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LES HASUMIENS−蓮實 重彦コミュの『群像』の映画時評

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『群像』5月号の映画時評はエリック・ロメール監督の『三重スパイ』を取り上げています。

「残酷」きわまりないこの映画を、最後まで見続けることができるのだろうか


http://gunzo.kodansha.co.jp/10050/13574.html

http://www.eiganokuni.com/meisaku5-france/

コメント(64)

>>[23]

『秋のソナタ』は公開当時はワーストに入っていますが、今回はほめています。

初期の『不良少女モニカ』や『夏の遊び』と同列に近い扱いです。



確か蓮實さんは以前、ベルイマンのカメラについて発言していたように思います。それは、画面の中心に人物を据えるのが常だというものだったと思います。もちろんそれは批判として言われていたと記憶しておりますが、そういったある種型を越えられない「凡庸さ」というような見方だったのではないかと思いますが、それを越えて何かがあふれているのを、この映画に再発見したというわけなのでしゅうかね。確か静かな中にも気づかない緊迫感がみなぎっていた映画だと記憶していますが、もう一度見直してみたいと思います。

ベルイマンは初期がとてもいいと思います。挙げられている2作は記憶に残っています。
>>[26]


以前の蓮實さんは、初期のベルイマンは評価しているが、それ以降は評価していないように見えました。それは、映画以外のものを映画より優先しているからだと思われます。

「イングマール・ベルイマンであれば崩壊や失墜を意識の問題として主題化し、堕落や救済といった退屈な物語を生真面目に語りかねない」

なので、この映画にはそういった退屈な物語を越えるものを見出したのだと思われます。それはバーグマンとベルイマンの宿命的な遭遇かも知れませんし、この映画を蓮實さんが距離の映画と評している点かも知れません。


>>[24]


八百長レフェリーをフォールする怒涛の展開以降は、映画館は興奮のるつぼと化していました。
自尊心を獲得しようとして奮闘する人間たちを描きつつ、大恐慌時代と1980年代の初頭の不況を重ね合わせる意図も持っており、ご指摘通り多様性を含意した映画だと思います。
実際に立教で蓮見さんの授業を受けた人とか、極端な人いるからね、蓮見さんがあんまり評価してないと全く観ないとか(笑)
ベロッキオは観るのに、ベルイマン観ないとか(笑)

ただ、蓮見さんの評価って、相対的な評価が多いと思うのよ。世間一般の評価に対して、どうなか、と言う軸でさ。

例えば、ウィリアム・ワイラとマイケル・チミノなら、なんとなく、みんな「天国の門」は観てるけど、ワイラは観てない。
だけど、さあ、蓮見さんは、実際には、どっちを取ると思う?
本人も「エリック・ロメールは全部観たけど、ワイラは観てません」と学生に言われたら、

「観ろ馬鹿」
と言うんじゃないかなあ?
そんなわけで、多分、最近の若い人がベルイマンを観てなさ過ぎる事に、こりゃイカン、と思ってたんじゃないのかなあ?

とか、80年代の後半か90年代くらいに、今、ベルトルッチの「暗殺の森」を評価するのは馬鹿だ、みたいな事を言ってたと思うしさ、映画の評価なんて、そりゃあ、時と共に変わるでしょう(笑)

ねー。
>>[029]
こんにちは。
まさに蓮實氏をして後期ベルイマンの再評価へと向かわしめたのは今の若者の映画の原体験のあまりもの貧困さと無知への警鐘だとも思えます。
確かに映画批評の視点は時代の変遷の中で反復作用の賜物として変わるでしょう。然し、それは明らかに反動的特権を行使する輩を蔓延させた結果、蓮實氏はその無謀さへの憤りをエクリチュールの中で実践したのでしょう。
私も正直いってベルイマンの後期(特に『ある結婚の風景』の作為的自堕落さや『叫びとささやき』の審美主義への傾倒)には辟易させられました。それは初期のベルイマンの素晴らしさ(特に『夏の夜は三度微笑む』を頂点として『夏の遊び』や『危機』などの理不尽なまでの物語の稀少なる語り口)を若者に煽動的に鑑賞させる意味を込めての『秋のソナタ』の再評価であると考察します。バーグマンという女優をハリウッドからロッセリーニの時代に委ねようと試みたベルイマンの姿勢は初公開当時の私には少なからず刺激的でした。それはベルトルッチが『ラストタンゴ・イン・パリ』でマーロン・ブランドを起用し彼の映画遍歴を台詞として語らせた事と酷似した、苛酷なまでの映画史の残酷性の露呈だと思われます。
>>[030]

