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原始仏典コミュの長部経典 第30経 三十二相経 「如来転生法」 3

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(続き  『原始仏典 第三巻 長部経典3』春秋社 P226から)



[紺青眼相、牛眼睫相]
 一〇、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、横目を使わず、眼の端で見ず、差別的に見ることなく、真っ直ぐに、正直に見て、愛情深い眼差しで多くの人々を眺めました。かれは、この行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て次の二つの偉大な人の相を獲得します。紺青の眼[21]と牝牛のような睫毛[22]です。
 一一、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。たくさんの人々が喜んで眺めます。かれはバラモンや資産家、市民や村民、[168]財務官や顧問官、衛兵、門番、大臣、延臣、周辺国の諸王、領主、王子たちに愛され、したわれます。王としてはこれを獲得します。・・・
 仏となってなにを得るのでしょうか。たくさんの人々が喜んで眺めます。男女の修行僧、在俗信者、在俗信女、天の神々、人間、阿修羅、龍神、ガンダッバたちに愛され、したわれます。仏としてはこれを獲得します」
 世尊はこのように説かれた。
 一二、これについて次のようにいわれている
  横目を使わず、眼の端で見ず
  また差別的に見ず
  真っ直ぐに、また正直に
  愛情深い眼差しで多くの人々を眺めた
  さまざまなよき世界でかれはその果報を
  享受し、楽しんだ
  再びこの世界に生まれて牝牛のような睫毛と
  紺青の眼をもち、美しかった
  巧妙で賢明な
  多数の占相師たちは
  優れた眼力をもっているのであるが
  この人はみめうるわしいと指摘した
  「この人は在家の生活を送っても、みめうるわしく
  多くの人々にしたわれるでしょう
  [169]もし在家でなく、出家者となれば
  多くの人々に愛され、憂いを除くでしょう」

[肉髻相]
 一三、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、多くの人々の先導者でした。さまざまな善いこと、身体・ことば・心の善行、施しを行なうこと、戒めを守ること、ウポーサタを行なうこと、母・父への孝行、道の人・バラモンへの尊敬、一族の長老への敬意など種々さまざまな優れた徳を、多数の人々の先頭に立って行ないました。かれは、この行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て偉大な人の相を獲得します。それは頭上の肉髻[23]です。
 一四、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。多数の従者、すなわちバラモンや資産家、市民や村民、財務官や顧問官、衛兵、門番、大臣、延臣、周辺国の諸王、領主、王子たちです。王としてはこれを獲得します。・・・
 仏となってなにを得るのでしょうか。多数の従者、すなわち男女の修行僧、在俗信者、在俗信女、天の神々、人間、阿修羅、龍神、ガンダッバです。仏としてはこれを獲得します」
 世尊はこのように説かれた。
 一五、これについて次のようにいわれている
  かれはさまざまな善いことを先頭に立って行ない
  徳行を楽しみ
  多くの人々が付き従った
  天界で福徳の果報を受けた
  [170]かれは善行の果報を受けてから
  頭上の肉髻を得てこの世にきた
  占相者たちはこう解説した
  「この人は多くの人々の先導者となるでしょう
  過去においてそうであったようにこの世でも
  人々の奉仕を受けます
  もしクシャトリアに生まれ、王となれば
  多くの人々の奉仕を受けるでしょう
  一方もしこの人が出家するならば
  理法を熟知し、実行するでしょう
  多くの人々がかれの教戒に従い  
  徳に満足するでしょう」

[一孔一毛相、白毫相]
 一六、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、嘘をつかず、嘘を嫌悪し、真実を語り、真実を離れず、信用が置け、信頼でき、言行一致の人でした。かれは、この行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て偉大な人の相を獲得します。それは一孔一毛[24]と眉間の白く柔らかい綿のような毫毛[25]です。
 一七、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。大勢の人々、すなわちバラモンや資産家、市民や村民、[171]財務官や顧問官、衛兵、門番、大臣、延臣、周辺国の諸王、領主、王子たちが、かれに従います。王としてはこれを獲得します。・・・
 仏となってなにを得るのでしょうか。大勢の人々、すなわち男女の修行僧、在俗信者、在俗信女、天の神々、人間、阿修羅、龍神、ガンダッバたちが、かれに従います。仏としてはこれを獲得します」
 世尊はこのように説かれた。
 一八、これについて次のようにいわれている
  過去のさまざまな生まれにおいて、約束を厳守し
  二枚舌を使わず、嘘をつかなかった
  かれはまた誰に対しても言行一致の人であり
  ありのままの事実、真実に満足した
  白く、光沢があり、柔らかい綿のような
  毫毛が眉の間に生えた
  一つの毛穴に日本の毛が生えることはなく
  一孔一毛の身体であった
  相をよく知っている多数の占相師たちは
  集まって次のように解説した
  「毫毛と一孔一毛がこのようい整っていれば
  多くの人が付き従います
  前の世で成就した行為によって
  在家者となっても人々は従うでしょう
  出家してない一つ所有物をもたない最高の
  仏となっても、人々は従うでしょう」

