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原始仏典コミュの止観1     (南伝17 P93他)

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止観、サマタとヴィパッサナーは原始仏教においても上座部仏教においても重要な用語・概念です。止観における原始仏典の記述を紹介したいと思います。


「比丘たちよ、この二つは順明分の法である。
 何を二とするのか。
 サマタとヴィパッサナーである。
 比丘たちよ、サマタを修して何の義(成果)を成就するか。心を修する。心を修して何の義を成就するか。あらゆる貪が断たれる。
 比丘たちよ、ヴィパッサナーを修して何の義を成就するか。慧を修する。慧を修して何の義を成就するか。あらゆる無明が断たれる。
 比丘たちよ、貪に染められている心は解脱しない。無明に染められている慧は修されていない。比丘たちよ、このように貪を離れて心解脱し、無明を離れて慧解脱する」

     南伝大蔵経17 増支部経典1 P93 の口語訳








用語を記しておきます。

順明分:vujjAbhAgiya、明智に従う部分、vijjA 明・明智、bhAgiya 分有する・部分の
サマタ:samatha、止、奢摩他、止息、寂止;滅諍、滅、滅法
ヴィパッサナー:vipassanā、観、観法、内観
心:citta、チッタ
貪:rāga、ラーガ、貪は他にアビッジャーやローバなど欲とからめて色々ありますが、ここではラーガです。このラーガは三毒の貪瞋癡とセットで使われるものです。
慧:pannā、パンニャー
無明:avijjā、アヴィッジャー
心解脱:cetovimutti、チェートーヴィムッティ
慧解脱:paññāvimutti、パンニャーヴィムッティ


止→修心→断貪→心解脱
観→修慧→断無明→慧解脱
心解脱+慧解脱→倶分解脱



「比丘たちよ、貪の了知のためにまさに二法を修しなさい。
 何を二とするのか。
 サマタとヴィパッサナーである。
 比丘たちよ、貪の了知のためにまさにこの二法を修しなさい。
 
 比丘たちよ、貪の遍知のためにまさに二法を修しなさい。
 何を二とするのか。
 サマタとヴィパッサナーである。
 比丘たちよ、貪の遍知のためにまさにこの二法を修しなさい。

 比丘たちよ、貪の遍尽のためにまさに二法を修しなさい。
 何を二とするのか。
 サマタとヴィパッサナーである。
 比丘たちよ、貪の遍尽のためにまさにこの二法を修しなさい。

 比丘たちよ、貪の断のためにまさに二法を修しなさい。
 何を二とするのか。
 サマタとヴィパッサナーである。
 比丘たちよ、貪の断のためにまさにこの二法を修しなさい。

 比丘たちよ、貪の尽のためにまさに二法を修しなさい。
 何を二とするのか。
 サマタとヴィパッサナーである。
 比丘たちよ、貪の尽のためにまさにこの二法を修しなさい。

 比丘たちよ、貪の去のためにまさに二法を修しなさい。
 何を二とするのか。
 サマタとヴィパッサナーである。
 比丘たちよ、貪の去のためにまさにこの二法を修しなさい。

 比丘たちよ、貪の離染のためにまさに二法を修しなさい。
 何を二とするのか。
 サマタとヴィパッサナーである。
 比丘たちよ、貪の離染のためにまさにこの二法を修しなさい。

 比丘たちよ、貪の滅のためにまさに二法を修しなさい。
 何を二とするのか。
 サマタとヴィパッサナーである。
 比丘たちよ、貪の滅のためにまさにこの二法を修しなさい。

 比丘たちよ、貪の捨のためにまさに二法を修しなさい。
 何を二とするのか。
 サマタとヴィパッサナーである。
 比丘たちよ、貪の捨のためにまさにこの二法を修しなさい。
 
 比丘たちよ、貪の棄のためにまさに二法を修しなさい。
 何を二とするのか。
 サマタとヴィパッサナーである。
 比丘たちよ、貪の棄のためにまさにこの二法を修しなさい。


 比丘たちよ、瞋の了知のために・・・・・・
 比丘たちよ、瞋の遍知のために・・・・・・
 比丘たちよ、瞋の遍尽のために・・・・・・
 比丘たちよ、瞋の断のために・・・・・・
 比丘たちよ、瞋の尽のために・・・・・・
 比丘たちよ、瞋の去のために・・・・・・
 比丘たちよ、瞋の雑染のために・・・・・・
 比丘たちよ、瞋の滅のために・・・・・・
 比丘たちよ、瞋の捨のために・・・・・・
 比丘たちよ、瞋の棄のために・・・・・・