そうです。ベルイマンは初期の方が良いと思います。だけど、やはり「叫びとささやき」は観ないと、「奇蹟」と比較されるほどの映画なんだから(笑)

蓮見さんは、バーグマン嫌いなわけだけど、それでも、「ストロンボリ」とか「イタリア旅行」がリバイバルされた時には、ちゃんと、観なさい!! と言うわけで、なんでバーグマンなんだ!! アンナ・マニャーニじゃないんだ!! とは言わなかったもん(笑)
あの時の事を思い出しましたよ、今回は。

ベルイマンには、神的な救済や精神分析的な鏡がやたらに出てくる「真面目」な時期がありましたね。そこにはどこか映画が文学に犯され、運動性を失くしていく姿があったのではないかと私は個人的には思います。そこを一時期許せなかったのではないかと忖度しますが、まあ私はいつも言うように、蓮實さんの意図はどうでもいいというスタンスです。

運動性を失っていく映画を肯定することは、アメリカ映画のオルドリッチやペキンパーなどに光を当てんとしていた時期の彼には矛盾することだったでしょう。それなら、今心理劇的な親子の関係をじわりと映しだす『秋のソナタ』の表情のずれに何を見ることが私たちはできるのかと考えます。確かに『沈黙』や『野いちご』『鏡の中の女』などとは異なったベルイマンがいると思いますが、『秋のソナタ』ではなく、『叫びとささやき』のこしょこしょと聞こえてくる「こゑ」(心内語)は、俳優が画面に映っているだけではダメだったのかとか、いろいろ考えてしまいます。
>>[032]
私はベルイマンを表層的に観る行為に賛同する者です。理由はそれがドゥルーズの書く処の運動性を伴っているからに他ならない。
彼の神学性や心理学的描写など私にはあまりにも反動的行為として気にも止めません。
如何にも作為的な『ある結婚の風景』の顔の強度の貧困さには映画の運動性など希薄すぎて正直二度と目の当たりにしたくない。
それが文学的映画という範疇に入るなら無自覚にも自堕落さを露呈しています。
映画に観念を持ち込む事に徹底的に抗う事が運動性を増殖する事になるでしょう。
という事で良い例としてベルイマンではありませんが、古井由吉氏の一見心理学的描写を枢軸に見据えたかに見え実は極めて刺激的な観念を打破した『櫛の火』の運動感に満ちた官能的描写を神代辰巳監督が映像化した世評の悪い映画『櫛の火』の荒唐無稽とも謂えるラストの遊園地での三輪車と戯れる主人公を捉える長廻しには確かに運動性が横溢しております。
この映画は反心理学的で反審美主義を標榜しているが故にボリス・ビアンの『うたかたの日々』を意識した原作の骨子から映画は些かの差異を醸した分、軍配を挙げたい気がします。
それは古井由吉氏のこの原作を後期ベルイマンに喩え、神代辰巳監督作品を初期のベルイマンの官能的な傑作群に喩えるのです。これは極めて唯物的・表層的運動性を維持した考察です。官能的描写は常に運動性を露にします。
神代監督の『櫛の火』は未見です。古井さんの原作を映画化したというのだけでもとても気になります。どこかで探してみてみようと思います。官能性と運動性の関係については、もう一度じっくり考えて見ようと思います。
『群像』2月号の蓮實重彦氏の映画時評は三宅唱監督の『Playback』を取り上げています。


−この壮大な反復の実験からは貴重な差異が生れ落ち、スクリーンをまばゆく占領する−


http://gunzo.kodansha.co.jp/18928/19262.html
『群像』3月号の映画時評は予想通り、ウェス・アンダーソン監督の『ムーンライズ・キングダム』を取り上げています。

