The Cool Jazz Collection.コミュの第8号　Stan Getz

■スタン・ゲッツ
「この世にはもう醜いものは十分あるから、私は美しいものを生み出していきたい」

この言葉を、ホットな「ビ・バップ」に比べれば抑制された「クール・ジャズ」で具体化させたスタン・ゲッツ。そのテナーサックスの“クール”な音色は、端整な叙情味と繊細で知的な感性にあふれていた。1961年に北欧から帰米し、『ジャズ・サンバ』などの一連のボサ・ノヴァ曲でミリオンセラーの大ヒットを飛ばし、世界的な「ボサ・ノヴァ」ブームに火を点けたのもゲッツだ。メランコリックな叙情性と澄明なトーンは、繰り出される即興演奏のなかでも決して壊れることはない。

▼魅惑のジャズ・アーティスト
“クール”で鮮烈なテナーサックスの巨星
『スタン・ゲッツ』
そのテナーサックスの音色は、ホットなビ・バップに比べれば端整な叙情味と繊細で知的な感性にあふれていた。世界的な「ボサ・ノヴァ」ブームに火を点けたのもゲッツだった。

▼クール・ジャズ・セッションズ
♪イパネマの娘
The Girl from Ipanema
Stan Getz (ts) Joao Gilberto (g, vo) Antonio Carlos Jobim (p) Tommy Williams (b) Milton Banana (ds) Astrud Gilberto (vo)

♪デサフィナード
Desafinado
Stan Getz (ts) Charlie Byrd (g) Gene Byrd (g,b) Keter Betts (b) Buddy Deppenschmidt (ds) Bill Reichenbach (perc)

♪ハウ・インセンシティヴ
How Insensitive (Insensatez)
Stan Getz (ts) Luiz Bonfa (g) Maria Toledo (vo) Antonio Carlos Jobim (p) Tommy Williams (b) Jose Carlos (perc, ds) Paulo Ferreira (ds)

♪ワン・ノート・サンバ
One Note Samba (Samba De Una Nota So)
Stan Getz (ts) Charlie Byrd (g) Gene Byrd (g, b) Keter Betts (b) Buddy Deppenschmidt (ds) Bill Reichenbach (perc)

♪オ・グランジ・アモール
O Grande Amor
Stan Getz (ts) Chick Corea (p) Ron Carter (b) Grady Tate (ds)

▼ジャズの歴史
レントパーティーのジャズ
―ブギ・ウギとストライドピアノ
1910年代後半から大都市の黒人居住区では、高騰する家賃を補うパーティーが開かれた。そこでの主役・ピアノから、シカゴでは“ブギ・ウギ”が、そしてストライドピアノが主流となったニューヨークからは、最初のジャズオーケストラも生まれた。

【2008年6月3日発売】
通常定価：1190円 (税込)