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原始仏典コミュの相応部経典 大篇 第七 神足相応5 「四神足5」

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(『南伝大蔵経16下 相応部経典6』大蔵出版 P151から)





「     第六 力所作品

   [五五] 第一 力

一 舍衛城因縁
二 比丘たちよ、たとえば諸々の力で作す事業を作すのはすべて地に依り、地に立ってこのように力で作す事業を作す。比丘たちよ、このように比丘は戒に依り、戒に立って四神足を修習し、四神足を多修する。比丘たちよ、比丘はどのように戒に依り、戒に立って四神足を修習し、四神足を多修するのか。
三 比丘たちよ、ここに比丘がいて欲三摩地勤行成就の神足を修習し、勤三摩地・・・・・・心三摩地・・・・・・観三摩地勤行成就の神足を修習する。比丘たちよ、このように比丘は戒に依り、戒に立って四神足を修習し、四神足を多修する。


   [五六] 第二 種子

二 比丘たちよ、たとえば諸々の草木で生長し、増大し、増長するものはすべて地に依り、地に立って諸々の草木は生長し、増大し、増長する。比丘たちよ、このように比丘は戒に依り、戒に立って四神足を修習し、四神足を多修すれば、諸法において生長し、増大し、増長する。比丘たちよ、比丘はどのように戒に依り、戒に立って四神足を修習し、四神足を多修すれば、諸法において生長し、増大し、増長するのか。
三 比丘たちよ、ここに比丘がいて欲三摩地勤行成就の神足を修習し、勤三摩地・・・・・・心三摩地・・・・・・観三摩地勤行成就の神足を修習する。比丘たちよ、このように比丘は戒に依り、戒に立って四神足を修習し、四神足を多修すれば、諸法において成長し、増大、増長する。


   [五七] 第三 龍

二 比丘たちよ、龍はヒマラヤ山に依って身を増大させ、力を獲得する。そこにおいて身を増大させ、力を獲得し終わって、小池に入る。小池に入り終わって大池に入る。大池に入り終わって小川に入る。小川に入り終わって大河に入る。大河に入り終わって海に入る。そこにおいて身を広大にすることを得る。
三 比丘たちよ、このように比丘が戒に依り、戒に立って四神足を修習し、四神足を多修すれば、諸法において広大になることを得る。比丘たちよ、比丘がどのように戒に依り、戒に立って四神足を修習し、四神足を多修すれば、諸法において広大になることを得るのか。
四 比丘たちよ、ここに比丘がいて欲三摩地勤行成就の神足を修習し、勤三摩地・・・・・・心三摩地・・・・・・観三摩地勤行成就の神足を修習する。比丘たちよ、このように比丘が戒に依り、戒に立って四神足を修習し、四神足を多修すれば、諸法において広大になることを得る。


   [五八] 第四 樹

二 比丘たちよ、たとえば樹があって、東に向かい、東に傾き、東に臨んでいるとすれば、もしその根を断つならばどちらに傾いて倒れるのか。
 大徳、その向かい、その傾き、その臨む方です。
三 比丘たちよ、このように比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、涅槃に向かい、涅槃に傾き、涅槃に臨む。比丘たちよ、比丘がどのように四神足を修習し、四神足を多修すれば、涅槃に向かい、涅槃に傾き、涅槃に臨むのか。
四 比丘たちよ、ここに比丘がいて欲三摩地勤行成就の神足を修習し、勤三摩地・・・・・・心三摩地・・・・・・観三摩地勤行成就の神足を修習する。比丘たちよ、比丘がこのように四神足を修習し、四神足を多修すれば、涅槃に向かい、涅槃に傾き、涅槃に臨む。


   [五九] 第五 瓶

二 比丘たちよ、たとえば瓶をひっくり返すと水を吐き出して戻ることはない。比丘たちよ、このように比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、悪不善法を吐き出して戻ることはない。比丘たちよ、比丘がどのように四神足を修習し、四神足を多修すれば、悪不善法を吐き出して戻ることはないのか。
三 比丘たちよ、ここに比丘がいて欲三摩地勤行成就の神足を修習し、勤三摩地・・・・・・心三摩地・・・・・・観三摩地勤行成就の神足を修習する。比丘たちよ、比丘がこのように四神足を修習し、四神足を多修すれば、悪不善法を吐き出して戻ることはない。


   [六〇] 第六 芒(のぎ、稲や麦などの実を包む堅い殻にある堅い毛)

