ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

原始仏典コミュの小部経典4 如是語 「一集」1

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
小部経典の第四である「如是語(イティブッタカ)」を引用・翻訳します。

小部経典の第三「自説(ウダーナ)」と第四「如是語」は、上座部が独自に編纂した小部経典群の中にありながら、四部経典と北伝文献との対応も多くあり、史料の面からも、また内容からも仏説として非常に信頼できる経典です。


(『南伝大蔵経23 小部経典1』大蔵出版 P241−259 に相当)


小部経典>第四 如是語経



「   かの世尊・阿羅漢・三摩三仏陀に帰依す

    小部経典[クッダカ・ニカーヤ]



     如是語経[イティヴッタカ]




     一集 


     第一品


   第一 貪
1.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、一法を断ちなさい。私は不還性を証した者である。何が一法か。
 比丘たちよ、貪の一法を断ちなさい。私は不還性を証した者である。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   貪ある有情は 貪によって悪趣に行く
   その貪を正しく悟って 観じる者はこれを断つ
   断つがゆえにさらに行かず この世に決して
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第二 瞋
2.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、一法を断ちなさい。私は不還性を証した者である。何が一法か。
 比丘たちよ、瞋の一法を断ちなさい。私は不還性を証した者である。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   瞋ある有情は 瞋によって悪趣に行く
   その瞋を正しく悟って 観じる者はこれを断つ
   断つがゆえにさらに行かず この世に決して
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第三 癡
3.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、一法を断ちなさい。私は不還性を証した者である。何が一法か。
 比丘たちよ、癡の一法を断ちなさい。私は不還性を証した者である。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   癡ある有情は 癡によって悪趣に行く
   その癡を正しく悟って 観じる者はこれを断つ
   断つがゆえにさらに行かず この世に決して
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第四 忿
4.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、一法を断ちなさい。私は不還性を証した者である。何が一法か。
 比丘たちよ、忿の一法を断ちなさい。私は不還性を証した者である。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   忿ある有情は 忿によって悪趣に行く
   その忿を正しく悟って 観じる者はこれを断つ
   断つがゆえにさらに行かず この世に決して
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第五 覆
5.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、一法を断ちなさい。私は不還性を証した者である。何が一法か。
 比丘たちよ、覆の一法を断ちなさい。私は不還性を証した者である。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   覆ある有情は 覆によって悪趣に行く
   その覆を正しく悟って 観じる者はこれを断つ
   断つがゆえにさらに行かず この世に決して
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第六 慢
6.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、一法を断ちなさい。私は不還性を証した者である。何が一法か。
 比丘たちよ、慢の一法を断ちなさい。私は不還性を証した者である。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   慢ある有情は 慢によって悪趣に行く
   その慢を正しく悟って 観じる者はこれを断つ
   断つがゆえにさらに行かず この世に決して
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第七 一切遍知
7.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、一切を超知せず遍知しなければ、心は離貪できず、断てず、苦を尽くすことはできない。
 比丘たちよ、しかし、一切を超知し遍知すれば、心は離貪でき、断て、苦を尽くすことができる。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   一切を一切から知って 一切において貪らない者
   彼は実に一切遍知者 一切苦を去った者である
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第八 慢遍知
8.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、慢を超知せず遍知しなければ、心は離貪できず、断てず、苦を尽くすことはできない。
 比丘たちよ、しかし、一切を超知し遍知すれば、心は離貪でき、断て、苦を尽くすことができる。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   慢を愛するこの人々は 慢に縛られ有を楽しむ
   慢を遍知しない人々は さらなる有へと還ってくる
   しかし慢を断つ者は 慢の為作から解脱する
   彼は慢の縛鎖に勝利して 一切苦を去る
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第九 貪遍知
9.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、貪を超知せず遍知しなければ、心は離貪できず、断てず、苦を尽くすことはできない。
 比丘たちよ、しかし、貪を超知し遍知すれば、心は離貪でき、断て、苦を尽くすことができる。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   貪ある有情は 貪によって悪趣に行く
   その貪を正しく悟って 観じる者はこれを断つ
   断つがゆえにさらに行かず この世に決して
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第一〇 瞋遍知
10.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、瞋を超知せず遍知しなければ、心は離貪できず、断てず、苦を尽くすことはできない。
 比丘たちよ、しかし、瞋を超知し遍知すれば、心は離貪でき、断て、苦を尽くすことができる。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   瞋ある有情は 瞋によって悪趣に行く
   その瞋を正しく悟って 観じる者はこれを断つ
   断つがゆえにさらに行かず この世に決して
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。

