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原始仏典コミュの第4僧残 「性的奉仕の要求の禁止」

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第4僧残は「自分への性的奉仕を説くことの禁止」です。ウダーイが美人の未亡人に性的奉仕を迫ったことが因縁です。





(『南伝大蔵経1 律蔵1』大蔵出版 P221−227 に相当)




律蔵>経分別

「   第四 自己に愛欲奉仕をさせる学足

290.あるとき覚った者である先生はサーヴァッティのジェータ林、アナータピンディカの園に住んでいた。
 またそのとき尊者ウダーイはサーヴァッティに在家の援助を持っており、多くの家々を訪ねた。
 またそのとき一人の寡婦である女性がおり、美しく見るに値し浄信ある者だった。
 ときにウダーイは朝に衣を着て、衣と鉢を取ってその女性の家を訪ねた。訪ねて設けられた席に座った。その女性は尊者ウダーイのところに来た。来て尊者ウダーイに挨拶して一方に座った。一方に座ったその女性に尊者ウダーイは法の話を開示し、勧め、励まし、喜ばせた。
 その女性は尊者ウダーイに法の話を開示され、勧められ、励まされ、喜ばされて、尊者ウダーイにこう言った。

 先生、欲しいものを言ってください。
 私はできるかぎり衣・食・住・病薬資具をあなたさまに与えましょう。
 妹よ、それは私にとって得難いものではない。衣・食・住・病薬資具は。
 それゆえ私にとっては得難きもの。それを与えなさい。
 先生、それは何ですか。
 性行為の法である。
 先生、欲しいのですか。
 妹よ、欲しいのだ。
 先生、では来てください。

 そして寝室に入って服を脱いでベッドに仰向きに横たわった。
 尊者ウダーイはその女性のところに行った。行って、
 「誰がこの汚らわしく悪臭のするものに触わるのか」と唾を吐いて去った。

 その女性は不機嫌になり、不満を持ち、悪く言った。
 「これらサキャ族の沙門たちは恥知らずで破戒者で嘘つきです。
 彼らは実に法行者・正行者・梵行者・真実を語る者・戒ある者・善法者と自称します。
 しかし彼らに沙門たるところはなく、彼らにバラモンたるところは存在しません。
 彼らの沙門たるところは破れ、彼らのバラモンたるところは破れています。
 彼らのどこに沙門があるのですか。彼らのどこにバラモンがあるのですか。
 彼らは沙門から離れており、彼らはバラモンから離れています。

 どうして尊者ウダーイは私に自ら性行為の法を乞い求めておいて、
 『誰がこの汚らわしく悪臭のするものに触わるのか』と唾を吐いて去るのですか。
 どうして私が悪いのですか。
 どうして私に悪臭があるのですか。
 何のために私は捨てられたのですか」

 他の女性たちも不機嫌になり、不満を持ち、悪く言った。
 「これらサキャ族の沙門たちは恥知らずで破戒者で嘘つきです。
 彼らは実に法行者・正行者・梵行者・真実を語る者・戒ある者・善法者と自称します。
 しかし彼らに沙門たるところはなく、彼らにバラモンたるところは存在しません。
 彼らの沙門たるところは破れ、彼らのバラモンたるところは破れています。
 彼らのどこに沙門があるのですか。彼らのどこにバラモンがあるのですか。
 彼らは沙門から離れており、彼らはバラモンから離れています。

 どうして尊者ウダーイはこの女性に自ら性行為の法を乞い求めておいて、
 『誰がこの汚らわしく悪臭のするものに触わるのか』と唾を吐いて去るのですか。
 どうしてこの女性が悪いのですか。
 どうしてこの女性に悪臭があるのですか。
 何のためにこの女性は捨てられたのですか」

 比丘たちはその女性たちが不機嫌になり、不満を持ち、悪く言うのを聞いた。
 その比丘たちのうちで少欲の者は・・・不機嫌になり、不満を持ち、悪く言った。
 「どうして尊者ウダーイは女性を前にして自らに愛欲によって奉仕することを賞讃して言うのか」。

 ときにその比丘たちは尊者ウダーイを様々な方法で叱責し、先生にこの義を告げた。
 ときに先生はこれを原因としこれを機会として比丘サンガを集めて、尊者ウダーイに質問した。

 ウダーイ、あなたが女性を前にして自らに愛欲によって奉仕することを賞讃して言ったというのは真実か。
 先生、真実です。
 覚った者である先生は叱責した。
 愚か者よ、これは適切ではない。随順行ではない。威儀ではない。沙門行ではない。浄行ではない。為してはならないことである。
 愚か者よ、どうしてあなたは女性を前にして自らに愛欲によって奉仕することを賞讃して言うのか。