二 比丘たちよ、たとえば稲の芒、麦の芒を正しく向けて手足で踏むと手足を切って血を出すというこの処(ことわり)はある。なぜか。比丘たちよ、芒を正しく向けるがゆえである。
三 比丘たちよ、このように比丘が見(見解)を正しく向け、四神足の修習を正しく向けて無明を破り、明を生じ、涅槃を現証するというこの処はある。なぜか。比丘たちよ、見を正しく向けるがゆえである。比丘たちよ、何をもって比丘が見を正しく向け、四神足の修習を正しく向けて無明を破り、明を生じ、涅槃を現証するとなすのか。
四 比丘たちよ、ここに比丘がいて欲三摩地勤行成就の神足を修習し、勤三摩地・・・・・・心三摩地・・・・・・観三摩地勤行成就の神足を修習する。比丘たちよ、このようにして比丘は見を正しく向け、四神足の修習を正しく向けて無明を破り、明を生じ、涅槃を現証する。


   [六一] 第七 虚空

二 比丘たちよ、たとえば空中にさまざまな風が吹く。東風が吹き、西風が吹き、北風が吹き、南風が吹き、塵のない風が吹き、涼しい風が吹き、熱風が吹き、小さい風が吹き、大きな風が吹く。
三 比丘たちよ、このように比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、四念処の修習が円満し、四正勤の修習が円満し、五根の修習が円満し、五力の修習が円満し、七覚支の修習が円満し、八正道の修習が円満する。比丘たちよ、どのように比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、四念処の修習が円満し、四正勤の修習が円満し、五根の修習が円満し、五力の修習が円満し、七覚支の修習が円満し、八正道の修習が円満するのか。
四 比丘たちよ、ここに比丘がいて欲三摩地勤行成就の神足を修習し、勤三摩地・・・・・・心三摩地・・・・・・観三摩地勤行成就の神足を修習する。比丘たちよ、このようにして比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、四念処の修習が円満し、四正勤の修習が円満し、五根の修習が円満し、五力の修習が円満し、七覚支の修習が円満し、八正道の修習が円満する。


   [六二] 第八 雲(一)

二 比丘たちよ、たとえば暑い季節の最後の月に、塵芥が起きるとき、大きな時ならぬ雲があり、たちまちにこれを隠没させ寂滅させる。比丘たちよ、このように比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、生じてきた悪不善法をたちまちに隠没させ寂滅させる。比丘たちよ、どのように比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、生じてきた悪不善法をたちまちに悪不善法を隠没させ寂滅させるのか。
三 比丘たちよ、ここに比丘がいて欲三摩地勤行成就の神足を修習し、勤三摩地・・・・・・心三摩地・・・・・・観三摩地勤行成就の神足を修習する。比丘たちよ、このように比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、生じてきた悪不善法をたちまちに隠没させ寂滅させる。


   [六三] 第九 雲(二)

二 比丘たちよ、たとえば大きな雲が生じても、大きな風がたちまちにこれを隠没させ寂滅させる。比丘たちよ、このように比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、生じてきた悪不善法をたちまちに隠没させ寂滅させる。比丘たちよ、どのように比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、生じてきた悪不善法をたちまちに悪不善法を隠没させ寂滅させるのか。
三 比丘たちよ、ここに比丘がいて欲三摩地勤行成就の神足を修習し、勤三摩地・・・・・・心三摩地・・・・・・観三摩地勤行成就の神足を修習する。比丘たちよ、このように比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、生じてきた悪不善法をたちまちに隠没させ寂滅させる。


   [六四] 第十 船舶

二 比丘たちよ、たとえば海上に船舶があって、籐綴りによって縛って、六ヶ月の間水上に漂流し、冬に陸に着いて、籐綴りの縛は風や日にさらされる。それは雨雲に濡らされて容易に損耗し腐敗する。比丘たちよ、このように比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、諸結は容易に損耗し腐敗する。比丘たちよ、どのように比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、諸結は容易に損耗し腐敗するのか。
三 比丘たちよ、ここに比丘がいて欲三摩地勤行成就の神足を修習し、勤三摩地・・・・・・心三摩地・・・・・・観三摩地勤行成就の神足を修習する。比丘たちよ、このように比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、諸結は容易に損耗し腐敗する。


