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原始仏典コミュの長部経典 第30経 三十二相経 「如来転生法」 2

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(続き  『原始仏典 第三巻 長部経典3』春秋社 P211から)




[足趺高相、毛上向相]
 一九、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、多数の人々のために利益をもたらし、真理をもたらすことばを語りました。多数の人々のために説明し、生けるものに利益と幸福を運び、真理の供養者でした。かれは、この行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て二つの偉大な人の相を獲得します。それは高い足の甲[9]と上向きの毛[10]です。
 二〇、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。欲望を享受する人々のうちで、最高者、至高者、最上者、第一人者、最勝者となります。王としてはこれを獲得します。・・・
 仏となってなにを得るのでしょうか。あらゆる生けるもののうちで、最高者、至高者、最上者、第一人者、最勝者となります。仏としてはこれを獲得します」
 世尊はこのように説かれた。
 二一、これについて次のようにいわれている
  [155]昔、利益と真理を伴う声を
  発しつつ、多くの人々に説き明かした
  生けるものたちに利益と安楽をもたらし
  物惜しみせず、真理の教えの供養を行なった
  かれはこの善き行ないによって
  よき世界におもむき、そこで楽しんだ
  この世界に来て、二つの至福の相を獲得した
  上向きの毛をもち
  足のくるぶしは、安定し
  肉と血は皮膚で覆われ
  また表面は輝いていた
  「このような人は在家の生活を送れば
  欲望を享受するものの仲で最高者となるでしょう
  かれより勝れた人はいません
  全インドを征服して統治するでしょう
  [156]また出家すれば、最上の努力をして
  一切の生けるもののうちで最高者となるでしょう
  この方より勝れた人はなく
  全ての世界に優越して生きるでしょう」

[鹿瑞(王へんでなく足へん)相]
 二二、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、注意深く技芸、学術、行動、仕事を教えるものでした、『どうすればわたしは速やかに学ばせ、速やかに理解させ、速やかになっとくさせて、長く苦労させないようにできるだろうか』と考えながら。かれは、この行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て偉大な人の相を獲得します。それは鹿のようなふくらはぎ[11]です。
 二三、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。王にふさわしいもの、王に所属するもの、王の楽しむもの、王に適するもの、これらを速やかに獲得します。王としてはこれを獲得します。・・・
 仏となってなにを得るのでしょうか。修行者にふさわしいもの、修行者に所属するもの、修行者の楽しむもの、修行者に適するもの、これらを速やかに獲得します。仏としてはこれを獲得します。
 世尊はこのように説かれた。
 二四、これについて次のようにいわれている
  さまざまな技芸、学術、行動、仕事を
  どのようにして容易に理解させようかと願い
  [157]何人にも迷惑を掛けることなく
  速やかに教えて、倦むことがなかった
  幸福をもたらすこのよき行為を行なって
  美しい安定したふくらはぎを獲得する
  それは円く、均整のとれた形である
  上向きの毛に覆われて、皮膚は滑らかである
  「この人は鹿のようなふくらはぎをもつ者といわれ
  この世で速やかに成功する相だといわれています
  一つ一つ毛が生えているので、出家しなくても
  望む通りにこの世界で速やかに成功するでしょう
  このような人がもし出家の生活に入れば
  出家生活を楽しみ、洞察力をもち
  最高の努力をもって、速やかに
  適当な人にふさわしいことをさせるでしょう」

[細薄皮相]
 二五、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、修行者やバラモンに近づいて質問しました。『善とはなんですか。悪とはなんですか。過失とはなんですか。無過失とはなんですか。すべきこととはなんですか。すべきでないこととはなんですか。長い間行なっていてためにならず、苦しみとなるのはなんですか。長い間行なっていてためになり、安楽になるのはなんですか』と。かれは、この行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て偉大な人の相を獲得します。[158]それは滑らかな皮膚[12]です。皮膚がたいへん滑らかなので、身体は塵垢によって汚されません。
 二六、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。偉大な智慧です。欲望を享受するもののうちで、かれの智慧に匹敵し、またはよりすぐれている人はいません。王としてはこれを獲得します。・・・
 仏となってなにを得るのでしょうか。偉大な智慧です。すなわち広範な智慧、迅速な智慧、機敏な智慧、鋭利な智慧、識別力のある智慧です。あらゆる生けるもののうち、仏の智慧に匹敵し、またはよりすぐれている人はいません。仏としてはこれを獲得します」
 世尊はこのように説かれた。
 二七、これについて次のようにいわれている
  その昔、過去のさまざまな生存において
  知ろうという意欲をもって質問する者であった
  聞こうとして出家者に仕え
  熱心に有益な話に耳を傾けた
  智慧を獲得しようという行為によって
  人間に生まれたかれは、滑らかな皮膚となった
  誕生の相を観る占者は解説した
  「この人は微妙な意味を確実に知見します
  もしこのような人が出家しないなら
  輪を転じて大地を支配します
  さまざまな命令や財産に関して
  かれに匹敵し、あるいはより勝れている者はいません
  [159]もしこのような人が出家すれば
  出家の生活を楽しみ、洞察力をもち
  無上の勝れた智慧を獲得します
  最上の智者はさとりを得るのです」