                        第一 成就者品 

  その頌、
    ラーガにドーサとモーハ、コーダにマッカにマーナにサッバ、
    マーナとラーガとドーサの二つを、明らかにする品を第一とする。



     第二品

   第一 癡遍知
11.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、癡を超知せず遍知しなければ、心は離貪できず、断てず、苦を尽くすことはできない。
 比丘たちよ、しかし、癡を超知し遍知すれば、心は離貪でき、断て、苦を尽くすことができる。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   癡ある有情は 癡によって悪趣に行く
   その癡を正しく悟って 観じる者はこれを断つ
   断つがゆえにさらに行かず この世に決して
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。
 

   第二 忿遍知
12.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、忿を超知せず遍知しなければ、心は離貪できず、断てず、苦を尽くすことはできない。
 比丘たちよ、しかし、忿を超知し遍知すれば、心は離貪でき、断て、苦を尽くすことができる。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   忿ある有情は 忿によって悪趣に行く
   その忿を正しく悟って 観じる者はこれを断つ
   断つがゆえにさらに行かず この世に決して
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第三 覆遍知
13.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、覆を超知せず遍知しなければ、心は離貪できず、断てず、苦を尽くすことはできない。
 比丘たちよ、しかし、覆を超知し遍知すれば、心は離貪でき、断て、苦を尽くすことができる。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   覆ある有情は 覆によって悪趣に行く
   その覆を正しく悟って 観じる者はこれを断つ
   断つがゆえにさらに行かず この世に決して
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。

   第四 無明蓋
14.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、私は他に一つの蓋も認めない。蓋によって覆われた人々を長い間、走り回らせ輪廻させるものを。
 比丘たちよ、無明蓋である。
 比丘たちよ、実に無明蓋によって覆われた人々は長い間、走り回り輪廻する。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   他に一法もない これに覆われた人々を
   昼夜に流転させるものは 即ち癡かさに覆われること
   しかし癡を断ち 無明蘊を破る者
   彼はさらに輪廻しない 彼にその原因は見いだされない
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第五 愛結
15.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、私は他に一つの結も認めない。その結に結びつけられた有情を長い間、走り回らせ輪廻させるものを。
 比丘たちよ、愛結(渇愛の結縛)である。
 比丘たちよ、実に愛結によって覆われた人々は長い間、走り回り輪廻する。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   渇愛を第二者とする人は 長い間輪廻する
   この有あの有の 輪廻に転じる
   この禍いを知って 渇愛が苦を生じさせると 
   渇愛を離れて歓喜せず 念じる比丘は遍歴する
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第六 有学[一]
16.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、私は他に一つの支分も認めない。有学であり、得ていない者であり、無上の安穏との結合を希求して住する比丘において、内の支分が作すものとしてこのように多く有用となるものを。
 比丘たちよ、根本の意を作すことである。
 比丘たちよ、根本の意を作せば、不善を断ち、善を修習する。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   根本の作意は 有学の比丘の法である
   最上利を得ることにおいて 他にこれほど多く作されるものはない 
   根本に精勤する比丘は 苦尽に達する
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第七 有学[二]
17.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、私は他に一つの支分も認めない。有学であり、得ていない者であり、無上の安穏との結合を希求して住する比丘にとって、外の支分が作すものとしてこのように多く有用となるものを。
 比丘たちよ、善友である。
 比丘たちよ、善友がいる比丘は、不善を断ち、善を修習する。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   善友がいる比丘は 尊敬され重じられる
   友の言葉を作し 自覚して念じる者は
   一切の結を尽くすことを 次第に成就する
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第八 破僧
18.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、一法が世に生じると、多くの人々の不益、多くの人々の不楽、多くの人々の不利と不益、神々と人々の苦しみが生じる。何が一法か。
 比丘たちよ、サンガを破ることである。
 比丘たちよ、サンガが破られるとき、相互に論争することがあり、また相互に責め合うことがあり、また相互に軽蔑することがあり、また相互に捨て合うことがある。そのとき不信の者は不信にいたり、また信じている者の一部も変異することになる。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   サンガを破る者は 苦処である地獄に一劫住する
   分裂を喜ぶ非法に住する者は 安穏より堕ち
   サンガの和合を破るならば 一劫地獄で煮られる
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第九 和合僧
19.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、一法が世に生じると、多くの人々の益、多くの人々の楽、多くの人々の利と益、神々と人々の楽が生じる。何が一法か。
 比丘たちよ、サンガが和合することである。
 比丘たちよ、サンガが和合するとき、相互に論争することがなく、また相互に責め合うことがなく、また相互に軽蔑することがなく、また相互に捨て合うことがない。そのとき不信の者は信じ、また信じている者は信を増大する。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   サンガの和合は楽であり 和合によって援助がある 
   和合を楽しむ法住者は 安穏より堕ちず
   サンガの和合を作して 一劫天で喜ぶ
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。


