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短歌点コミュの短歌点997△お題「パインアメ」

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りなさんの「いちご味」のお題よりバトンを受け取りましたおこげです。
お題は「パインアメ」でお願いします。

ーーー

対岸でとける浮き輪のパインアメ 帰り道などないと知る恋

ーーー

ルール

1:出題者が、お題を出します。
2:お題は、何でもありで面白そうなもの。
  50題以前に出されたものであれば、既出のお題でもOKです。
3:トピック本文に「前回の出題者名」「前回のお題ワード」を明記してください
 (例:●●さんの「▲▲」というお題からバトンを受け取りました)。
4:出題者じゃない人はお題を詠み込んだ短歌を書き込みます。(1人1首のみ)
5:一週間以後、出題者が(独断で)もっとも素晴らしいと思った短歌を1つ選
び、その選出理由を書きこみます。
6:次のお題は、最優秀短歌をつくった人が出すことになります。
 (新トピックの番号は「自分が選ばれたトピック番号+5」)
7:その後は、みんなでワイワイ感想をかわします。
ーーー

※2012年4月17日一部改定
(基本ルールに「特定の単語・文字列を指定してください。」を加筆。管理人:ツトム)
※2022年3月9日一部改定
( ルールの3番として以下加筆。「トピック本文に『前回の出題者名』『前回のお題ワード』を明記してください(例:●●さんの『▲▲』というお題からバトンを受け取りました)」。3番を4番に移動し、以下同じく番号を移動。管理人:とみいえひろこ)

コメント(49)

挑戦を応援してないわけじゃないお賽銭にはパインアメ投げる
パインアメ黄色の世界の使者としてあまねく家のテーブルの端に
もう逃れられない幸せのパインアメに群がる炎天の蟻
暑い午後なめる酸っぱいパインあめ降るかな遠く雷の鳴り
ぼくが世の嘲笑全部引き取ろうパインアメなら7つもあれば
まだちょっと先ですが、ちょうど1ヶ月経つ7月18日中で締め切りにします。

再考、投稿、まだまだお待ちしています!
パインアメの笛の音聞こゆ夕暮れ時カレーのにおい子らは急ぎて
錆びついた鍵取り出してパインアメしれっと舐めて集いに入る
締め切ります!ありがとうございました!
選歌までしばしお時間いただきます。
すいません。〆切後に推敲案が思いついたので選歌対象外と入れて再投稿したのですが
やはりまずいみたいなので投稿削除致しました。
>>[23]

僕はまだ講評始めてないので、選歌外にはなりますがお歌を置いておく分にはかまわないですよー

大山のぶ代みたいな猫型おばちゃんの四次元ポッケに踊るパインアメ

ーーー
定型を逸脱した韻律、
「ドラえもんみたいなおばちゃん」で言えるのに
おばちゃんをおばちゃんで表現する不条理、
唐突なパインアメ。

意味が通るようで通らない表現がかなりもどかしいのですが、このごちゃつきや散らかり具合こそ、この歌の持ち味というか、ドラえもんが道具をあれこれ出すときのじたばたしてる様、はちゃめちゃな賑やかさが楽しいお歌です。

エプロンのポケットか、ぶら下げたポシェットか、魔法のアイテムのようにパインアメがぱんぱかぱーんと満を辞しておばちゃんの手の中に現れる。異星人のようなおばちゃんから届くパインアメはもはや見慣れたものではなく、ひみつ道具のような異物として存在するようです。
パインアメ越しの世界は一粒できっとそれぞれの数だけ溶ける

ーーー
望遠鏡のようにパインアメの穴から世界を覗く。なんの仕掛けもないパインアメを通して見える世界はなんの変わりもないはずだけど、1秒1秒消えていく世界は、結局各々の自分勝手な思い出として溶けていく。

前半のパインアメを覗く具体的な行為と後半の心象風景への移行がスムーズ。
「パインアメ越しの世界」は不思議な国の入り口のような、御伽話や童話の世界観を思わせてなかなか素敵な言い回しだと思いました。しかし一貫して語られるのはリアリスティックというギャップ。