[金色相]
 二八、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、怒らず、晴朗な気持ちに満ちていました。あれこれいわれても不機嫌とならず、立腹せず、敵意をもたず、かたくなにならず、怒りも憎しみも不満も表しませんでした。きめ細かく、柔らかい敷物・着物を与え、きめ細かい麻の衣・木綿・絹布・毛布を施しました。かれは、この行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て偉大な人の相を獲得します。それは金色の肌[13]です。黄金のような色の皮膚です。
 二九、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。きめ細かく、柔らかい敷物・着物を得、きめ細かい麻の衣・木綿・絹布・毛布を得ます。王としてはこれを獲得します。・・・
 仏となってなにを得るのでしょうか。きめ細かく、柔らかい敷物・着物を得、きめ細かい麻の衣・木綿・絹布・毛布を得ます。仏としてはこれを獲得します」
 世尊はこのように説かれた。
 三〇、これについて次のようにいわれている
  怒らないよう自制し
  きめ細かく、肌触りのよい布を布施した
  [160]はるか昔、施しをしたのは、あたかも
  天が大地に雨を降らす如くであった
  これを行なって死んで後、天界に
  生まれ、善行の果報を
  享受し、この世に生まれて
  神々の最高者インドラのように黄金色の身体をもった
  「出家を願わず、在家の生活を送れば
  広大な土地を征服して統治するでしょう
  たくさんの柔らかく肌触りのよい
  最高の衣類を獲得するでしょう
  もし出家の生活に入れば
  外衣・内衣・最高の衣服を獲得するでしょう
  過去の行ないの果報を享受するからです
  行為は消え去ることはありません」

[陰蔵相]
 三一、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、長い間行方不明になっており、極めて長い間不在であった親族・友人・知己・同輩を再会させました。母親に子供を、子供に母親を再会させ、[161]父親に子供を、子供には父親を再会させました。姉妹には兄弟を、兄弟には姉妹を再会させ、このようにして一つにまとめてたいへん満足していました。かれは、この行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て偉大な人の相を獲得します。その男根は覆いで隠れています[14]。
 三二、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。たくさんの息子たちです。かれにはじつに千人を越す息子があって、勇敢で、英雄的で、敵軍を打破します。王としてはこれを獲得します。・・・
 仏となってなにを得るのでしょうか。たくさんの息子たちです。かれにはじつに千人を越す息子があって、勇敢で、英雄的で、敵軍を打破します。仏としてはこれを獲得します」
 世尊はこのように説かれた。
 三三、これについて次のようにいわれている
  はるか昔、過去のさまざまな生存において
  長い間行方不明で、極めて長い間不在であった
  親族・友人・同輩を連れてきて
  再会させ、満足していた
  かれはこの行為によって天界に入り  
  安楽と歓喜を享受した 
  そこで死んでから、この世に再びやってきたかれは   
  男根が覆いで隠されていた  
  [162]「このような人にはたくさんの息子があります
  千人を越える息子があって
  勇敢で英雄的で敵を苦しめます
  家では喜びが生まれ、好ましいことばを語ります
  出家の生活を送ればさらに多くの
  息子たちがことばどおりに付き従います
  この相はこのような意味を明らかにするものです」



