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2009年04月09日16:32

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『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』

映画『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』を観た。

(2007年 米 監督:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ダニエル・デイ=ルイス ポール・ダノ ケヴィン・J・オコナー キアラン・ハインズ ディロン・フレイジャー バリー・デル・シャーマン)

石油採掘に命をかけた男の生き様を描く。

【20世紀初めのカリフォルニア。プレインビュー(ダニエル・デイ=ルイス)は石油の源泉の情報を耳にする。彼は、まだ幼い息子・HW(ディロン・フレイジャー)を連れ、その土地へ入った。「うずら猟」を名目に、調査を開始するが…】

不快なまでに素晴らしい音楽とともにダニエル劇場の幕が上がった…。
なんて強くて孤独な映画だろう。太い。濃い。さみしい。…そして、滑稽。

ダニエル・デイ=ルイスという俳優さんは、忘れたころに現れて、賞を総なめにして去っていく(笑) 前回『ギャング・オブ・ニューヨク』の時もそうだった。あの時はオスカーは逃した、かな。…で、今回もさにあらず。

デイ=ルイスが演じた主人公プレンビューは、嫌悪感たっぷりの男だった。
見るからにうさん臭そうな気配が漂う。友達にはなりたくない(笑)
人を信じず、自らこそが正義だと思っているといっても過言ではないような…。

そんな彼が唯一心を許し、情熱を傾けたものが石油採掘だった。
仕事にありあまる若いエネルギーを注ぎ、石油王へとのし上がってゆく。
そして、彼がただ一人愛情を注いだのが、息子・HWだった。
しかし、HWが事故に遭ってから彼の態度がゆがんでゆく…。

主人公にも嫌悪感をたっぷり感じたけど、もう一人、嫌悪感を感じた人物が…。
怪しげな?牧師、イーライ・サンデー。
この役を演じてたのは『リトル・ミス・サンシャイン』でお兄ちゃん役だったポール・ダノだったのねえ! 旦那に言われるまで全く気がつかなかった…あせあせ

主人公と若い牧師。 面白い対比だったかも。二人とも極端な話、自分のことを「神」だと思っている。表面的には天使(牧師)と悪魔(主人公)に見えるけれども、結局は似た者どうし、同じ穴のむじななのだ。

ストーリーの骨太さに加えて、映像も素晴らしかった。特に、石油が噴き出して爆発するシーンなんかは迫力満点で、臨場感もあったなあ。

ものすごく不快な感じが漂うんだけど、観て良かったと感じさせる作品。
あー、劇場で観ておけばよかったな〜。



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