   [六五] 第十一 客

二 比丘たちよ、たとえば客用の家屋があって、東から来て住する者もあり、西から来て住する者もあり、北から来て住する者もあり、南から来て住する者もあり、カッティヤ(クシャトリヤ、士族階級)が来て住することもあり、ブラーフマナ(バラモン)が来て住することもあり、ヴェッサ(市民、商業者)が来て住することもあり、スッダ(奴隷)が来て住することもある。比丘たちよ、このように比丘が四神足を修習し多修すれば、勝智して遍知すべき法を勝智して遍知し、勝智して断じるべき法を勝智して断じ、勝智して実証すべき法を勝智して実証し、勝智して修習すべき法を勝智して修習する。
三 比丘たちよ、何を勝智(abhiññā、証知、通智)して遍知(pariññā、遍く知る)すべき法となすのか。五取蘊と言われるべきである。何が五となすのか。すなわち、色取蘊、受取蘊、想取蘊、行取蘊、識取蘊である。比丘たちよ、これを勝智して遍知すべき法となす。
四 比丘たちよ、何を勝智(abhiññā)して断じる(pahāna)べき法となすのか。無明と有愛である。比丘たちよ、これを勝智して断じるべき法となす。
五 比丘たちよ、何を勝智(abhiññā)して実証(sacchikaroti、作証する、証明する)すべき法となすのか。明と解脱である。比丘たちよ、これを勝智して実証すべき法となす。
六 比丘たちよ、何を勝智(abhiññā)して修習(bhāveti、修習する)すべき法となすのか。止と観である。比丘たちよ、これを勝智して修習すべき法となす。
七 比丘たちよ、どのように比丘が四神足を修習し多修すれば、勝智して遍知すべき法を勝智して遍知し、勝智して断じるべき法を勝智して断じ、勝智して実証すべき法を勝智して実証し、勝智して修習すべき法を勝智して修習するのか。
八 比丘たちよ、ここに比丘がいて欲三摩地勤行成就の神足を修習し、勤三摩地・・・・・・心三摩地・・・・・・観三摩地勤行成就の神足を修習する。比丘たちよ、このように比丘が四神足を修習し多修すれば、勝智して遍知すべき法を勝智して遍知し、勝智して断じるべき法を勝智して断じ、勝智して実証すべき法を勝智して実証し、勝智して修習すべき法を勝智して修習する。


   [六六] 第十二 河

二 比丘たちよ、たとえばガンジス川は東に趣向し、東に傾向し、東に臨入する。ときに、多くの人がいて、鋤と籠を持って来て「わたしたちは、このガンジス川を西に趣向させ、西に傾向させ、西に臨入させよう」としようとする。比丘たちよ、あなたたちはどう思うか。この人々はガンジス川を西に趣向させ、西に傾向させ、西に臨入させることができるだろうか。
 大徳、できません。
 なぜだ。
 大徳、ガンジス川は東に趣向し、東に傾向し、東に臨入しています。これを西に趣向させ、西に傾向させ、西に臨入させることは簡単ではありません。その人々は困苦し損悩を蒙るだけです。
三 比丘たちよ、このように比丘が四神足を修習し、四神足を多修すれば、王・大臣・友人・親戚・親族が財産をもって彼を連れ去り妨げようとして「さあ、あなたはどうしてこの袈裟衣に煩わされているのか。どうして剃髪して鉢に従って行き来しているのか。さあ、還俗して財産を使って福を為しなさい」と言うだろう。比丘たちよ、その比丘は四神足を修習し、四神足を多修すれば、学を捨てて還俗するというこの処(ことわり)はない。なぜか。比丘たちよ、その心がもし長い間、遠離に趣向し、遠離に傾向し、遠離に臨入しているならば、下劣に向かうというこの処はない。比丘たちよ、どのように比丘が四神足を修習し、四神足を多修するのか。
四 比丘たちよ、ここに比丘がいて欲三摩地勤行成就の神足を修習し、勤三摩地・・・・・・心三摩地・・・・・・観三摩地勤行成就の神足を修習する。比丘たちよ、このように比丘は四神足を修習し、四神足を多修する。

                   第六 力所作品

  [摂頌]
   (一)力と、(二)種子と、(三)龍と、
   (四)樹と、(五)瓶と、(六)芒と、
   (七)虚空と、(八、九)二の雲と、
   (一〇)船舶と、(一一)客と、(一二)河と。」


     『南伝大蔵経16下 相応部経典6』大蔵出版 P151–152

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