 比丘たちよ、癡の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・・・・
 比丘たちよ、忿の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・・・・
 比丘たちよ、恨の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・・・・
 比丘たちよ、覆の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・・・・
 比丘たちよ、悩の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・・・・
 比丘たちよ、嫉の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・・・・
 比丘たちよ、慳の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・・・・
 比丘たちよ、誑の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・・・・
 比丘たちよ、諂の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・・・・
 比丘たちよ、傲の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・・・・
 比丘たちよ、憤発の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・・・・
 比丘たちよ、慢の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・・・・
 比丘たちよ、過慢の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・・・・
 比丘たちよ、驕の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・・・・
 比丘たちよ、放逸の了知のために・・・遍知・・・遍尽・・・断のために・・・尽のために・・・去のために・・・雑染のために・・・滅のために・・・捨のために・・・棄のために・・・・・・まさに二法を修しなさい。
 何を二とするのか。
 サマタとヴィパッサナーである。
 比丘たちよ、放逸の棄のためにまさにこの二法を修しなさい」
     南伝大蔵経17 増支部経典1 P163−164



貪・瞋・癡・忿・恨・覆・悩・嫉・慳・誑・諂・傲・憤発・慢・過慢・驕・放逸→17
了知・遍知・遍尽・断・尽・去・雑染・滅・捨・棄→10
17×10→170のために止観を修すべし。
「驕」の漢字は、馬ではなくりっしんべんに「喬」です。





増支部経典>四集   聞論止観
「  百四十六

 これらは四つの応時である。何を四とするのか。
 応時の聴法、応時の法談、応時のサマタ、応時のヴィパッサナーである。
 比丘たちよ、これらは四つの応時である。


   百四十七

 比丘たちよ、これらの四つの時に応じたことを正しく修し、正しく随転すれば、よく次第に諸漏を尽くす。四とは何か。
 時に応じて法を聴くこと、時に応じて法を談ずること、時に応じてサマタを修めること、時に応じてヴィパッサナーを修めることである。
 比丘たちよ、これらの四つの時に応じたことを正しく修し、正しく随転すれば、よく次第に諸漏を尽くす。

 比丘たちよ、たとえば山に大粒の雨が空から降るとき、その水は低いところに流れ込み、山の谷や峡谷、溝を満たし、満たされた山の谷や峡谷や溝は小池を満たし、満ちた小池は大池を満たし、満ちた大池は小川を満たし、満ちた小川は大川を満たし、満ちた大川は海を満たす。まさにそのように、比丘たちよ、これらの四つの時に応じたことを正しく修し、正しく随転すれば、よく次第に諸漏を尽くす」
     南伝大蔵経18 増支部経典2 P246-247 の口語訳



「ある時、具寿アーナンダはコーサンビー市のゴーシタ園にいた。そこで具寿アーナンダは比丘たちに『友比丘たちよ』と呼びかけた。比丘たちは『友よ』と具寿アーナンダに答えた。具寿アーナンダは言った。

 友よ、比丘あるい比丘尼が誰であるかを問わず、私のもとで阿羅漢性を得ることを明示するものはことごとく四支、あるいはそのうちの一つによる。何を四とするのか。

 友よ、世に比丘がいる。サマタに次いでヴィパッサナーを修する。サマタに次いでヴィパッサナーを修する彼には道が生じる。彼はその道を習い、修し、多所作する。彼がその道を習い、修し、多所作することによって結は断たれ、随眠は遠ざけられる。
 また次に、友よ。比丘がいて、ヴィパッサナーに次いでサマタを修する。ヴィパッサナーに次いでサマタを修する彼には道が生じる。彼はその道を習い、修し、多所作する。彼がその道を習い、修し、多所作することによって結は断たれ、随眠は遠ざけられる。
 また次に、友よ。比丘がいて、サマタとヴィパッサナーを一つにまとめて修する。サマタとヴィパッサナーを一つにまとめて修する彼に道が生じる。彼はその道を習い、修し、多所作する。彼がその道を習い、修し、多所作することによって結は断たれ、随眠は遠ざけられる。
 また次に、友よ。比丘の意が法の中の掉挙に堅く捉えられる。友よ、これが正しく内に安住し、正しく止まり、一境に趣き、正しく持つときである。彼の道は生じる。彼がその道を習い、修し、多所作することによって結は断たれ、随眠は遠ざけられる。
 
 友よ、比丘あるい比丘尼が誰であるかを問わず、私のもとで阿羅漢性を得ることを明示するものはことごとくこれらの四支、あるいはそのうちの一つによる」

     南伝大蔵経18 増支部経典2 P275ー276 の口語訳

・阿羅漢性
 1.サマタ     → ヴィパッサナー   
 2.ヴィパッサナー → サマタ
 3.サマタ・ヴィパッサナー
 4.掉挙 → サマーディ

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