[四十歯相、具足歯相]
 一九、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、悪口をいわず、悪口を嫌悪しました。こちらで聞いたことで不和をもたらすことを向こうにいわず、向こうで聞いたことで不和をもたらすことをこちらに語らず、こうして仲違いしているものたちを結びつけ、[172]一緒にいるものたちをさらに助け、和合を楽しみ、和合を楽しみ、和合に満足し、和合を喜び、和合をもたらすことばを語りました。かれは、この行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て次の二つの偉大な人の相を獲得します。四十本の歯[26]と隙間のない歯[27]です。
 二〇、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。内輪もめしない人々です。かれに属するバラモンや資産家、市民や村民、財務官や顧問官、衛兵、門番、大臣、延臣、周辺国の諸王、領主、王子たちは、内輪もめしません。王としてはこれを獲得します。・・・
 仏となってなにを得るのでしょうか。内輪もめしない人々です。仏に従う男女の修行僧、在俗信者、在俗信女、天の神々、人間、阿修羅、龍神、ガンダッバたちは、内輪もめしません。仏としてはこれを獲得します」
 世尊はこのように説かれた。
 二一、これについて次のようにいわれている
  共にいる人を不和にさせ
  不和を増大して口論をもたらし
  いさかいを増大して悪に導き
  友人を仲違いさせるような悪口をいわなかった
  長きにわたってますます争いをなくし
  断絶した間柄を結び付けるようなことばを語った
  [173]人々の争いを除き、たがいに仲よくするのを
  喜び、楽しんだ
  さまざまなよきところにおいてかれは果報を
  享受し、満足した
  この世界に生まれて歯は隙間なく生え
  四十本の歯が整って具わった
  「もしクシャトリアに生まれて王となれば
  その人々は平和になるでしょう
  無欲・無垢の修行者となれば
  かれに従う人々は同様することがないでしょう」

[長舌相、梵音相]
 二二、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、粗暴なことばを使わず、粗暴なことばを避けておりました。欠点がなく、耳に快く、愛情にあふれ、心のしみ入り、上品で、多くの人に愛され、多くの人の気に入ることば、このようなことばを語りました。かれは、この行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て次の二つの偉大な人の相を獲得します。長い舌[28]と神々しい声[29]、カラヴィーカ鳥の音色です。
 二三、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。喜んで受け入れられることばです。かれのことばは、バラモンや資産家、市民や村民、財務官や顧問官、衛兵、門番、大臣、延臣、周辺国の諸王、領主、王子たちに喜んで受け入れられます。王としてはこれを獲得します。・・・
 仏となってなにを得るのでしょうか。[171]喜んで受け入れられることばです。かれのことばは、男女の修行僧、在俗信者、在俗信女、天の神々、人間、阿修羅、龍神、ガンダッバたちに喜んで受け入れられます。仏としてはこれを獲得します」
 世尊はこのように説かれた。
 二四、これについて次のようにいわれている
  かれは誹謗・口論・悩みをもたらし
  たくさんの人々を苦しめ、圧迫する
  きつい粗暴なことばを発しなかった
  優しく、親しみのこもった話し方をした
  気持ちよく、心にしみ入り
  耳に快いことばを発するかれは
  そのよき行為の果報を受け
  さまざまな世界で福徳の果を享受した
  かれは極めて長い間、果を享受してから
  この世界に生まれ、神々しい声となり
  舌が長く広くなり
  そのことばは喜んで受け入れられた
  「在家者としてはことばの通りに成功するでしょう
  しかしこの人が出家すれば
  [175]多くの人々はかれが語るいろいろなことばを
  喜んで受け入れるでしょう」

