2009年6月、東京の「NOW IDeA by UTRECHT」で開催した「スウィート・ドリームスのスウィート・ワールド展」、その続編を開催します。スウィート・ドリームスという雑誌のようなムックのような本の3D版とでも言えるこの催し。縁の深いアーティストの作品展示を中心に、前回はチーム・キャシーと共同で私たちの発想の素になったレコードや書籍を集めてみましたが、今回はそのささやかなマーケット・バージョンとでも言いましょうか、なるべく手軽に買える値段のグッズを可能な限り集め、作品を見るだけじゃなくショッピングもお楽しみいただけるようにしてみました。どの商品も、なかなか現物を手にする機会が余りないものばかり。新緑の爽やかな季節、またとない機会ですので、どうぞ会場までお出かけください。お待ちしております。
タラ・ジェイン・オニール(米・ポートランド) Tara Jane O'Neil(www.tarajaneoneil.com) 本展示とクロスフェードするように、5月6日から全7公演のツアーがはじまるシンガー・ソングライター/サウンド・アーティスト。今回で5回目の来日ということからも、スウィート・ドリームス/マップにとっては非常に縁の深い存在と言えるでしょう。絵画作品の展示も今回で3度目。その不安定な描線が、得もいわれぬメランコリアを運びます。なお、作品以外にもTシャツやカードなど、チープ・アート・フォー・プア・ピープルを合言葉に、手ごろな商品を用意してくれるようです。
チーム・キャシー(日・東京) Team Kathy(www.popdrome.com) 『スウィート・ドリームス』創刊の大きなインスピレーションのひとつとなった東京のジン・レーベル。『Kathy』や『Carson』、『Romangetic Island』や最近作の『Opshop+Wheatpaste』まで、硬軟取り混ぜ、意識は高く、しかしユーモアも忘れない充実した内容のジンを発行し続けています。『スウィート・ドリームス』本誌にも毎号雑誌内ジンとして寄稿中。前回の「スウィート・ドリームスのスウィート・ワールド」展では、彼らと一緒に「141」というジンを制作したのでした。
冨岡映里(日・東京) Eri Tomioka(www.the-teachers.com) 「the teachers」なる名前で活動している布小物雑貨アーティスト。手芸でもありアートでもある、そして、とにかく楽しいキュートな作品の数々は、まず手にしてみてこそ真価を発揮。同じ名前でクラシックギターを爪弾き、M.A.G.O.の片割れとして大いに気を吐く。日本各地のセレクトショップやギャラリーで見る者を虜にしてきた商品や作品を、このスウィート・ワールド展にも寄せていただきました。『スウィート・ドリームス』第2号にインタビューも掲載しているので読んでみてね。
セス・ハイ(日・東京) Seth High(www.sethhigh.com) 『スウィート・ドリームス』創刊時から、評論ともフィクションともつかぬ独特の原稿を寄稿してくれている東京在住のアーティスト。本誌以外にも『勇猛果敢なアイダのものがたり』ではアイダの対面インタビューを、『Oh Portland, So Much to Answer for』では(一部架空の)ポートランド史を寄稿してくれるなど、写真、テキスト、ドローイングといった使用メディアの違いを超えて精力的に活動中。今回も、見る者に絶妙な「?」の痕跡を残していく作品を展示してくれる予定です。
アイダ・パール(米・ニューヨーク) Ida Pearle(idapearle.com) 2008年にアイダという素敵なバンドの初来日を記念して刊行したCD付ブック『勇猛果敢なアイダのものがたり』の表紙アートを手がけてくれた才女。アイダの準メンバーとしても知られ(ヴァイオリンを担当)、そのアイダのアルバム『The Braille Night』や、アイダのシンガー、エリザベス・ミッチェルのキッズ・アルバム『You Are My Little Bird』でも、彼女の愛らしい貼り絵があしらわれていました。今回はプリントやグリーティング・カードを出品してくれる予定です。