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原始仏典コミュの犍度部 小品 第7  「破僧犍度」1

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律蔵>経分別
  >犍度部>大品
      >小品>第七 破僧犍度
  >附随





「     第七 破僧犍度

一–一 そのとき、世尊はアヌピヤ国のアヌピヤと名付けるマッラ族の村に住していた。ときに有名なサキャ族の青年たちが世尊の出家に従って出家した。ときにマハーナーマ・サッカ(サキャ族の、釈子)とアヌルッダ・サッカという二人の兄弟がいた。
 アヌルッダ・サッカは繊細優美であって彼に三つの高殿があった。一つは冬、一つは夏、一つは雨期のためのものであった。彼は雨季の高殿にいて、男子を交えずに楽女たちに囲まれて四ヶ月の間、高殿から下りなかった。ときに、マハーナーマ・サッカに思念が生じた。「今や有名なサキャ族の青年たちは世尊の出家に従って出家したが、私たちの一族からはいまだ一人も家を出て出家した者がいない。よろしく私か、そうでなければアヌルッダが出家すべきである」。ときに、マハーナーマ・サッカはアヌルッダ・サッカのもとに到った。到ってアヌルッダ・サッカに言った。
「今や有名なサキャ族の青年たちは世尊の出家に従って出家したが、私たちの一族からはいまだ一人も家を出て出家した者がいない。あなたが出家しなさい。そうでなければ、私が出家しよう」。
「私は繊細優美である。私は家を出て出家することはできない。あなたが出家しなさい」。
二「アヌルッダ、それならば私はあなたのために家業を説こう。まず田を耕させなさい。耕させて種をまかせなさい。種をまかせて水をそそがせなさい。水をそそがせて水をもらさせなさい。水をもらさせて草を除かせなさい。草を除かせて刈らせなさい。刈らせて収めさせなさい。収めさせて積ませなさい。積ませて打たせなさい。打たせて藁を除かせなさい。藁を除かせて籾を除かせなさい。籾を除かせてあおらせなさい。あおらせて納めさせなさい。納めさせて来年もこのように為し、その来年もこのように為しなさい」。
「業は尽きず、業の終わりを知らない。いつか業が尽き、いつか業の終わりを知るのだろうか。いつか私たちは容易に五妙欲を豊かに備えて喜び楽しむことを得るだろうか」。
「アヌルッダ、業は尽きず、業の終わりは知られない。父も祖父も業は尽きずに死んだ」。
「それならば、あなたが家業をしなさい。私は家を出て出家しよう」。
 ときに、アヌルッダ・サッカは母のもとに到った。到って母に言った。
「母よ、私は家を出て出家しようと欲します。家を出て出家することを許してください」。
 このように言ったときアヌルッダ・サッカの母はアヌルッダ・サッカに言った。
「アヌルッダ、あなたたち二人の子は、私にとって愛すべきであり、意にかない、嫌ではない。死によってもあなたたちと離れることを欲しない。そうであるのにどうして、生きながらあなたたちが家を出て出家することを許すでしょうか」。
 再びアヌルッダ・サッカは母に言った。
「母よ、私は家を出て・・・許してください」。
「アヌルッダ、あなたたち二人の子は・・・許すでしょうか」。
 三たびアヌルッダ・サッカは母に言った。
「母よ、私は家を出て・・・許してください」。
三 そのとき、サキャ王バッディヤはサキャ族を治めており、アヌルッダ・サッカの友人だった。ときに、アヌルッダ・サッカの母は、「ここにサキャ王バッディヤはサキャ族を治めており、アヌルッダ・サッカの友人である。彼は家を出て出家することができない」と思い、アヌルッダ・サッカに言った。
「アヌルッダ、もしサキャ王バッディヤが家を出て出家するならば、あなたもまた出家しなさい」。
 ときに、アヌルッダ・サッカはサキャ王バッディヤのもとに到った。到ってサキャ王バッディヤに言った。
「私の出家はあなたにかかっている」。
「もしあなたの出家が私にかかっているならば、かからないようにしよう。私はあなたとともに・・・(沈黙)・・・あなたは意に任せて出家しなさい」。
「私たちはともに家を出て出家しよう」。
「私は家を出て出家することはできない。もし私があなたのために他の事を為すことができるならば、それを為そう。あなたは出家しなさい」。