[獅子頬相]
 二五、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、無意味なおしゃべりをせず、無意味なおしゃべりを避けました。適時に語り、事実を語り、有意義なことを語り、理法を語り、戒律を語り、含蓄のあることばを語りました。正しいときに、合理的で節度あり、意味のあることを語りました。かれは、この行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て偉大な人の相を獲得します。それはライオンのようなあご[30]です。
 二六、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。どのような人間の敵方、反対者によっても打ち破られることはありません。王としてはこれを獲得します。・・・
 仏となってなにを得るのでしょうか。内部・外部の敵方、反対者によって、愛欲・憎悪・迷妄によって、あるいはまた修行者、バラモン、天の神、悪魔、梵天さらにはこの世界の何者によっても打ち破られることはありません。仏としてはこれを獲得します」
 世尊はこのように説かれた。
 二七、これについて次のようにいわれている
  無意味なおしゃべりや愚かしいことをいわず
  よく配慮の行き届いたことばを語る人だった
  無益なことをいわず、有益で
  多くの人々の幸福なることを語った
  [176]このようなことを成し終えてこの世界を去って天界に生まれ
  善き行為の果報を享受した
  死後、再びこの世界に来て
  四足獣の最高者(ライオン)のあごを得た
  かれは人間の支配者、人間の主となり
  打ち破られることがなく、兄弟な力をもつ王となった
  三十三神の都における最上者に等しく
  神々の最高者であるインドラのようになった
  「この人はガンダッバ・阿修羅・インドラ・羅刹によって
  打ち破られることはありません
  この人はもし在家の生活を送れば
  この世界のあらゆる方向においてこのようです」

[歯斉相、白歯牙相]
 二八、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、悪い生活方法を捨て、正しい生活方法によって生活しました。偽りの天秤・貨幣・物差の使用、賄賂・いかさま・詐欺などの不正行為、手足の切断・殺害・拘束・待ち伏せ・略奪などの暴力行為をしませんでした。かれは、この[177]行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て次の二つの偉大な人の相を獲得します。整った歯[31]と純白の歯牙[32]です。
 二九、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。心清らかな従者たちです。かれには心清らかなバラモンや資産家、市民や村民、財務官や顧問官、衛兵、門番、大臣、延臣、周辺国の諸王、領主、王子たちが従います。王としてはこれを獲得します。・・・
 三〇、仏となってなにを得るのでしょうか。心清らかな従者たちです。かれには心清らかな男女の修行僧、在俗信者、在俗信女、天の神々、人間、阿修羅、龍神、ガンダッバたちが従います。仏としてはこれを獲得します」
 世尊はこのように説かれた。
 三一、これについて次のようにいわれている
  悪い生活方法を捨てて、平静に 
  心清く、正義をもって生計を立てた
  [178]無益なことを捨てて、有益で
  多くの人に幸せになることを語った
  賢者・智者・善き人によって称賛されていることを行なって
  この人は天界において善き果報を受けた
  三十三神の最高者に等しいかれは歓喜と愉楽を感じて楽しんだ
  歓喜と愉楽を感じて満足した
  そこで死んでから人間としての生存を得た
  善行の果報の残余によって
  整っていてまた極めて清らかで
  純白の歯を得た
  賢明で評判のよい多数の人々
  占相師たちは集まってかれについて次のように解説した
  「二度生まれ、整っていて白く清らかで輝く歯をもつかれは
  心清らかな人々に付き従われます
  王として広大な大地を統治するかれには
  たくさんの心清らかな従者がいるでしょう
  [179]かれらは国民を虐げることなく
  人々の利益と幸福になることを行なうでしょう
  またもし出家の生活に入れば、悪を離れた道の人となり
  激情は鎮まり、障害は除かれ
  不安と疲労は去り
  この世界と次の世界を見るでしょう
  かれの教示を受けた多くの在家者と出家者とは
  不浄で非難さるべき悪を振り払います
  この人は汚れ・欠点・邪悪・煩悩を滅除した
  清らかな人々に付き従われるのです」
[パーティカ編]第七、相経 終


   『原始仏典 第三巻 長部経典3』春秋社 P226−239




  長部経典第30経「三十二相経」 如来転生法      完



  

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