教養・インテリジェンスとは
多種多様な人々の立場に立って対話し想像し
共感・共苦する能力であり
response状況に対応するability能力
すなわちresponsibility責任を生きることである。
最も根源的な課題は、ひとりひとりの市民が、地球市民としての対話力、想像力、共感力を鍛えることである。その理由は、これらの能力が、地球市民が直面している様々な課題を根本的に解決し、持続可能な地球平和社会を実現してゆくための、本質的な原動力になるからである。
食糧・環境・資源・エネルギー・暴力・貧困等に関する、地球全体を視野に入れた空間的な想像力・共感力、現在・過去・未来の世代への時間的な想像力・共感力、それらを可能にする対話力を、ひとりひとりの地球市民が拡大・深化することができれば、これらの諸問題の解決は前進する。例えば、世界で生産されている食糧は120億人分ある。しかし、1日平均10万人が栄養不足が原因で死亡している。一方、60億人が米国人と同じレベルの消費生活をすれば、地球5個分の資源が必要になる。日本人と同じレベルの消費の場合は地球が2個必要である。先進国の人々の異常な大量消費は明らかに持続不可能である。格差拡大の中で貧困に苦しむ人々の立場に立って、さらに、未来の世代の立場に立って、対話する力、想像する力、共感する力があれば、この地球規模の矛盾を放置しておくことはできなくなるはずだ。