   第十 悪心
20.これを世尊は言い、阿羅漢は言ったと私は聞いた。
 比丘たちよ、ここに私は一部の邪悪な心の人をこのように心によって心を分析して知る。「この人は死ぬとき、置かれるように地獄に行くだろう」と。それはなぜか。
 比丘たちよ、心が邪悪だからである。
 比丘たちよ、実に邪悪な心を原因として、このように一部の有情は身が壊れ死んだ後、苦処、悪趣、堕処、地獄に生じる。
 この義を世尊は語った。そしてこう言った。
   ここに一部の人の 邪悪な心を知って 
   ブッダは比丘たちを前にして この義を説く
   この者が死ぬとき 時がこの人に来るとき
   地獄に生じるだろう 心が邪悪であるゆえに
   置かれるように まさにそのように
   心が邪悪であることを原因として 有情は悪趣に行く
 この義も世尊は言ったと、私はこう聞いた。

                    第二 成就者品 [畢]

  その頌、
    モーハとコーダとマッカ、ヴィッジャーとタンハーとセーカの二つ、
    破僧と和合と人、この品を第二と言う。

     『南伝大蔵経23 小部経典1』大蔵出版 P241–259








 



如是語:Itivuttaka こう言ったこと
南無:Namo 礼拝、頂来
かの:tassa
世尊:bhagavat
阿羅漢:arahato
正自覚者:sammāsambuddha
不還性:anāgāmitā、アナーガーミター、不還位
貪:lobha、ローバ
瞋:dosa、ドーサ
癡:moha、モーハ
忿:kodha、コーダ 怒りを表に現すこと
覆:makkha、マッカ 隠し事すること
慢:māna、マーナ 慢心
一切:sabba、サッバ
超知:abhijāna、アビジャーナ 勝知する、通智する、証知する
遍知:parijāna、パリジャーナ 知り尽くす
苦尽:dukkhakkhaya、ドゥッカッカヤ
蓋:nīvaraṇa、ニーヴァラナ ふた、覆い
無明蓋:avijjānīvaraṇa、アヴィッジャー・ニーヴァラナ
結:saṃyojana、サンヨージャナ 結縛、結び
愛結:taṇhāsaṃyojana、タンハーサンヨージャナ 渇愛の結縛
根本の意を作す:yoniso manasi karoti
不善:akusala アクサラ
善:kusala クサラ
善友:kalyāṇamittatā、カルヤーナミッタター 善知識
破僧:saṅghabheda、サンガベーダ サンガの破壊
僧和合:saṅghasāmaggī、サンガサーマッギー サンガの和合
邪悪な心:paduṭṭhacitta、パドゥッタチッタ

コメント(1)

全体的に翻訳を直しましたので、また気が向きましたら読んでみてください。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

原始仏典 更新情報

原始仏典のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング