『アフロ・パンク』は全米で拡大中の黒人パンク・ロック・シーンのドキュメンタリー映画。
自分自身がアフロ・パンクである新進気鋭の監督ジェームズ・スプーナーのカメラは、
白人だらけのパンク・シーンに果敢に飛び込んだ4人のアフロ・パンク・キッズの葛藤の日々を赤裸々に追い続ける。
自分とは何か、人種とは何か…。知的で自意識が高く独立心旺盛なアフロ・パンカーたち。
黒人なのにパンクが好きという自分の特異な嗜好に正直であるが故に余儀なくされる二重のマイノリティー生活。
白人にも黒人にも受け入れられない孤独感。どこにも属せない漂泊感。異人種間恋愛の難しさ。
それらの逆境をDO IT YOURSELF(自分のやり方でやれ)のパンク精神をもって逞しく生き抜く様は、
人種を問わず自分の生きるべき道を探してもがく全ての若者の心を打つ。
世界中の50ヶ所もの映画祭に出品、招待され数多くの受賞を続ける。
パンク、ハードコアファン垂涎の初期Bad Brainsの初公開ライブ・シーンやFishbone、TV On The Radio、The Eternals、Dead Kennedys
といったアフロ・パンク・バンドを代表するアーティストへの貴重なインタビューもふんだんに織り交ぜ、
楽しみながら学べる高品位なロック・ドキュメンタリー・エンタテインメント(=ロキュメンタメ)作品である。