 愚か者よ、私は様々な方法によって離貪のために法を説き、有貪のためではない。
 離結のために法を説き、有結のためではない。
 無取のために法を説き、有取のためではないのだ。
 愚か者よ、それなのにあなたは私が離貪のために説いた法を有貪のためとし、
 離結のために説いた法を有結のためとし、
 無取のために説いた法を有取のためにしている。

 愚か者よ、私は様々な方法によって貪を離貪するために法を説いたのではないのか。
 驕慢を破るために、
 渇きを制御するために
 アーラヤを根絶するために
 基礎を打ち断つために
 渇愛を尽くすために
 離貪のために
 滅のために
 涅槃のために法を説いたのではないのか。

 愚か者よ、私は様々な方法によって欲を断つことを教え、
 欲の想を遍知することを教え、
 欲の渇きを制御することを教え、
 欲の尋を根絶することを教え、
 欲の熱を静めることを教えたのではないのか。
 
 愚か者よ、これは信じていない者を信じさせ、信じている者を増大させるものではない。
 愚か者よ、これはむしろ信じていない者をより信じなくさせ、信じている者の一部を他に住させることになるものだ。
 ときに先生は尊者ウダーイを様々な方法によって叱責し・・・・・・

 比丘たちよ、それではこれをもってこのように学足を唱えなさい。


291.「いかなる比丘であっても欲情し、変心して女性を前にして自らを愛欲によって奉仕させることを賞讃して言う。
 『妹よ、これは最上の奉仕をする者なのだ。即ち、私のような戒ある者・善法ある者・梵行者をこの法によって奉仕することは』
 と性行為に関係させればサンガーディセーサである。


292.「いかなる」とはいかなる者をも・・・
 「比丘」とは・・・
 「欲情して」とは貪着し、恋し、結ばれた心を言う。
 「変」とは欲情に心が変わることもあり、悪に心が変わることもあり、愚かさにも心が変わることもあるが、欲情の心がここにおいて「変」が意味する義である。
 「女性」とは人間の女性である。ヤッカの女性ではなく、餓鬼の女性ではなく、畜生の女性ではない。善説・悪説・粗悪語・非粗悪語を認識することができる知がある人間の女性である。
 「女性を前にして」とは女性の周辺であり、女性の近くでである。
 「自らへの愛欲」とは自分のための欲であり、自分を原因とし、自分への趣向であり、自分への奉仕である。
 「これは最上である」とはこれは最上である、これは最高である、これは上首である、これは最高級である、これは最善であるということである。
 「者」とはカッティヤの女性、あるいはブラーフマナの女性、あるいはヴェッサの女性、あるいはスッダの女性である。
 「私のような」とはカッティヤ、あるいはブラーフマナ、あるいはヴェッサ、あるいはスッダである。
 「戒ある者」とは殺生を離れ、盗みを離れ、嘘を離れた者のことである。
 「梵行者」とは性行為の法を離れた者のことである。
 「善法者」とはその戒とその梵行における善法がある者ということである。
 「この法によって」とは性行為の法である。
 「奉仕」とは楽しませることである。
 「性行為に関連させれば」とは性行為の法に結ぶ付けることである。
 「サンガーディセーサ」とは・・・


293.女性を女性であると想って欲情して、比丘がその女性を前にして自らの愛欲奉仕を賞讃して言えばサンガーディセーサを犯す。

 女性を疑いの想で・・・・・・
 女性を去勢者だと想って・・・・・・
 女性を男性だと想って・・・・・・
 女性を動物だと想って欲情して、比丘がその女性を前にして自らの愛欲奉仕を賞讃して言えばトゥッラッチャヤを犯す。

 去勢者を去勢者であると想って欲情して、比丘がその去勢者を前にして自らの愛欲奉仕を賞讃して言えばトゥッラッチャヤを犯す。
 去勢者を疑いの想で・・・・・・
 去勢者を男性だと想って・・・・・・
 去勢者を動物だと想って・・・・・・
 去勢者を女性だと想って欲情して、比丘がその去勢者を前にして自らの愛欲奉仕を賞讃して言えばドゥッカタを犯す。
 
 男性を男性であると想って・・・動物だと想って・・・女性だと想って
 動物を動物であると想って・・・女性だと想って欲情して、比丘がその動物を前にして自らの愛欲奉仕を賞讃して言えばドゥッカタを犯す。
 