   第二章

[身広長等相、正立手摩膝相]
 一、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、人々の集団を観察して正しく知悉しました。自分を知り、人を知り、人の長所を知って、『この人はこれに適している、この人はこれにふさわしい』というようにして人々の特質を見通しました。かれは、この行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て偉大な人の相を獲得します。身体はニグローダ樹のように円満[15]です。直立して屈んでいないとき、両手の掌で膝に触れ、撫でることができます[16]。
 二、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。[163]富です。かれは大金持ち、大富豪となり、多くの金銀・財宝・物資をもち、蔵は満杯です。王としてはこれを獲得します。・・・
 仏となってなにを得るのでしょうか。富です。大金持ち、大富豪となります。かれの財産とは次のようなものです。信仰という財産、戒めという財産、慎みという財産、廉恥という財産、博学という財産、施与という財産、智慧という財産です。仏としてはこれを獲得します」
 世尊はこのように説かれた。
 三、これについて次のようにいわれている
  考量し、熟慮し、思考して
  人々の集団の長所を観察しながら
  「この人はこれに適している」とそれぞれの人について
  その昔、特質を見通した
  かれはじつによき行為の果報のおかげて
  直立して屈まないで
  両手で膝に触れることができ
  樹木のように円満な体をしていた
  さまざまな特相や特徴に通暁した
  極めて賢明な人々は解説した
  「若く幼い王子は
  在家者にふさわしいさまざまなものを獲得するでしょう
  [164]この世界において在家者にふさわしい
  さまざまな王の欲望や享楽があります
  もし一切の欲望や享楽を捨てれば  
  無上で最高の比類なき財産を獲得するでしょう」

[獅子上身相、両腋下隆満相、肩円好相]
 四、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、多くの人々のためになることを願っていました。人々の利益・安楽・平安を願って『どうすればわたしはかれらの信仰を増やすことができようか。戒めを、教育を、施しを、理法を、智慧を増やすことができようか。財穀を、田地を増やすことができようか。二足・四足の動物を増やすことができようか。妻子を増やすことができようか。召使・使用人・雇人を増やすことができようか。親族・友人・縁者を増やすことができようか』と考えました。かれは、この行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て偉大な人の相を獲得します。ライオンのような上半身[17]と盛り上がった両肩の間[18]と円満な両肩[19]です。
 五、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。[165]損失を被らないことです。財穀、田地、二足・四足の動物、妻子、召使・使用人・雇人、親族・友人・縁者について損失を被らず、あらゆる点で成功します。王としてはこれを獲得します。・・・
 仏となってなにを得るのでしょうか。損失を被らないことです。信仰、戒め、教育、施与、智慧について損失を被らず、あらゆる点で成功します。仏としてはこれを獲得します」
 世尊はこのように説かれた。
 六、これについて次のようにいわれている
  信仰、戒め、教育、智慧、施与、理法、さまざまな善いこと
  財貨、穀物、田地、妻子、二足・四足の動物
  親族・友人・縁者、また健康、容色、安楽などについて
  他人をどうすれば損なわないかと願い、その繁栄を熱望した
  ライオンのような上半身、円満な両肩、両肩の間の盛り上がりは  
  前世で損なわない行為を蓄積してできたかれの昔からの特徴であるといわれる
  「在家者としては穀物・財産を増やし、妻子・家畜を増やすでしょう
  無所有の出家者としては損なわれることのない無上のさとりを得るでしょう」

[得上味相]
 [166]七、「修行僧のみなさん、完き人は、過去の生まれ、過去の生存、過去の住処において人間として生まれ、手によっても、石によっても、棒によっても、剣によっても生けるものたちを決して傷つけませんでした。かれは、この行為を行ない、集め、蓄積し、増大することによって、肉体が消滅して死んだ後、よきところである天界に生まれます。天界ではかれは他の神々と比べて、寿命、容色、安楽、名誉、威光、外形、音声、芳香、味覚、触覚の十の点で勝れています。かれはそこで寿命が尽きて後、この世界にやって来て偉大な人の相を獲得します。それは最上の味覚[20]です。舌先のものも喉に味覚が生じて拡散します。
 八、この相を具える人は、もし在家の生活を送れば、転輪聖王となって・・・・・・
 王としてかれはなにを得るでしょうか。無病息災です。病気にかからず、丈夫な消化力を具え、寒すぎたり、暑すぎたりしません。王としてはこれを獲得します。・・・
 仏となってなにを得るのでしょうか。無病息災です。病気にかからず、丈夫な消化力を具え、寒すぎたり、暑すぎたりせず、努力に耐えることができます。仏としてはこれを獲得します」
 世尊はこのように説かれた。
 九、これについて次のようにいわれている
  手によっても、石や棒によっても、剣によってもまた殺害によっても
  拘束によっても、脅迫によっても生けるものを傷つけ害さなかった
  これによってかれはよきところに行って果報を享受し、行為の楽しみがある
  [167]この世界にやって来て味感が完全にそなわり、最上の味覚を獲得した
  かれについて賢明な知恵者たちはいった、「この人は極めて幸福になるでしょう
  在家者であれ、出家者であれ、この相は、このような意味を明らかにします」

   『原始仏典 第三巻 長部経典3』春秋社 P211−225)



(続く)

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