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原始仏典コミュのサーリプッタ相応 「九定と正命」

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(『南伝大蔵経14 相応部経典3』大蔵出版 P380−388 に相当)




相応部経典>第3 犍度篇



     第七 サーリプッタ相応[サーリプッタ・サンユッタ]

   第一 離生
332.あるとき尊者サーリプッタはサーヴァッティのジェータ林、アナータピンディカの園に住んでいた。そこで尊者サーリプッタは午前に内衣を着て、衣鉢を取ってサーヴァッティに乞食に入った。サーヴァッティで乞食を行なって戻り、食後に昼を住するためにアンダ林に詣った。アンダ林の奥に入って一つの樹下に昼を過ごすために座った。
 それから尊者サーリプッタは夕方に黙想から出てジェータ林、アナータピンディカの園に戻った。尊者アーナンダは遠くから尊者サーリプッタが戻って来るのを見た。見て尊者サーリプッタにこう言った。
 友サーリプッタ、実にあなたの諸根は歓喜している。顔色は遍く清浄であり、遍く浄化されている。
 友サーリプッタは今日、いかなる住に住したのか。
 友よ、ここに私は欲を遠離し、不善法を遠離し、尋が有り伺が有り、遠離によって生じる喜と楽がある第一の禅那[ジャーナ]を具足して住する。
 友よ、その私にこのようなことはない。
 「私は第一の禅那に入ろう」とか「私は第一の禅那を具足している」とか「私は第一の禅那から出よう」と。
 このように尊者サーリプッタは長い間、我と作すこと・我がものと作すこと・慢随眠を善く根絶している。
 それゆえに尊者サーリプッタにこのようなことはない。
 「私は第一の禅那に入ろう」とか「私は第一の禅那を具足している」とか「私は第一の禅那から出よう」と。

   第二 無尋
333.サーヴァッティ因。
 そのとき尊者サーリプッタは午前に内衣を着て、衣鉢を取ってサーヴァッティに乞食に入った。サーヴァッティで乞食を行なって戻り、食後に昼を住するためにアンダ林に詣った。アンダ林の奥に入って一つの樹下に昼を過ごすために座った。
 それから尊者サーリプッタは夕方に黙想から出てジェータ林、アナータピンディカの園に戻った。尊者アーナンダは遠くから尊者サーリプッタが戻って来るのを見た。見て尊者サーリプッタにこう言った。
 友サーリプッタ、実にあなたの諸根は歓喜している。顔色は遍く清浄であり、遍く浄化されている。
 友サーリプッタは今日、いかなる住に住したのか。
 友よ、ここに私は尋伺が寂静となり、内に歓喜し、心の一境性があり、無尋無伺の三摩地によって生じる喜と楽がある第二の禅那を具足して住する。
 友よ、その私にこのようなことはない。
 「私は第二の禅那に入ろう」とか「私は第二の禅那を具足している」とか「私は第二の禅那から出よう」と。
 このように尊者サーリプッタは長い間、我と作すこと・我がものと作すこと・慢随眠を善く根絶している。
 それゆえに尊者サーリプッタにこのようなことはない。
 「私は第二の禅那に入ろう」とか「私は第二の禅那を具足している」とか「私は第二の禅那から出よう」と。

   第三 喜
334.サーヴァッティ因。
 尊者アーナンダは遠くから尊者サーリプッタが戻って来るのを見た。見て尊者サーリプッタにこう言った。
 友サーリプッタ、実にあなたの諸根は歓喜している。顔色は遍く清浄であり、遍く浄化されている。
 友サーリプッタは今日、いかなる住に住したのか。
 友よ、ここに私は喜を離貪することと、捨に住することと、念自覚と、身に楽を感受することとがあり、聖者たちがそれを「捨す者・念じる者・楽に住する者」と名付ける第三の禅那を具足して住する。
 友よ、その私にこのようなことはない。
 「私は第三の禅那に入ろう」とか「私は第三の禅那を具足している」とか「私は第三の禅那から出よう」と。
 このように尊者サーリプッタは長い間、我と作すこと・我がものと作すこと・慢随眠を善く根絶している。
 それゆえに尊者サーリプッタにこのようなことはない。
 「私は第三の禅那に入ろう」とか「私は第三の禅那を具足している」とか「私は第三の禅那から出よう」と。