世界を「それぞれの数」とした、自他を切り分ける冷たい目線も淡々とした印象で全然ありだなと思いつつ、個人的にはパインアメで誰かの世界を覗いて欲しいし覗きたい。
望遠鏡の焦点を絞って、自分勝手に甘くふやけていく世界を覗いてみたいと思いました。

舌先でパインアメの穴撫でながらホントは言いたかったことを弔う

ーーー

パインアメがまるで枷のように、舌から先に言葉が飛び立つのを許さない。
パインアメの穴(=言葉の出口)はどんどん広がっていくけど、それに比例して言葉は機動力を失い私の中に留まってしまう。言葉になれなかった思いは、パインアメとともに溶けていく。

言いたかったことが時間の経過とともに、勢いを失い口籠ってしまう様が詩的に表現されています。
口の中で溶けていくパインアメの甘さが言いたかったことを優しく包んで、私はそれを飲みこむ。
飴が甘さだけ残して溶けるように、言葉にならなくても思いは残って私の一部となる。

口の中で溶けてく飴が、言えない思いを弔うという表現は極上です。とてもやさしい弔い。
恋人との別れなのか、些細な日常の違和感なのか、具体的なシーンは描かれなくても、誰もが経験する機微を鋭い観察眼で捉えて表現しています。


別の読みをすると、愛撫を示唆するような色っぽいお歌のメタファーなのかもしれないとも思いました。言葉ではできなかった愛情表現を、言葉のいらないやりとりで補うような。
愛し方わからないままパインアメの穴からのぞく東京タワー

ーーー

パインアメと東京タワーはレトロというか、叙情的な組み合わせです。
@貴さんのお歌にそこはかとなく流れる郷愁感が、今回も道具立てで見事に成立しています。

小さなパインアメで切り取られる東京タワー。手元から都市へ、遠近感・距離感を表現することで、ぽつんと1人佇む私にスポットライトを当てたような、独白のような印象を与えます。

東京タワーは、スカイツリーにとって代わられてしまった「過去の遺産」を象徴する存在。
東京で一番の高さを誇った過去の栄華を今も引きずるような、真っ赤な姿を誇示する様は物哀しい主張に映ります。そんな東京タワーと不器用な自分を重ね合わせているように感じます。

パインアメの穴の向こうに未来を見たいけど見えるわけがない、穴の先にあるのはまるで自分のように世間一般の常識から取り残されたように浮いて見える東京タワー。
台詞然とした入りから、歌全体にぎこちなさ・不器用さが滲み出ていて、まるでドラマのワンシーンのようです。

パイン飴カバンの底に溶けていた遠い遠い海辺の記憶

ーーー

溶けた飴と思い出が時間の経過を感じさせるお歌です。

僕みたいなズボラな人間はあるあるなんですが、鞄の底でしわくちゃになったもらったお手拭きとか、ポケットティッシュとか、お口直しにもらった飴とかも溶けて変形して、あれいつもらったやつだっけ、みたいな。次第に思い出して記憶は鮮明になるんですよね、あの日あの人と過ごした時のやつだ、って。

時間の経過を表現するものさしとしての役割をパインアメが担っています。
そんなに遠くない過去だけど、実感としての遠さ。パインアメを見つけて、ぶわっと記憶の砂が底から巻き上がる様。
溶けて液体になっていく飴は「海に帰る」ことのメタファーにもなっていたりとか、飴と海の音の響き合いとか、「遠い遠い」という言葉が寄せては返す波の繰り返しを想起させるところとか、心象風景の描き方が秀逸です。


そして一番悲しいのは、飴は溶けてしまったら元どおりに戻らないこと。穴が閉じてしまったパインアメ、もうそれはパインアメと呼んでいいのかわからない。
私とあなたの恋人という約束は多分もう溶けて消えてしまったけれど、甘い思い出だけ残して過ぎ去った季節。パインアメは夏も想起させて、お題の特徴を上手に使ったお歌でした。

