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VTR乗りのまったりコラムの部屋コミュの◎コラム[1] エンジンの慣らし編

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エンジンの慣らし。
新車で買った際には必ず通る道。

でも色んなところで色んな方法が言われていて、
どれが本当に良いのかわからない・・・という方もいらっしゃるかと思います。


という事で、慣らしについて細かく書いてみました。
コレから慣らしをする方は、一度読んでみてください^^

コメント(4)

【1】エンジン慣らし編

 〜[1]エンジンの慣らしとは?〜




新車を買った時、誰もが通る道「エンジンの慣らし」。
とっても煩わしく思うこの作業。(私は大嫌いですw)
この慣らし、何の為かご存知でしょうか?


結論から言うと、「摺動部の金属加工面同士の形合わせ」になります。



噛み砕いていくと、例えば新車のピストンとシリンダー。

シリンダーの中には一見ピタリと隙間無くピストンが収まって居るように見えますが、
実はその合わせ面にはμ(ミクロ)単位で見ると隙間がボコボコ。
目に見えないレベルの加工凸部がイッパイあります。


金属加工したことのある方はわかると思いますが、加工面には必ず細かい「筋」が入ります。

この筋、電子顕微鏡で見るとギザギザで、
その凸先端はエッジがかって(尖って)います。


ピストンやシリンダーは高精度で加工され、面を艶々にしています(面粗度が高いといいます)。
でもやはり加工直後。どうしても加工筋の凸部が発生します。

この凸が厄介なわけです。




例えて言うなれば、新車のピストンとシリンダーの表面は「粗いヤスリ状態」。
この状態でエンジンをぶん回して酷使すれば、当然エンジン内部には大きな傷が入ります。

なので徐々にエンジンを動かしてやる事で、この凸を自然磨耗的に除去し、
エンジンとシリンダーの形を馴染ませ、滑らかに動くようにしてやるのが
「慣らし」になるわけです。


ヤスリも力を入れれば大きく深く削れますが、力を入れなければ少しづつ細かく削れます。
小さな力で動かし続ける事で、「粗いヤスリ状態」を「細かいヤスリ状態」へ、
そして最終的には「削れないヤスリ」⇒「艶々面」に変えてやる。


なのでエンジンの慣らしって「回転数を上げちゃダメ」「低い回転数から」というんです。



余談ですが、慣らしはエンジンだけじゃなく、金属摺動部全てに当てはまる事です。
エンジンは特に熱変動負荷や回転負荷、燃焼圧力負荷等の多くの要素が大きく絡む為に
特に重視して行われますが、ブレーキや各部ベアリング、サスペンション等も本来慣らしをしてやると「吉」なんです^^



次回は「エンジンの慣らし方」について書きたいと思いますクローバー
〜[2]エンジンの慣らしの効用と効果〜




前回、肝心な事を書いていませんでしたあせあせ(飛び散る汗)
「エンジン慣らしによる効用と効果」。


その効用とは

 ・エンジンのフリクションロスの低減
 ・エンジン燃焼室の機密性向上(による圧縮向上、オイル上がり/下がり量低減)

があり、これ等による効果として

 ・燃費の向上
 ・出力の向上
 ・オイル消費量の低減
 ・エンジンの長寿命化

が効果として上げられます。
この効果こそが慣らしの目的ですねクローバー






そして気になる効果のレベル。
この効果を数字で現します。




〜効果の例1〜 エンジン出力での比較

※某社 元GP500(今のMoto-GP)テストライダーの先輩の話を引用させてもらいます


条件として

?1000ccクラスのエンジン
?「完全に慣らしたエンジン」と「慣らしを酷く行ったエンジン」

上記条件で比較をした場合、
?の前者と後者では馬力に最大【約20%の差】が出るそうです。

前者を200馬力としたら、後者は160馬力。その差40馬力exclamation & question
同じエンジンなのに、これほどの差が出るそうです。
その差、VTR250の1台分以上の馬力たらーっ(汗)

非常に大きいです。
特に大排気量ほど差が出やすくなるようです。





〜効果の例2〜 エンジン燃費での比較

※私の実体験 車両はCRM250(2st)のエンジンの状態と燃費を示します

?中古購入時(走行距離5000km〜10000km)時⇒平均燃費13km/l
?1回目OH。完全慣らし(走行距離10000km〜20000km)時⇒平均燃費20〜22km/l
?2回目OH。慣らし適当(走行距離20000km〜30000km)時⇒平均燃費16〜18km/l
?3回目OH。慣らし適当(走行距離30000km〜50000km)時⇒平均燃費15〜16km/l