「母は私に言った。『アヌルッダ、もしサキャ王バッディヤが家を出て出家するならば、あなたもまた出家しなさい』と。そして、あなたはこの言葉を言った。『もしあなたの出家が私にかかっているならば、かからないようにしよう。私はあなたとともに・・・・・・あなたは意に任せて出家しなさい』と。私たちはともに家を出て出家しよう」。
 そのとき、人々は言葉のように行ない、約束した通りに行なっていた。ときに、サキャ王バッディヤは釈子アヌルッダに言った。
「七年待ちなさい。七年が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「七年は長過ぎる。七年も待つことはできない」。
「六年待ちなさい。六年が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「六年は長過ぎる。六年も待つことはできない」。
「五年待ちなさい。五年が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「五年は長過ぎる。五年も待つことはできない」。
「四年待ちなさい。四年が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「四年は長過ぎる。四年も待つことはできない」。
「三年待ちなさい。三年が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「三年は長過ぎる。三年も待つことはできない」。
「二年待ちなさい。二年が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「二年は長過ぎる。二年も待つことはできない」。
「一年待ちなさい。一年が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「一年は長過ぎる。一年も待つことはできない」。
「七ヶ月待ちなさい。七ヶ月が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「七ヶ月は長過ぎる。七ヶ月も待つことはできない」。
「六ヶ月待ちなさい。六ヶ月が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「六ヶ月は長過ぎる。六ヶ月も待つことはできない」。
「五ヶ月待ちなさい。五ヶ月が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「五ヶ月は長過ぎる。五ヶ月も待つことはできない」。
「四ヶ月待ちなさい。四ヶ月が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「四ヶ月は長過ぎる。四ヶ月も待つことはできない」。
「三ヶ月待ちなさい。三ヶ月が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「三ヶ月は長過ぎる。三ヶ月も待つことはできない」。
「二ヶ月待ちなさい。二ヶ月が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「二ヶ月は長過ぎる。二ヶ月も待つことはできない」。
「一ヶ月待ちなさい。一ヶ月が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「一ヶ月は長過ぎる。一ヶ月も待つことはできない」。
「半月待ちなさい。半月が過ぎた後、私たちはともに家を出て出家しよう」。
「半月は長過ぎる。半月も待つことはできない」。
「七日待ちなさい。その間に王事を子供たちと兄弟に托そう」。
「七日は長くはない。私は待とう」。
四 ときに、サキャ王バッディヤ、アヌルッダ、アーナンダ、バグ、キンビラ、デーヴァダッタは理髪師ウパーリと七人で以前にしばしば四部軍隊を率いて園地を出遊したように、四部軍隊を率いて出遊した。彼らは遠くまで来て、兵を還らせ、外の領域に出て装備を解いて、上衣に荷物を堤、理髪師ウパーリに言った。
「ウパーリ、帰りなさい。ここはあなたの生活を助けるのに十分だろう」。