挑戦を応援してないわけじゃないお賽銭にはパインアメ投げる

ーーー

五円玉がわりに同じ形のパインアメをお賽銭にする。
実際にやると怒られそうなので、前半の心模様を表す例えなのでしょう。

煮え切らないような、言い切らないような、含みを持たせたお歌全体に、歌主体と「挑戦する君」はどのような関係なのか、思い馳せてしまいます。きっと明確にこれって指し示せるような関係もなく、なんとなくずっとそばにいたような相手だったのかもしれません。

今まで通りゆるく、漂うように、可もなく不可もなく生きていくのだろう僕も君も。
だけど君は挑戦に向かおうとしている。僕を振り切るように。
頼りない君と同じ歩幅に合わせてやっていたと思いきや、それじゃあまるで僕の方が君の足を引っ張る疫病神だったみたいじゃないか。

アジカンの名曲「ソラニン」の歌詞、「たとえばゆるい幸せが、だらっと続いたとする」を彷彿とさせるような、日常然とした書きぶりに一抹の悲哀と寂しさ。

言葉にできない心の機微だから詩にするしかない。
詩歌が担うその役割を正しく全うされたお歌です。


パインアメ黄色の世界の使者としてあまねく家のテーブルの端に

ーーー

独特な言葉選びや突飛な表現でもなく、お歌自体は一読、なんの変哲もないように見えるのですが、なぜか後ろ髪引かれる、独特の力を持ったお歌です。

手元のパインアメがまるで異星人のように変換されて、世界の重力を真逆にされたような、不思議な感覚にさせられます。

パインアメの中心のない(ハートのない)形状。半透明のような自然にはない色。そこがまた、無感情の機械人形のような、相入れない畏怖の存在感を強調します。
しかも単に黄色を撒き散らすという、意味があるのかないのかわからないミッションのもとに、我々の世界にやってきた小さなドーナツ型円盤

このお歌を読んだ後は、パインアメが日常に挟み込まれた異質のように映ります。
怪しい黄色。
怪しい透明。
怪しい甘味。
怪しい形状。
全てが不自然な、モノリスのように感じられてしまいます。
僕はパインアメの常に持ち歩いているのですが、今後パインアメを掌に出したとき、いつまこの歌がよぎってしまうのではないか、そんな気がしてなりません。




もう逃れられない幸せのパインアメに群がる炎天の蟻

ーーー 

足元の小さな世界を仰々しく表現されたお歌。
欲望の象徴の甘いパインアメ。

「もう逃れらない」という物々しいお歌の導入が大成功しています。小説然とした入りに体言止めでパキッと結び、お歌全体通して掌サイズの文学を感じます。

眼前に人参をぶら下げられたように、欲のまま群がる蟻を哀れんでいるというより、自由意志が排除されてプログラムされたようにパインアメに集まっていく現象を、感情移入せずに淡々と見下ろす自分。

足元の炎天の蟻社会に大きな陰を落としながら観察する主体の目線、そしてじりじりとした真夏日にひとり蟻を観察している自分自身を見つめる目線。二重の神目線を詠みあげているように感じました。

途中のもにゃもにゃした句跨ぎを経ての歯切れのいい結びもとても印象的。

暑い午後なめる酸っぱいパインあめ降るかな遠く雷の鳴り

ーーー

飴と雨の掛詞と晴れと雨の対比を軸にしたお歌。
真夏日の象徴の眩しいパインアメ。

前半はまるで太陽のようなパインアメ+熱中症対策として飴を舐める行為で、視覚とふるまいで照りつける日中を想起させ、後半は遠くの雷で夕立を予感させています。
お題が「パインアメ」なので正確に読み込んで欲しかった、というよりはお歌の構成としてあめはカタカナ表記の方が成功していたのではないかな、と思いました。
下句が掛詞を導いてくれてるので、歌意を伝えるのにやや読み手に親切すぎる表現に感じました。

