ナターシャアトラスコミュのうつせみ（韓国映画）

なぁ～となく、ＣＳの映画専門チャンネルを観ていたら、次の映画の紹介ってとこで、なにやら聞き覚えのある声が…。そう、ナターシャです♪しかも、使われているのが韓国映画。ちょっと意外な気がして、チャンネルをそのままにこの「うつせみ」を観ることになったのでした。

ハナシの筋的には、ちょっと謎めいた青年が登場、彼は留守宅を狙い侵入しては、盗みをするわけではなく、そこで風呂入ったり洗濯したり料理したり…と何故か「プチ生活」タイムを過ごしてはまた出て行く、という内容。で、そんな中で忍び込んだ家にたまたま住人が残っていて、それは夫からの虐待で心身ともにボロボロになった女性、美しい彼女とその悲痛な状況にココロが動かされた青年は女性を家から連れ出し、一緒に流浪の空き家生活を繰り返し…なんてカンジでハナシが進んでいくのです。

で、そんな不思議な彼が留守宅のＣＤプレイヤーでＣＤをかけると、何故かどこの家でも決まってナターシャ、しかも同じ曲（笑）。
思わず「なんでやねん！」とつっこみたくなりますが。(~_~;)
んでも、映像がまず綺麗で、そのコマの流れもすごくスピーディなんですよね。でもって、音数が極端に整理されていて、主人公の俳優さん二人は殆ど言葉は発しなかったりしますし、そこでナターシャの歌声が流れると、ものすごく詩情豊かで存在感があるんですよね。その郷愁感タップリのうたごえが切なさを醸し出し、加えてアラビア語の響きが、不思議な物語の展開に「どこでもない感」を更に増していく…ってなカンジでしょうか。

いずれにしても、つかみどころのないようでいながら実際は見ごたえのある作品。なんでも国際的な映画際でも高評価なんだとか。機会があれば、ご覧になってはいかがでしょうか？！

※尚、肝心の劇中に流れるナターシャの曲はアルバム「Halim」収録の「Gafsa」。
音楽、ＢＧＭってのはもうこのナターシャの曲だけ、なんつー扱いですから、彼女の歌声がいかにこの映画のすばらしさに貢献してるかが、わかろうというもんでっす。