   第四 捨
335.サーヴァッティ因。
 友サーリプッタ、実にあなたの諸根は歓喜している。顔色は遍く清浄であり、遍く浄化されている。
 友サーリプッタは今日、いかなる住に住したのか。
 友よ、ここに私は楽を断つことと苦を断つこととがあり、以前に喜と憂が消滅しており、不苦不楽であり、捨を念じることにより遍く清浄になっている第四の禅那を具足して住する。
 友よ、その私にこのようなことはない。
 「私は第四の禅那に入ろう」とか「私は第四の禅那を具足している」とか「私は第四の禅那から出よう」と。
 このように尊者サーリプッタは長い間、我と作すこと・我がものと作すこと・慢随眠を善く根絶している。
 それゆえに尊者サーリプッタにこのようなことはない。
 「私は第四の禅那に入ろう」とか「私は第四の禅那を具足している」とか「私は第四の禅那から出よう」と。

   第五 空無辺処
336.サーヴァッティ因。
 友よ、ここに私は一切の色想を超越し、障碍想を消滅させ、種々想を作意せずに、「無辺の空」と空無辺処を具足して住する。
 友よ、その私にこのようなことはない。
 「私は空無辺処に入ろう」とか「私は空無辺処を具足している」とか「私は空無辺処から出よう」と。
 このように尊者サーリプッタは長い間、我と作すこと・我がものと作すこと・慢随眠を善く根絶している。
 それゆえに尊者サーリプッタにこのようなことはない。
 「私は空無辺処に入ろう」とか「私は空無辺処を具足している」とか「私は空無辺処から出よう」と。

   第六 識無辺処
337.サーヴァッティ因。
 友よ、ここに私は一切の空無辺処を超越して、「無辺の識」と識無辺処を具足して住する。
 友よ、その私にこのようなことはない。
 「私は識無辺処に入ろう」とか・・・・・・

   第七 無所有処
338.サーヴァッティ因。
 友よ、ここに私は一切の識無辺処を超越して、「何も無い」と無所有処を具足して住する。
 友よ、その私にこのようなことはない。
 「私は無所有処に入ろう」とか・・・・・・

   第八 非想非非想処
339.サーヴァッティ因。
 友よ、ここに私は一切の無所有処を超越して、非想非非想処を具足して住する。
 友よ、その私にこのようなことはない。
 「私は非想非非想処に入ろう」とか・・・・・・

   第九 滅入
340.あるとき尊者サーリプッタはサーヴァッティのジェータ林、アナータピンディカの園に住んでいた。そこで尊者サーリプッタは午前に内衣を着て、衣鉢を取ってサーヴァッティに乞食に入った。サーヴァッティで乞食を行なって戻り、食後に昼を住するためにアンダ林に詣った。アンダ林の奥に入って一つの樹下に昼を過ごすために座った。
 それから尊者サーリプッタは夕方に黙想から出てジェータ林、アナータピンディカの園に戻った。尊者アーナンダは遠くから尊者サーリプッタが戻って来るのを見た。見て尊者サーリプッタにこう言った。
 友サーリプッタ、実にあなたの諸根は歓喜している。顔色は遍く清浄であり、遍く浄化されている。
 友サーリプッタは今日、いかなる住に住したのか。
 友よ、ここに私は一切の非想非非想処を超越して、想受滅を具足して住する。
 友よ、その私にこのようなことはない。
 「私は想受滅に入ろう」とか「私は想受滅を具足している」とか「私は想受滅から出よう」と。
 このように尊者サーリプッタは長い間、我と作すこと・我がものと作すこと・慢随眠を善く根絶している。
 それゆえに尊者サーリプッタにこのようなことはない。
 「私は想受滅に入ろう」とか「私は想受滅を具足している」とか「私は想受滅から出よう」と。

