ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

501stCGUプロジェクトコミュのアズールレーン:第501沿岸警備隊 臨時紫波出張所日誌 #19第17話:消灯ラッパの悲劇 ―― 紫波を揺るがすNO.1の咆哮

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「……指揮官。……嫌な、……予感、……デス」
臨時紫波出張所(旧月ケ岡小)の夜。初期艦の綾波が、静寂を切り裂くような不穏な空気を感じ取っていた。
今夜は、本来のラッパ手であるウォースパイトとモントピリアが、横須賀本部との通信会議で手が離せなかった。
「……消灯ラッパ、誰が吹くんだ?」
軍曹が魚漢字湯呑みを片手に呟いたその時、廊下から元気いっぱいの声が響いた。
「はーい! 私にお任せなさーい! 私の歌声は世界一……いえ、宇宙一! ラッパだってNO.1よーー!!」
現れたのは、自称・全知全能のアイドル、サンディエゴ。彼女は軍曹が止める間もなく、ピカピカに磨かれた軍隊ラッパを手に取った。
「……いくわよーー! ぷぅ〜〜〜〜……プップッ? ……ピョエェェ〜〜〜!!」
夜の紫波町に響き渡ったのは、ラッパの音とは言い難い、断末魔のような「異音」だった。
【厨房】
「……あらあら。あら……あらぁぁ!?」
夜食を準備していた鳳翔が、その奇音に驚いて手に持っていた皿を全てぶち撒けた。
ガシャーーーンッ!!
【売店】
「……な、何事ですか、カネの音が……あわわわッ!」
帳簿をつけていた不知火が椅子から転げ落ち、商品棚がドミノ倒しのように崩落。幽霊さんまでずっこけた。
【工廠】
「……にゃっ!?」 「……ふえっ!?」 「……アンビリバボーッ!!」
精密機器を調整していた明石、夕張、レオナルド・ダ・ヴィンチの三人が、あまりの音のズレに足をもつれさせ、工具棚に激突。重厚な工具が雪崩のように降り注いだ。
【模型工廠(旧校長室)】
そして、最大の惨劇はここで起きた。
えんじ色のジャージの袖を捲り、紅の精密ドライバーと黒のラッカー塗料を使い、主砲の極細塗装に挑んでいた三笠大先輩。
「……ッ!? 貴様ぁぁぁ!!」
ラッパの奇音に手が大きく滑り、丹精込めた1/700戦艦に、修復不能な「黒い一撃」が刻まれた。
「……だめだこりゃ。次いってみよう(棒読み)」
軍曹が虚脱感の中で湯呑みの茶を啜りきった瞬間、司令部の直通回線が鳴った。
『……こちら本部、室井だ。……軍曹、紫波町の有線放送から、……象の咆哮のような音が聞こえると通報が殺到している。……一体、何が起きているんだ……』
受話器の向こうで、室井慎次がメガネを外し、頭を抱えてボソリと呟いた。
『……だめだこりゃ……。』
サンディエゴのNO.1なラッパは、セイレーンの通信妨害すら凌駕する、史上最強の「騒音兵器」として、紫波の歴史に刻まれたのであった。
(第17話・了)

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

501stCGUプロジェクト 更新情報

人気コミュニティランキング