僕は言葉足らずな歌を詠む方だと思うのですが、読み手に寄り添いすぎて結局整わない歌になってしまうことよくあるので、歌意に沿った表現と読み手の感性に委ねるバランスや塩梅って、めっちゃ難しいですよね。
僕は最近は読み手の感性に委ねて、言葉足らずで突っ切った歌ばかり詠んでます。

ぼくが世の嘲笑全部引き取ろうパインアメなら7つもあれば

ーーー

7個のパインアメが黄金に輝くドラゴンボールのような、願いを叶えてくれる魔法のパインアメ。

嘲笑全部引き取るのにその見返りが7個のパインアメだけ。お手軽ヒーローというか、お人好しすぎる主人公というか、「ぼく」の世の中の理不尽をほっておけない、真正直な人間性が描かれていて気持ちいいです。

「ぼく」と開いた表記からこどもの発言と思わせて、嘲笑というやや難解な言葉のバランスから、子供の頃から変わらない正義感を持つ主体が想起されます。

颯爽と現れ、パインアメを口にし、馬鹿にする人をまとめあげて嘲笑を引き取り去っていく。ヒーローなのに何かコメディチック。爽やかなのに肩の力が抜ける。そんな不思議な世界観が楽しいお歌でした。
パインアメぱいなっぽーの味がするピンクのほっぺがぷにっと笑う

ーーー

半濁音を全体にまぶした、音の楽しみを味わうお歌。

半濁音だけでなく、前半が句ごとに「ai」の頭韻でたたみ掛けていて、口にして面白いお歌です。この歌は読むというより鳴る、という方がぴったりかも。ぴーぴー、ぷーぷー鳴らす赤ちゃんのおもちゃのような楽しみがあって、歌意を深く掘り下げるのは野暮な、明るく楽しい遊具のようなお歌です。

視覚的な表現に着目すると、半濁音の「○」の連続とか、全体的に開いた仮名表記で丸みを帯びた印象とか、歌全体がパインアメのフォルムを連想させるような仕掛けになっています。

「パインアメぱいなっぽーの味がする」のとぼけたような、パインアメの商品名を疑いなく信じてしまうような、幼さがまた可愛らしいです。

パインアメの笛の音聞こゆ夕暮れ時カレーのにおい子らは急ぎて

ーーー

小学生くらいの仲間同士の放課後、気づけば夕食の準備の時間に帰路を急ぐ子供達。
誰もが思い描くのに難くない、明快な情景描写は特に解説も不要でしょう。

カレーの匂いで帰りを意識するのは懐かしいような、今っぽくない時代性を感じさせます。
スマホや携帯がまだ手にない子供達、もしかしたら一昔前の、自分が子供の頃を思い出しての情景描写かもしれません。

パインアメの笛の音、ケレーの匂い、夕暮れの公園。短い中に耳と鼻と目と感覚全体を使ったからこそ鮮明に想起できる描写。日本の古き良きあの頃、子供達の別れの会話も聞こえてくるようです。
錆びついた鍵取り出してパインアメしれっと舐めて集いに入る

ーーー

その集まりに入るには、一息置いて心の準備が必要な、主体にとっては居心地のあまりいいものではない、緊張するようなものなのかなと思いました。
手のひらに人の字を書いて飲み込むような、パインアメが精神を整えるための薬のように感じます。

「錆びついた鍵」「集い」がそれぞれ具体的にどのような状況をさすためのアイテムなのかが
わからず、なかなか情景が思い浮かばなかったので解説をお願いしたいお歌です。

自分勝手に想像力で補うなら、義理の家族とか、血の繋がってない一つ屋根の下の家族の団欒の場に、後から遅れてそこに交わる自分の心境を詠んだものかな?と苦し紛れに考えてみました。
集いという言葉は色々シーンの捉え方が変わる言葉なので、ここでピンポイントにどういう舞台や状況だったのかを言い表せられると、劇的に印象が変わりそうに思いました。
ということで全13首、ありがとうございました。

そして、締め切ってから2ヶ月と長々と時間を要してしまいすみません。
歌評に相変わらず誤脱も多々ありお見苦しいですが、推し3選をまず発表いたします。


<推し3選>

舌先でパインアメの穴撫でながらホントは言いたかったことを弔う

愛し方わからないままパインアメの穴からのぞく東京タワー

パインアメ黄色の世界の使者としてあまねく家のテーブルの端に
@貴が選歌対象外を表明くださっていますので、2つから最優秀と次点を発表します。

こちらです!



