あとがきなどに由りますと、
『影の獄にて』(原題The Seed and The Sower)は「クリスマス3部作」とも言われます。
第1部 影さす牢格子 −−クリスマス前夜
第2部 種子と蒔く者 −−クリスマスの朝
第3部 剣と人形 −−クリスマスの夜
まず1954年(あとがきでは52年) A Bar of Shadowが出版
これが3部作の第1部に当ります。
書き足らないものを感じていたポスト氏は第2、3部の続編執筆を続け、妻インガレットが「クリスマス3部作」の形に編集仕上げます。
そして1963年:3部作としてThe Seed and The Sowerが出版
さらに1978年:翻訳3部作が邦題『影の獄にて』で出版(原題は先述通りThe Seed and The Sower)
ですから、ウィキペディアの記述
ローレンス・ヴァン・デル・ポストの2作品、『影の獄にて』[1](1954年)と 『The Seed and the Sower』(1963年) に基づいている。−
とあるのは、
ローレンス・ヴァン・デル・ポスト作品の1963年出版『The Seed and The Sower』(邦題は『影の獄にて』1978年)に基づいている。−
とするのが適切かもしれません。
混乱しやすいのは
1.The Seed and The Sowerの邦題が『影の獄にて』となっている
2.ウィキペディアで、A Bar of Shadow(影さす牢格子)が早合点して『影の獄にて』と記述された。きっとShadowにつられたのでしょうか。まあ、意味は似ているのですが。