for the youngコミュの我慢すること、逃げること

君が、本当に辛いとき、苦しいとき。
眠りに落ちた後の、その夢の中でまでも苦しみを味わうほどに、辛いとき。

君は、何が何でも耐えようとするだろうか。
苦しみから逃げるほうを選ぶだろうか。

もしかしたら…どうしたらいいのか迷い、
抱えている苦しみを、さらに複雑なものにしてしまうかもしれない。

こういうとき、心は、すごく揺らぐものだよね。



…大人たちは、よく言うよね。
「我慢しなさい」って。

辛いことを我慢して、頑張っていれば、
心も、身体も、技術も、力がついて乗り越えられる。

我慢できなければ、力もつかない。
逃げてしまえば、それ以上の成長は望めないし、
何よりも、ちょっとした辛いことからも、すぐに逃げ出す「悪い癖」がついてしまう。

大人たちは、辛いことをたくさん経験して、
それをよぉぉく分かっているから、そう言っているんだ。


「我慢する」ことは、とても大切なことだ。
それは、間違いない。



だけど…
いつどんな時でも「我慢すればいいか」っていうと、そうじゃない。

本当に心が追い込まれているとき、
何をどうやっても希望が感じられないとき、
どれだけ時間が経っても、心が不安でいっぱいのとき、
眠れない日々が続くようなとき、

…そんなときに我慢を重ねれば、きっと君の心は深い傷を負うことになる。

我慢することは、素晴らしいことだけど、
時と場合によっては、残酷な結果を引き起こしかねない。

どれだけ耐えて、頑張って、知恵と力を振り絞ってみても、
明日が見えないほど、明日を感じ取れないほど辛いのなら、

そこから、逃げてしまえばいい。


え？　抵抗ある？
大丈夫。

孫子の兵法にも、こんな言葉があるじゃない？
「三十六計、逃げるに如かず」ってね。



我慢と逃避の間で悩んだら、こんなことを考えてみようよ。

君のいる場所、君の周りの人。
君が今、一生懸命やっていること。

それらが、君の心の奥を

ワクワクさせているのなら、
楽しくさせているのなら、
穏やかにしてくれるのなら、
奮い立たせてくれるのなら、

絶対に、そこから逃げちゃダメだ。

今やっていることが、確かに明日に繋がっていると感じられるなら、
今日という日を繋いでいくために、どうしても必要なら、
そこから逃げたらダメなんだ。

どれだけカッコ悪くても、なりふり構わず食らいついていくんだ。

なぜなら…そこはきっと、君の居場所で、戦場だからだ。
逃げてしまえば、絶対に後悔することになる。


逆に…
君のやっていることに、少しの満足感も喜びも感じられない、
周りの人から、少しの暖かさも感じられないようなら、

逃げることを、真剣に考えてみてもいいと思う。


我慢するとき、人は真剣になるけど、
逃げるときは、もっと真剣にやらなきゃならない。

いいかい？

本気で逃げて、
本気で次の居場所を探して、
本気になって「新しい自分の居場所」を勝ち取るんだ。



あと…我慢のちょっとしたコツを見つけたんで、君に教えてあげる。

ちょっと辛いとき、気持ちが乗らないときは、
「逃げちゃダメだ」と心で念じてみるといい。

こういうときって、「耐えること」を考えるよりも、
「勇気を出す」ことを考えたほうがいいみたいだ。


で…もっと辛いとき、気持ちが切れかかったときは、
「自分は、いつでも逃げられるんだぜ」と思ってみるといい。

思うだけで、口に出しちゃだめだよ。
余計な波風が立つから。

すると、不思議なことに…
急に開き直れて、腹を括れる。
もうちょっとだけ、ガンバれるんだ。



いろいろ書いたけど…
問題の鍵は「忍耐」じゃなくて「勇気」だと思う。

君が、たとえ小さくてもめいっぱいの勇気を奮い立たせることができれば、
明日に希望をつなぐことができれば、

どんな選択をしても、きっと大丈夫！

だから僕は、
君の勇気を信じて、応援するよ。