<最優秀>

パインアメ黄色の世界の使者としてあまねく家のテーブルの端に



<次点>

舌先でパインアメの穴撫でながらホントは言いたかったことを弔う



ーーー

ひでさんのこの不思議な引力を持つお歌に最優秀を贈らせてくださいクラッカー
日常の何気ないシーンを切り取っているのに、何か壮大なSFが始まりそうな予感をさせる独特な表現で力を感じるお歌でした!

蜜柑さんのお歌も、しっとりとした空気感をまといながら、心内の葛藤、口内のまごつく感じ、そんな機微がとてもうまく描かれていてその表現力が毎度羨ましいですぴかぴか(新しい)

@貴さんも、ドラマが凝縮されたようなワンシーンを31文字で描き切る道具立ての秀逸さ、パインアメと東京タワーの取り合わせの妙は二度と誰も生み出すことはない映像だと感じました電球



バトンのお渡しお待たせしました。
ひでさん、バトンよろしくお願いします!
>>[40]
講評と選歌、お疲れ様でした!
41のコメントが、操作ミスで途中で送らさってしまったので一度削除しましたあせあせ(飛び散る汗)
ごめんなさい。

改めて。
おこげさんの講評は読み物としてとても好きだなぁといつも感じますが、それはおこげさんの感性に惹かれるからなのだと思っています。

そして、私の短歌を次点に上げていただきありがとうございました。
パインアメの穴はついつい舌先で確かめてしまいます。
しっとり、といううっとりする歌評。
詠み込みたかったあたりをまるっと感じ取っていただきました。
もう満足!笑

>ひでさん
最優秀おめでとうございます!
ひでさんの短歌は今回1番のお気になりでした!
黄色の世界の使者。
黄色は「元気」の出る色だなーと思うのですが、そんなパワーをくれる世界の使者としてのパインアメ、という読みをしました。
小さい頃、パインアメをもらうと無条件にわくわくしましたもの。笑
パインアメって確かに使者みたい。
その発想と着眼点がお気になりでした!

お気に入りは別枠で!
>>[40]
講評、選歌、お疲れ様でした。
それぞれの投稿歌の、その表現の襞にまで入り込んで味わうような講評に、とっぷりと魅了されました。
それと、最優秀、選んでいただきありがとうございます、と、言いながら…。
う〜ん、これは本当に大変なことになったと、本音で焦っています。
しかし、選んで頂いたこと、本当に心から感謝します!
バトンありがたく頂戴します。
>>[42]
お祝いの言葉、本当にありがとうございます。

舌先でパインアメの穴撫でながらホントは言いたかったことを弔う

もう、おこげさんが深く講評されていますが、感想を言わせてください。
蜜柑さんの歌は私のお気に入りです。
上句と動作と下句の想いが、絶妙なバランスで成立しています。四句の字余りが、もどかしい主体の気持ちをくっきりと表現しています。
その中でも「ホント」が「ほんと」や「本当」ではなかったところが、主体の感情の色を表していると感じました。上句の具体がくっきりとイメージされるほどに、下句が迫ってきました。
素晴らしいお歌を、ありがとうございました。
>>[44]
うわー!
私の短歌にとてもとても嬉しい感想をありがとうございました。

ひらがな、カタカナ、漢字表記かはいつも割と気にかけて詠みたいポイントで、そこにひでさんが触れてくださった感想に、ただの自己満足を肯定していただいた心地です。
もう一回言っちゃいます。嬉しい!笑

今回は、パインアメを俯瞰する事がかなり難しいと感じたお題でした。
ひでさんの短歌はそういう意味で、雷に打たれた感がありました。
私からも素敵な短歌をありがとうございました、と言わせてください!
おこげさん
ご講評と選歌、お疲れさまでした。