大体の記憶ではありますが、完全慣らしを敢行したときの燃費の向上には目を見張る物があり、
この時のエンジンはどれだけ激しく走っても20km/lを切る事はありませんでした。

?⇒?では正直状態が悪化しましたあせあせ
?はもうエンジン腰下(クランクシャフト等)の走行距離的な酷使等もあると思います。




数値で見ると効果がわかりやすいと思います。
慣らしにはコレほどの効果があるんです。

ただし「キッチリやれば」ですあせあせ(飛び散る汗) この「キッチリ」が大変なんです・・・もうやだ〜(悲しい顔)

次回はその「慣らしの方法」を書きたいと思いますクローバー
〜[3]エンジンの慣らしの方法〜



そして慣らしの方法です。

色々な慣らしの方法について言われていますが、
紹介するのは某メーカーのレーサーエンジンの慣らしの方法。
実際に数値で実証された方法です。

詳細は明かせないのでポイントを。


?走行前に必ず完全暖機を行う。
?低回転から高回転まで、回転数毎に時間を決めて運転。
 ⇒例えば3000rpmで1時間運転したら4000rpmで1時間運転、と言った具合に
  回転数ごと時間管理で実施し、レッドゾーンギリギリまで行う。
?慣らし中は極力アクセルを開けない。
?オイルはマメに交換する。

といった具合です。





解説すると

?の暖機。エンジンと言うのは暖まった状態で性能を発揮します(温度の上がりすぎはNG)。
 暖まる事で各部金属が熱膨張し、摺動部(シリンダーとピストン等に最適なクリアランスを作り出します。
 また水温が安定していないとエンジン内の温度分布も不均一になり、クリアランスの不均一化も招きます。
 最適な状態で慣らしを開始する為にも暖機は必須になります。


?時間管理する理由は、回転数毎の運転にムラを出さず、キッチリ管理する為です。
 距離管理だと走行速度によって運転時間が変わってしまいます。
 同じ回転数でも走行するギヤが違えば速度に違いが出てしまいますので、結果としてムラになります。
 そして高回転まで必ず行う事。高回転の慣らしをしないと、高回転の回らないエンジンになりパワーが出ません。
 高い回転のアタリもつける必要があります。


?アクセルを開ける=負荷となります。負荷をかければピストンを強く押し下げる事になり
 [1]で紹介した「強いヤスリがけ」状態になってしまいます。
 丁寧に慣らしをする場合はアクセル開度を出来るだけ少なくする事が大事。
 街中で良く見かける「低回転、高ギヤでアクセルをガバ開けする様」、慣らし中は厳禁です。
 

?エンジンの慣らし中は[1]で紹介したように「ヤスリがけ」を行っているようなもの。
 その為エンジン内部には沢山の金属粉(スラッジ)が発生しています。
 スラッジの充満したオイルを潤滑剤にしていれば、ヤスリ入りオイルを循環しているようなもの。
 エンジンに良いわけはないです。  なので慣らし初期ほどこまめに交換するに越した事ありません。





以上が慣らしの方法です。
ただしあくまで「理想」の方法です。正直この方法を公道で行うのは非常に難しいかと。

レッドゾーンギリギリの回転数での巡航は、ちゃんと水温、油温、油圧管理していないと危険です。
それにそんな回転数で街中を走り続けるのは相当難しい話たらーっ(汗)

というよりも、刻々と変化する公道で、どんな回転数でも一定回転はほぼ不可能です。
渋滞の無い高速でやるのなら可能かもしれませんが。。。

その為、管理のしやすい「距離管理」が一般的になっているわけです。







長々と慣らしについて書かせて頂きましたが、私自身は慣らしをあんまり気にしてませんウッシッシ(笑)
だって慣らしの効果を体感する事なんて出来ないし、正直めんどくさいんですもん・・・

慣らしの結果が数値で明確に出れば頑張れますけどねあせあせ
ちなみに同じ車種で同じ条件で比較して優位性があっても、エンジンの「アタリ・ハズレ」も大きく関係しますので、
慣らしの効果での優位差かどうかはわからないんです。。。


それでも競技用に作ったエンジンは必死で慣らしますけどねあせあせ(飛び散る汗)


私は思います。慣らしは愛情じゃないかなってぴかぴか(新しい)

頑張って慣らしをしたいという方は上記ポイントを押さえ、
自分の出来る範囲でアレンジしてみてくださいクローバー

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