ーこの監督に撮りたいものを撮らせた合衆国の高度な文化的水準に、ちょっと嫉妬を覚えたー


http://gunzo.kodansha.co.jp/18928/19958.html

http://moonrisekingdom.jp/index.html
『群像』4月号の映画時評はレオス・カラックス監督の『ホーリー・モーターズ』を取り上げています。

−あくまで反動的な「聖なる器械」の擁護とは、鏡の至上権の回復にあったのだろうかー


http://gunzo.kodansha.co.jp/18928/20226.html

http://holymotors.jp/
『群像』5月号の蓮實重彦氏の映画時評はクエンティン・タランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざる者』を取り上げています。

−これを西部劇と思わなければ、存分に楽しむことができる−


否定的要素を五層もあげ連ねていながら、褒めています。


http://gunzo.kodansha.co.jp/18928/20617.html

http://www.sonypictures.jp/movies/djangounchained/
蓮實さんが言及しているtwitterの発言はこの二つ。


Michael Cimino ‏@Cimino1939 12月27日
I was watching John Ford films before Quentin was born / I've been studying Ford all my life / John Ford is no racist. / Quentin is wrong.

gilles jacob ‏@jajacobbi 12月27日
@Cimino1939 dear Michael, although not needed, I confirm John Ford was no racist at all. And you are a gentleman. Warm wishes, Gilles Jacob


(前略)無縁の赤の他人どものつぶやきらしい。
レオス・カラックスの復活は映画が21世紀にまで生き延びた証拠としてこの2013年が非常に重要な年に成りうる予感が漂っております。その期待を旨としてこの復活の狼煙とも思える作品を是非ともスクリーンで観たい衝動に駆られます。
タランティーノのジョン・フォード「hate」発言はPC的ネタというべきでしょう。彼の「ジョン・フォード愛」は『イングロリアス・バスターズ』で証明済みですから。http://d.hatena.ne.jp/jennjenn/20091130
ネタじゃないですよ。
本気だから蓮實先生もチミノも呆れ怒っているんでしょう。
タランティーノは、莫迦ですから。
ネタでフォードをレイシストと罵倒するとかありえないでしょ?
『群像』6月号の映画時評はワン・ビン監督の『三姉妹 〜雲南の子』を取り上げています。

−終わりの近づいた予感にいたたまれず、思わず終わるなと祈るしかない映画が存在する−


http://gunzo.kodansha.co.jp/18928/21369.html

http://moviola.jp/sanshimai/
『群像』7月号の映画時評は黒沢清監督の『リアル〜完全なる首長竜の日〜』を取り上げています。

ー映画における「説明責任」は、いかなるものであるべきなのかー


http://gunzo.kodansha.co.jp/18928/25175.html

http://www.real-kubinagaryu.jp/index.html
『群像』8月号の映画時評は、ミゲル・ゴメス監督の『熱波』(TABU)を取り上げています。


−撮り損ないのショットは一つとしてないのに、ここにはフィルムの運動感が欠けているー 



http://gunzo.kodansha.co.jp/18928/25902.html

http://neppa.net/
『群像』9月号の映画時評は、ロバート・クレイマー監督の『アイス』を取り上げています。

−いわゆる「68年」的なものと、人はいまどのように向きあえばよいのか−


http://gunzo.kodansha.co.jp/18928/26276.html

http://cinematrix.jp/RK/
アメリカ映画の「犯罪活劇」を論じて、久々に筆が冴えていましたね。
今後も毎回アメリカ映画を論じてほしいです。
ヨーロッパ映画はいりません(笑)。
『群像』10月号の映画時評は『ポルトガル、ここに誕生す ギマランイス歴史地区』(アキ・カウリスマキ、ペドロ・コスタ、ビクトル・エリセ、マノエル・デ・オリヴェイラ監督)を取り上げています。


−映画を見ることが贅沢な体験であることを、二十一世紀の人類はなお記憶しているだろうか−


http://gunzo.kodansha.co.jp/18928/26618.html


http://www.guimaraes-movie.jp/
『群像』11月号の映画時評は予想通りマルコ・ベロッキオ監督の『眠れる美女』を取り上げています。


−絶対的な映画作家の「力業」は、作品の出来不出来を遥かに超えてしまう−


http://gunzo.kodansha.co.jp/18928/26859.html

http://nemureru-bellocchio.com/

『群像』12月号の映画時評は予想に反し、ギョーム・ブラック監督の『女っ気なし』を取り上げています。


−編集の「残酷さ」をそうとは感じさせない驚くべき若い映画作家が出現したー



http://gunzo.kodansha.co.jp/18928/27382.html

http://sylvain-movie.com/#id65
『群像』1月号の映画時評はジム・ジャームッシュ監督の『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』を取り上げています。


