかなりの不安だろうと思います。



好きなことをやって生きていく、小生も常に夢想する生き方ですが、そこに沸き起こる不安と重圧に耐えられる強さ、それが年々無くなっていくのを感じます。そう遠くない未来に30歳を迎える身、自分としてそこを意識することはないのですが、社会的にはそこが分水嶺になってしまうのが現実。さて如何様に自分の生き様をコントロールしようかねぇ……と、酒香を漂わせながら思いを馳せる夜でした。
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