 ときに、理髪師ウパーリは帰ろうとして思念が生じた。「サキャ族は暴虐であるから、青年たちを滅亡させたとして私を殺すだろう。ここにサキャ族の青年たちは家を出て出家しようとしている。私もまたそうしてはどうだろうか」。彼は荷物を解いて、荷物を樹にかけて、もし見る者があれば与えよう、持ち去れと言って、そのサキャ族の青年たちのもとに戻った。そのサキャ族の青年たちは理髪師ウパーリが遠くから来るのを見た。見て理髪師ウパーリに言った。
「ウパーリ、どうして還って来たのか」。
「尊い子らよ、ここに私は還ろうとしたとき思念が生じた。『サキャ族は暴虐であるから・・・そうしてはどうだろうか』と。尊い子らよ、私は荷物を解いて、荷物を樹にかけて、もし見る者があれば与えよう、持ち去れと言って、そのサキャ族の青年たちのもとに戻って来た」。
「ウパーリ、あなたが還って来たのは善い。サキャ族は暴虐であるから、青年たちを滅亡させたとしてあなたを殺すだろう」。
 ときに、そのサキャ族の青年たちは理髪師のウパーリとともに世尊のいるところに詣った。詣って世尊を敬礼して一方に座った。一方に座ってそのサキャ族の青年たちは世尊に言った。
「私たちサキャ族は名に慢心があります。ここに理髪師ウパーリは長い間、私たちの僕でした。世尊は彼を最初に出家させてください。私たちは彼に敬礼し、応対し、合掌し、尊敬をなしましょう。このようにして私たちはサキャ族におけるサキャ族の慢を除きましょう」。
 ときに、世尊は最初に理髪師ウパーリ、その後に彼らサキャ族の青年たちを出家させた。
 ときに、具寿バッディヤはその雨安居の間に三明(宿命通・天眼通・漏尽通)を実証し、具寿アヌルッダは天眼を生じ、具寿アーナンダは預流果を実証し、デーヴァダッタは凡夫の神通を完成させた。
五 そのとき、具寿バッディヤは林に行き、樹下に行き、空き家に行ってしばしばウダーナ(感興の言葉、無問自説)を言った。
「ああ、楽だ。ああ、楽だ」。
 ときに、多くの比丘たちは世尊のいるところに詣った。詣って世尊に敬礼して一方に座った。一方に座ってその比丘たちは世尊に言った。
「具寿バッディヤは林に行き、樹下に行き、空き家に行ってしばしばウダーナを言います。『ああ、楽だ。ああ、楽だ』と。必ずや具寿バッディヤは梵行を修することを喜んでいないのであり、かつての王者の快楽を思い出して、林に行き、樹下に行き、空き家に行ってしばしばウダーナを言います。『ああ、楽だ。ああ、楽だ』と言うに違いありません」。
 ときに、世尊は一人の比丘に告げて言った。
「比丘よ、あなたは私の言葉として比丘バッディヤに告げて『友バッディヤ、師があなたを喚んでいます』と言いなさい」。
「はい」とその比丘は世尊に応え、具寿バッディヤのもとに到った。到って具寿バッディヤに言った。
「友バッディヤ、師があなたを喚んでいます」。
六 「承知した」と具寿バッディヤはその比丘に応え、世尊のいるところに詣った。詣って世尊を敬礼して一方に座った。一方に座ったとき、具寿バッディヤに世尊は言った。
「バッディヤ、あなたは林に行き、樹下に行き、空き家に行ってしばしばウダーナを言って『ああ、楽だ。ああ、楽だ』と言うというのは、真実なのか」。
「そうです」。
「バッディヤ、あなたは何の道理を見て、林に行き、樹下に行き、空き家に行ってしばしばウダーナを言って『ああ、楽だ。ああ、楽だ』と言うというのか」。
「私は以前、王であったときは後宮の中にあっても警護が厳重であり、後宮の外にあっても警護が厳重であり、城内にあっても警護が厳重であり、城外にあっても警護が厳重であり、国内にあっても警護が厳重でした。このように警護、護衛があっても恐怖があり、倦怠があり、疑いがあり、驚愕して住していました。しかし、今や林に行き、樹下に行き、空き家に行って恐怖なく、倦怠なく、疑いなく、驚愕なくして安穏に、従順に、安易にして鹿のような心で住します。この道理を見るがゆえに林に行き、樹下に行き、空き家に行ってしばしばウダーナを言って『ああ、楽だ。ああ、楽だ』と言います」。
 ときに、世尊はこの義を知ってこのとき、ウダーナを言った。
  内に忿怒なく この有この無を越えて
  怖れなく楽にして憂いなければ 神も見ることができない」(続く)

     『南伝大蔵経4 律蔵4』大蔵出版 P278–284

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