 二人の女性を女性であると想って欲情して、比丘がその二人を前にして自らの愛欲奉仕を賞讃して言えば二サンガーディセーサを犯す。・・・(同様に二倍)・・・
 女性と去勢者の二人を女性であると想って欲情して、比丘がその二人を前にして自らの愛欲奉仕を賞讃して言えば一サンガーディセーサと一ドゥッカタを犯す。・・・(同様に誤解分は誤解分とした刑量)


294.「衣食住薬資具を供養しなさい」と言う者、
 発狂者、初犯者は不犯である。


  教導事のウッダーナ・ガーター

 どうすれば不妊の者は子を得るかと愛と幸福と何を。
 何によって供養すべきかとどうすれば善趣に行けるか。 

295.  教導事
 ときに不妊の女性が援助している比丘にこう言った。
 先生、どうすれば私は妊娠するようになるでしょうか。
 妹よ、それならば最上の布施を与えなさい。
 先生、何が最上の布施でしょうか。
 性行為の法である。
 彼は後悔して・・・・・・
 比丘よ、あなたはサンガーディセーサの罪を犯した。

 ときに不妊の女性が援助している比丘にこう言った。
 先生、どうすれば私は子供を得るでしょうか。
 妹よ、それならば最上の布施を与えなさい。
 先生、何が最上の布施でしょうか。
 性行為の法である。
 彼は後悔して・・・・・・
 比丘よ、あなたはサンガーディセーサの罪を犯した。

 ときに一人の女性が援助している比丘にこう言った。
 先生、どうすれば私は夫に愛されるようになるでしょうか。
 妹よ、それならば最上の布施を与えなさい。
 先生、何が最上の布施でしょうか。
 性行為の法である。
 彼は後悔して・・・・・・
 比丘よ、あなたはサンガーディセーサの罪を犯した。

 ときに一人の女性が援助している比丘にこう言った。
 先生、何をあなたさまに与えればいいでしょうか。
 妹よ、それならば最上の布施を与えなさい。
 先生、何が最上の布施でしょうか。
 性行為の法である。
 彼は後悔して・・・・・・
 比丘よ、あなたはサンガーディセーサの罪を犯した。

 ときに一人の女性が援助している比丘にこう言った。
 先生、どのようにあなたさまに供養すればいいでしょうか。
 妹よ、それならば最上の布施を与えなさい。
 先生、何が最上の布施でしょうか。
 性行為の法である。
 彼は後悔して・・・・・・
 比丘よ、あなたはサンガーディセーサの罪を犯した。


 ときに一人の女性が援助している比丘にこう言った。
 先生、どうすれば私は善きところ[スガティ sugati]へ行けるでしょうか。
 妹よ、それならば最上の布施を与えなさい。
 先生、何が最上の布施でしょうか。
 性行為の法である。
 彼は後悔して・・・・・・
 比丘よ、あなたはサンガーディセーサの罪を犯した。

         第四僧残 終



 註 自己に愛欲奉仕させる アッタ・カーマ・パーリチャリヤ
    atta[自己に] kāma[愛欲]pāricariya[奉仕させる]
   奉仕 パーリチャリヤ pāricariya 奉事、給仕、尊敬;侍女
   得難いもの ドゥッラバー dullabhā ラーバが得る、ドゥが難しい
   欲しい アットー attho アッティカatthikaで希求する、欲求する
   脱ぐ ニッキッタ nikkhitta 布を置いた、貯蓄した、放置した
   仰向き ウッターナ uttāna 上向きに
   横たわる ニパッジ nipajji 横たわる、臥す
   汚らわしく ヴァサラ vasara 賤民;売女
   悪臭  ドゥッガンダ duggandha ガンダは香、ドゥで悪い
   唾を吐く ニットゥバティ niṭṭhubhati 唾を吐く
   戒ある者 シーラヴァント sīlavant
   梵行者  ブラフマチャーリン brahmacārin
   善法者  カルヤーナダンマ kalyāṇadhamma」

   『南伝大蔵経1 律蔵1』大蔵出版 P221−227 に相当




今回の第四僧残は全て訳しました。

「実際の女性」を女性であると想って自らへの性的奉仕を説く場合のみがサンガーディセーサです。実際に女性でない人や実際は女性でないのに女性であると誤解した場合は粗罪以下の罪となります。女性以外の性別の人が相手の場合に罪が軽くなるのは、下ネタ禁止の場合と同様です。

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