ーヴァンパイアにとっての悲劇は、人類にとっては喜劇でしかないのだろうかー


http://gunzo.kodansha.co.jp/27915/27933.html

http://onlylovers.jp/
『群像』2月号の映画時評は誰も予測しなかったウェイン・クラマー監督の『スティーラーズ』を取り上げています。


ーこの出鱈目さのつるべ打ちには、近年のアメリカ映画にはごく稀な魅力がこめられているー


http://gunzo.kodansha.co.jp/27915/28383.html
『群像』3月号の映画時評は、またしても予想を裏切り、井口奈己監督の『ニシノユキヒコの恋と冒険』を取り上げています。


−繊細な演出と神の采配とが奇蹟のように同調すれば、こんな映画が生れ落ちるー


http://gunzo.kodansha.co.jp/27915/30219.html

http://nishinoyukihiko.com/
『群像』4月号の映画時評は、万田邦敏監督の『イヌミチ』を取り上げています。

−の「けったいさ」には、映画と見る者との距離の計測に必須の倫理がこめられている−


http://gunzo.kodansha.co.jp/27915/30760.html

http://inu-michi.com/
『群像』5月号の映画時評はデヴィッド・ロウリー監督の『セインツ -約束の果て-』を取り上げています。


ーここには映画だけが謳歌しうるロマンチシズムが、節度を心得てつつましく息づいているー



http://gunzo.kodansha.co.jp/27915/31387.html

http://www.u-picc.com/saints/
『群像』6月号の映画時評はジャ・ジャンクー監督の『罪の手ざわり』を取り上げています。


ー虎や蛇へと変身してみせる男女は、どんなけだものじみた人間たちよりも強くて優雅だー


http://gunzo.kodansha.co.jp/27915/31919.html


http://www.bitters.co.jp/tumi/
『群像』7月号の映画時評はウェス・アンダーソン監督の『グランド・ブダペスト・ホテル』を取り上げています。

−この架空の物語には、映画のフィクション的な真実がまがまがしく刻みこまれているー


http://gunzo.kodansha.co.jp/27915/35816.html


http://www.foxmovies.jp/gbh/
『群像』8月号の映画時評は、ワン・ビン監督の『収容病棟』を取り上げています。

ー「終わらない映画」と向かいあうことのまがまがしい二十一世紀的な魅力についてー


http://gunzo.kodansha.co.jp/27915/36352.html


http://moviola.jp/shuuyou/
『群像』9月号の映画時評は、たむらまさき監督の『ドライブイン蒲生』を取り上げています。

ーこに張りつめている神話的な簡潔さは、思いもかけず艶やかであるー


http://gunzo.kodansha.co.jp/27915/36753.html

http://drive-in-gamo.com/
『群像』10月号の映画時評は予想通りジョン・フォード監督の『静かなる男』を取り上げています。

−本当らしさの対局にあるこの映画のフィルム的な現実を、どう受け止めればよいかー


http://gunzo.kodansha.co.jp/27915/37498.html

http://mermaidfilms.co.jp/johnford/
『群像』12月号の蓮實重彦氏の映画時評最終回はジャン=リュック・ゴダール監督の「さらば、愛の言葉よ 3D」を取り上げています。

ー0.1%が99.9%を凌駕する事態に驚いていては、映画との関係など築けるはずもないー


http://gunzo.kodansha.co.jp/27915/38607.html

http://godard3d.com/
11月号が抜けていたので追記します。


『群像』11月号の映画時評はイーストウッドでもガレルでもなく、ギヨーム・ブラック監督の『やさしい人』を取り上げています。

ー卓抜な距離の処理が犯罪を無化してしまう高度な「残酷」さが、何とも素晴らしいー


http://gunzo.kodansha.co.jp/27915/37844.html

http://tonnerre-movie.com/index.html

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