「パインアメ」の兼題には意表を突かれましたが、自分の作歌上ではまず思いつかない、新奇な趣向の道具立てが出来、楽しませていただきました。

ご講評に関しては流石でして、蜜柑さんが仰る「読み物」に深く頷きつつ、こういう、人を惹きつける文章を書きたいんだよなぁ...と、その感性を心から羨ましく思っている次第です(^_^;)

詠まれている物事への造詣や、歌への寄り添い方ひとつとっても、勉強になるところが多くて、ちょっと悔しさもあったり(笑)

拙歌への評、ならびに<推し3選>に選んでいただき、ありがとうございます。
(選歌対象外)で参加している身からすると、評だけでもありがたいのに、この上のない贅沢で、恐縮でした。


ひでさん
最優秀おめでとうございます。


■パインアメ黄色の世界の使者としてあまねく家のテーブルの端に

少しコミカルかつキュートな日常の異化、というのでしょうか。

情景としては何でもない、どの家庭にもありそうな原風景を詠まれていますが、そこに差し色のように「黄色の世界の使者」という喩えを放り込むことで、歌にアクセントが生まれました。

ずっと同じ文字を見ているとゲシュタルト崩壊を起こすように、パインアメのあの形状や色をまじまじと見つめているうちに、何だか本当に異星物のような不思議な感覚に陥ります。

特に、スーパーなどで袋売りされているものって、「パインアメ」の文字の下にパインのイラストが丸く描かれていて、その表面は透化されて、丁度袋の中の個包装が所狭しと入っているのが見えるんですが、それが何だかパインアメの宇宙船のように思えてきて。

「使者」と言うからに、何かの命を受けてここ地球にやって来た(という設定)なのでしょうが、一体何者が、何の目的で、どのような企みを以て遣わせたのか謎を残したまま、既に「あまねく家のテーブルの端」に潜んでいるというじわじわとした侵食感が、結句の言いさしに表現されています。

ローカル色の強い(製造関係者、愛好家の皆さま、すみません)パインアメを全国的に広めようという目論見と読んで、テーブルの端にちょこんと置かれた様を思って、可愛らしくほっこりいたしました。


お気に入りは後ほど。
>>[46]
ご感想をいただき、本当にありがとうございます。
丁寧に読み解いていただき、感謝します。
パインアメの黄色、形状、庶民性から、台所SFXみたいな歌になりました(笑)。
大変遅ればせながら、以下お気に入りです。


■舌先でパインアメの穴撫でながらホントは言いたかったことを弔う(蜜柑さん)

本当に言いたかった言葉があるのに、躊躇って、恐くて、面倒くさくて、あるいは相手を思いやって、吐き出さず心奥に仕舞い込んでしまうということ、あります。

そうして溜め込んできたあれやこれやを抱えきれず、いつか相手と衝突したとき、自分なんかは度量が小さいので、きっと「あの時こう思っていた」と後から言ってしまうんですよね。
それで、「ならその時に言えばいいじゃん。後出しジャンケンだよね」って相手に切り返されて、ぐうの音も出なくて、より軋轢が酷くなる。

しかし作中主体は、呑み込んできた言葉たちを、そもそも負の遺産として飼い殺しするのでなく、生々流転の中の“亡きもの”と捉え丁重に追善供養します。
それは、一度は吐露しかけた意思としての言葉ひとつひとつの存在を否定してあげない、自身や言葉そのものに対して真摯に向き合うと同時に、相手のことを慮る温情でもあるように思います。

「舌先でパインアメの穴撫で」る行為がこの上なく慈愛に満ちていて、その受け皿としての「弔う」が、作中主体の強さも優しさも内包した言語感覚のようで、流石だなあと思いました。
>>[48]
なんかね、すごく嬉しい。
短歌を詠むにあたって、自分の軸みたいなものからブレない、みたいなことは大切にしたくて、だから、すごく胸熱になる歌評をいただきました。

ありがとうございます!

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