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フリーランスIT技術者コミュの【解説記事】IT業界の雇用事情

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IT業界の労働市場というのは、一般的な業種とはかなり違っている点があります。フリーランスをやっていると契約の話が頻繁にあるためそういった雇用の事情というものがよく見えてきますが、IT業界に入ったばっかりだったり、正社員としてしか働いたことが無い人たちにはわからないということも多々あります。
そういった雇用に関する事情をここでは公開していきたいと思います。

コメント(5)

『ゼネコンのようなピラミッド構造』

IT業界の仕組みはよく土建屋の構造に似ているといわれています。
どのようなことかというと、ひとつのシステムを仕上げるのに外注の連鎖を使ったり、丸投げがあったりといったところです。土建屋と違うのは、Tの公共事業は少ないので談合とかはあまり聞きませんが、それ以外は仕事の流れは同じで、請負の仕事でも派遣の仕事でも同じようにピラミッド構造になっています。

・大手企業は自前で作らない
大手が大規模なシステムを作ろうとした場合は、大抵は自分達の人員では作りません。やるのは企画と概要仕様の作成だけです。その後の作成は1次請けの会社に投げられるのが普通です。
その仕事を請けた会社が自分達だけで作れる場合もありますが、さらに2次請けの会社に投げることも多々あります。
こういった連鎖が連綿と続いていって、最終的には4次請け位にまで達することがあります。そういった時に間に入っている1次〜3次請けの会社は当然ビジネスですので、中間搾取をしていきます(何も仕事しないで抜いていくところも多い)。

・技術者派遣も同じ構造
こういった構造は受託開発だけではなく、常駐案件の派遣労働者にも当てはまります。システム開発には秘密やノウハウも守りたいということで、外部開発ではなく社内に開発環境を用意して技術者だけ外部の人間に常駐してもらうということもよくあります。
こういう場合も大手メーカー・ベンダーなどは直接人員を集めるのではなく派遣会社に派遣を依頼します。依頼された派遣会社のお抱えの技術者を出す場合もありますが、足りない場合は更に別の派遣会社から人を集めていきます。ここでも例によって中間搾取がされていきます。
大手が実際に払う金額の例ですと、Web系PGの場合1人あたり1月70〜100万くらいです。そこから派遣会社が1社当たり5万〜20万くらい抜いていきます。何社も間に挟んでいる場合だと、最終的に技術者に払われるのが月30万くらいになっていることもあります。

いろんな派遣の求人募集を見ても同じ仕事でも単価が30〜60万位でかなりまちまちだったりするのは、「大元の値段」と「中間の会社数」によって技術者への単価が変わるからです。

・中間搾取が少ない方がお得
同じスキルで同じような仕事でも給料が大幅に違うということは、契約するところを十分に吟味する必要がありますね。基本的には中間の会社をできるだけ少なくするというのがポイントになります。
しかし、直接エンドクライアントと契約するのはかなり難しいです。エンドも大量に人員を集めるのに個別に採用をかけるのは大変だし契約や支払いなどの管理にも手間がかかるので、派遣会社に依頼するのが多いです。ですので、1次請けとなっている派遣会社を探すというのがキーポイントになるでしょう。
しかし、表面上では簡単には何次請けなのかなんてわかりませんので、そこは技術者同士のネットワークを使って口コミでどこの会社の契約が美味しいか?などの情報を仕入れて、可能であれば紹介を通じて契約させてもらうというのが近道でしょう。
『現在、IT業界は売手市場』

・技術者が足りない
現在、特別景気がいいというわけではないのに、IT業界は求人があふれかえっています。基本的に供給不足なのでしょう。
近年Webの発展が激しく、新しいWebサービスが毎日のように生まれたり、メインフレームのシステムをWebに置き換えるような仕事が増えたりといった急激な需要の増加に大して、Web系の技術者が育っていないのかもしれません。
私はWeb系の技術者なので他の職種には詳しくは無いのですが、組み込み系の技術者はもっと不足していると聞いています。特にデバイスドライバを書いたりする技術者が全然いないそうです。
組み込み系はハードウェアと絡むため単純なソフトウェアよりも習得が難しいというのもあるのでしょう。

