最近、めっきりテレビを見なくなった。ヒマにまかせ、たまにテレビをつけてみると朝から晩までタレントやお笑い芸人がバカ騒ぎしているだけ。いつの間にかニュース番組もワイドショーになっている。
この間、レッドデータブックを見たら、日本のテレビ業界における「ドキュメンタリー」が絶滅危惧種に指定されていた。その絶滅速度は、北極の氷が溶けるのと同じくらいだそうだ。
しかし、若いADたちに話を聞くと「ドキュメンタリーを創りたくてこの世界に入ってきた」と答えるケースが案外多い。そのADたちも給与や待遇面など労働環境の劣悪さ、さらに先輩のディレクターたちを見て、自分の夢が叶わぬことを悟り、次々と業界を去っていく。
このままでいいのか?
僕がディレクターになっていつの間にか12年が過ぎた。その間、確実にドキュメンタリーを創る場はなくなっていった。ドキュメンタリーの特番は減り、報道番組の特集も猟奇的な事件のハコモノやデイリーニュースの膨らましに占められていった。
その理由はもちろん、局にとって低予算で制作でき、なおかつ数字(視聴率)が取れるからだ。
再び思う。このままでいいのか?
このコミュではドキュメンタリー制作に携わっている、もしくは携わりたいと思っている人々をつなぐ場所にしたいと思っています。はっきり言って、ドキュメンタリーでメシを食うのは難しい。それでもドキュメンタリーで食っていきたい、という人々の参加をお待ちしています。
しかし、単なる愚痴や傷の舐め合いの場にはしたくありません。特に制作会社やフリーランスのディレクターやAD、そしてカメラやサウンドの地位向上と夢の実現に積極的な貢献をするような場でありたいと思っています。
この場から何かを発信し、それをひとつのムーブメントとすること。それがこのコミュの目的です。