   第十 スチムキー
341.あるとき尊者サーリプッタはラージャガハのヴェール林、カランダカニヴァーパ(リスの飼養所)に住んでいた。そこで尊者サーリプッタは午前に内衣を着て、衣鉢を取ってラージャガハに乞食に入った。ラージャガハで次第乞食(家ごとに托鉢する托鉢法)を行ない、その鉢食を一つの垣根に依って食べた。そのときスチムキー(清浄な口)という遍歴者が尊者サーリプッタを訪ねた。訪ねて尊者サーリプッタにこう言った。
 沙門よ、あなたは口を下に向けて食べるのか。
 姉妹よ、私は口を下に向けて食べない。
 沙門よ、それならばあなたは口を上に向けて食べるのか。
 姉妹よ、私は口を上に向けて食べない。
 沙門よ、それならばあなたは口を四方に向けて食べるのか。
 姉妹よ、私は口を四方に向けて食べない。
 沙門よ、それならばあなたは口を四維に向けて食べるのか。
 姉妹よ、私は口を四維に向けて食べない。
 「沙門よ、あなたは口を下に向けて食べるのか」とこう問うと
 「姉妹よ、私は口を下に向けて食べない」と言う。
 「沙門よ、あなたは口を上に向けて食べるのか」とこう問うと
 「姉妹よ、私は口を上に向けて食べない」と言う。
 「沙門よ、あなたは口を四方に向けて食べるのか」とこう問うと
 「姉妹よ、私は口を四方に向けて食べない」と言う。
 「沙門よ、あなたは口を四維に向けて食べるのか」とこう問うと
 「姉妹よ、私は口を四維に向けて食べない」と言う。
 沙門よ、それならばあなたはどのように食べるのか。
 姉妹よ、いかなる沙門婆羅門であっても物占いという畜生明(畜生の知恵)である邪命(邪悪な生活法)によって生活を営むならば、姉妹よ、その沙門婆羅門は「口を下に向けて食べる」と言われる。
 姉妹よ、いかなる沙門婆羅門であっても占星術という畜生明である邪命によって生活を営むならば、姉妹よ、その沙門婆羅門は「口を上に向けて食べる」と言われる。
 姉妹よ、いかなる沙門婆羅門であっても使者や仲介・使いに行くという邪命によって生活を営むならば、姉妹よ、その沙門婆羅門は「口を四方に向けて食べる」と言われる。
 姉妹よ、いかなる沙門婆羅門であっても手相占いという邪命によって生活を営むならば、姉妹よ、その沙門婆羅門は「口を四維に向けて食べる」と言われる。
 姉妹よ、私は物占いという畜生明である邪命によって生活を営まず、占星術という畜生明である邪命によって生活を営まず、使者や仲介・使いに行くという邪命によって生活を営まず、手相占いという畜生明である邪命によって生活を営まない。
 私は法によって乞う。
 私は法によって乞うて食べる。
 そこで遍歴者スチムキーはラージャガハの道という道、交差点という交差点を訪ねてこのように告げた。
 「サキャ族の沙門は法によって食を食す。
  サキャ族の沙門は無罪によって食を食す。
  サキャ族の沙門に食を施しなさい」と。

                    サーリプッタ相応  終

   その頌
    離生と無尋、喜と捨の四
    空と識、無所有と非想非非想
    九は滅と言われ、スチムキーで十を数える。



     『南伝大蔵経14 相応部経典3』大蔵出版 P380−388 に相当


物占い:vatthu vijjā 事明、註によるときゅうり・カボチャ・大根などによって占う
占星術:nakkhatta vijjā 星明、占星術そのまま
手相占い:aṅga vijjā 手足明、四肢の占い
乞う:ビッカ bhikkha 比丘の語源 




     サーリプッタ相応    完

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