ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

戦場のメリークリスマスコミュの原作「影の獄にて」

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
改めてトピ立ても如何なものか-と躊躇致しましたが、ちゃんと柱があった方が今後良いと思い、僭越ながら立てさせて戴きました。

完読し、まずは、著者のヴァン・デル・ポスト氏に詫びたいような心境になりました。この作品をはじめは、戦メリの補足程度にしか捉えていなかったからです。
また、この原作を薦めて下さった湯島博士さんらに感謝したい気持ちです。

映像に出てくるボウイの“セリエ”、ビートたけしの“ハラ”ではなく、読み進めるうちにセリエ、弟、ロレンス、ハラ、ヨノイそれぞれ小説独自の登場人物が脳裏に語り掛けてくる、そんなイメージが膨らみながら喰い入るように紙背を捲っていました。

言わずもがなですが、これは戦争小説ではなく、崇高な人間の魂をつづった作品だと思います。セリエと弟の葛藤と兄弟愛、そしてヨノイとの接点を描いた第2部「種子と蒔く者」は秀逸。あとがきでは同性愛と表されていますが、セリエの兄としての苦悩、パレスチナとジャワの森での神秘体験を経て、ヨノイとの交錯は、博愛というか筆舌に尽くしがたいセリエの深遠滅私の精神を描いているのではないのでしょうか。

ロレンスと女性が出逢う第3部では、舞台のインスーリンダinsulindaは各登場地名からジャワ島西端かと推されます。著者ポスト氏の経歴をみるに、この作品が同氏の実体験に重複していることは想像に難くなく、日本軍捕虜収容所に入れられていたジャワ島レバクセンバダの地にいつか足を運びたいと思いました。

ナルシスト的に言えば、ポスト氏の原作に訳者が偶然出会い、そして大島渚監督が映画化し、それを読み・観た人々の心の中に何かが芽生えた−。それは、まさに「種子と蒔く者」。読み終えた時、さまざまな“蒔く者”と経ていま、「戦メリ」がこうして伝わっているのではと、深い感動を覚えました。

冗長になりましたが、この作品の大海の一滴も語り尽くしていないので、皆さんも是非お読みになってみて下さい。

コメント(12)

素晴らしい小説ですよね。読了後は、人間的に大きく成長する小説ですね。映画を見た人には、ぜひともお勧めしたい本ですね!
ウィキペディアによると原作となった本は
もう一冊あるという事なんでしょうか?

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%A6%E5%A0%B4%E3%81%AE%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9

下記のリンク先では貴重な写真も見れますね。
原作はもう一冊ある、ということではなく、少々ややこしいのですが、以下のようになっています。原作は1つです。

あとがきなどに由りますと、
『影の獄にて』(原題The Seed and The Sower)は「クリスマス3部作」とも言われます。
第1部 影さす牢格子  −−クリスマス前夜
第2部 種子と蒔く者  −−クリスマスの朝
第3部 剣と人形    −−クリスマスの夜

まず1954年(あとがきでは52年) A Bar of Shadowが出版
これが3部作の第1部に当ります。

書き足らないものを感じていたポスト氏は第2、3部の続編執筆を続け、妻インガレットが「クリスマス3部作」の形に編集仕上げます。
そして1963年:3部作としてThe Seed and The Sowerが出版
さらに1978年:翻訳3部作が邦題『影の獄にて』で出版(原題は先述通りThe Seed and The Sower)

ですから、ウィキペディアの記述
メモローレンス・ヴァン・デル・ポストの2作品、『影の獄にて』[1](1954年)と 『The Seed and the Sower』(1963年) に基づいている。−

とあるのは、
メモローレンス・ヴァン・デル・ポスト作品の1963年出版『The Seed and The Sower』(邦題は『影の獄にて』1978年)に基づいている。−

とするのが適切かもしれません。
混乱しやすいのは
1.The Seed and The Sowerの邦題が『影の獄にて』となっている
2.ウィキペディアで、A Bar of Shadow(影さす牢格子)が早合点して『影の獄にて』と記述された。きっとShadowにつられたのでしょうか。まあ、意味は似ているのですが。

こう理解しているのですが、もし小生に誤認がありましたら、ご指摘お願い致します。
リンクでは確かに、貴重なポスト氏と大島渚監督の姿も見られますね。
映画の戦場メリークリスマスの後に読んだのですが
違った次元の風格がある作品でしたね。

特にジャックセリエの世間の名声を得ながら
自身の精神に対する求道的な葛藤は
地に帰る過程の中で、誇り高い文学性を感じました。

他にはない貴重な作品だと思います。
映画の戦場メリークリスマスも好きですが
ほぼ別の作品だと私は捉えています。
再発されました。

めでたいことです。

http://www.sinsisaku.co.jp/
もう一冊あるんですが、どこが違うのでしょうか?

http://www.tsutaya.co.jp/item/book/view_b_40583359.html
再発、嬉しいですね!
情報ありがとうございます。

もう一冊の方は、2006/09/30に発行されたようですね。
http://www.speakman.co.jp/shb_author_hp_pr_list_detail.asp?F_PR=260
タイトルが違うだけじゃないかなぁ。
「影の獄にて」より「戦場のメリークリスマス」の方が売り上げがよさそう(笑)
今回はお安くなっての再発なんですネ。
あー。「戦場のメリークリスマス 新装版」は映画版でしたか!
じゃぁ原作「影の獄にて」とは内容が全然違いますね。失礼しました。

映画に親しんだ者にとっては「戦メリ」の方が読みやすいですね。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

戦場のメリークリスマス 更新情報

戦場のメリークリスマスのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。