・派遣会社は募集に四苦八苦
売り手市場というのは、私達技術者にとっては非常に嬉しいことです。しかも近年雇用の流動化が激しく進んでいて、転職を繰り返すことがそれほどマイナスと捉えられなくなってきました。。
派遣会社は普通の能力がある人でしたら、来るもの拒まずな様相を呈しています。派遣会社としては、別の派遣会社から回してもらって常駐に出すのも、直接技術者と契約して常駐に出すのも大して払う金額は変わりません。ですので、1次請けの派遣会社としては、契約したいという技術者に冷たく追い払うことはありません。
1次請けに入れるチャンスがあったらコンタクトを取ってみるのが良いでしょう。
(ただし、契約中の上位クライアントに鞍替えするのはタブーとされていますのでお気をつけください)
『大手派遣会社は単価が安い』

これ、本当です。
普通に考えればわかりますが、大々的に宣伝をして数多くの営業を雇っているところは、当然その広告費や人件費が多くかかるわけで、その分中間搾取の割合が大きくなります。

まぁ、大手じゃなくてもぼったくっている会社もありますけどね(苦笑)
私が過去に在籍していた50人くらいの会社では、単価60万のうち24万しか技術者に払っていないって例がありました。60%の搾取!!悪どすぎです。3ヶ月で速攻辞めましたw
『IT業界の正社員』

・雇用の流動化
近年、日本の社会が大きく変化しています。
「少子高齢化」「所得格差」「グローバル化」「ネット化社会」など色々なキーワードが浮かんできますね。

その中でも私達にとって重要なのが『雇用の流動化』です。
正社員が減って、パートが増えてけしからん!とかいうアレです。
これはもう逆らえない流れです。そもそも年功序列や終身雇用なんてものは戦後の日本にしか存在しない極めて特異なものです。
(これに関しては後日じっくり書きます)

で、雇用の流動化なのですが、これって本当に悪いことなのでしょうか?IT業界においては実に合理的な流れだと思っています。
というのも、かつては一つのビジネスモデルが30年は長続きするといわれていましたが、今のネット社会はスピードが速すぎて、5年程度しか持たないのではないでしょうか?
売れてるときに人をいっぱい雇って、ビジネスモデルが終了して会社が傾いてきてもずっと従業員を抱えつづけるというのはもはやナンセンスなのです。その時々に人を必要としているところに人材リソースを配置していくことが社会にとっても合理的だし、その分生産性も上がり、平均所得も上がると考えられます。

実際、IT業界はこの流れが加速しています。
「ライブドア」の例を持ち出すまでもなく、「今繁栄を謳歌している会社が10年後も繁栄しているか?」ってのはIT業界では非常に読みづらいですよね。
そんな中で正社員を多数抱えるというのは、企業にとってリスクが大きすぎるわけです。これは雇われる方にとっても多大なリスクとなります。
日本のかつての正社員というのは、定年まで面倒を見てもらえて、若いうちは給料が安くても毎年どんどん給料が上がっていくっていうのが保障されている仕組みです。基本的に倒産という事は視野に入っていません。
しかし、近年の会社は大きな会社でも平気で倒産する時代です。将来の高給を夢見て若い頃安月給で我慢してて、途中で倒産したりしたらもらい損なわけです。
それだったら、退職金も年功序列もいらないから、今確実に欲しいというのは当然の流れですよね。
実際、「業務委託・派遣」と「正社員」では給与格差が広がっています。これは求人サイトを見ればすぐわかります。
正社員よりも業務委託のほうが単価が高いです。

ただ、仕事においてリーダーになったり企画をしたりっていうのは正社員が執り行うことが多いですので、そういう仕事がしたいというのであれば正社員になったほうがいいです。
もし、それよりも収入重視っていうのであれば、「業務委託・派遣」をお勧めします。

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