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ピーター・シンガーコミュのピーター・シンガー講演会

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こんにちは。

シンガー博士が来日して講演会をなさるそうです。

すべて予約は特に必要なし。参加費は無料だそうです。人の集まりがあまり良くなさそうなので、宣伝していただけるとありがたいです。

詳細は以下の通りです。

6月13日は動物の解放についても話されるそうです。14日(京都精華大学)はグローバリゼーション、15日(東京大学)は生命倫理がテーマです。
14、15日分の詳細はいただいていないので、興味のある方は直接、各大学の連絡先へ連絡して下さい。

大阪総合保育大学
開学記念
ピーター・シンガー 講演会
テーマ: 倫理的に生きる(通訳つき・サイン会あり)
日 時: 2006年6月13日(火)14:00 〜 (受付:13:30〜)
会 場: 城南学園総合体育館

ピーター・シンガー: 人間の生き甲斐、生きる意味は、金や名誉や権力の追求にあるのではなく、公利公益(社会幸福)の増進を目指す奉仕(ボランティア)の生活にある。シンガーは、東西倫理(キリスト教の愛、仏教の慈悲、儒教の仁など)の一致を目指す。

1946年、オーストラリア生まれ。31歳でモナッシュ大学教授。国際生命倫理学会初代会長。現在、プリンストン大学教授。
21世紀、地球時代の実践倫理の第一人者として、生命倫理、世界的飢餓の救済、環境保護、動物解放、グローバリゼイションなどの実践運動のリーダーとしても国際的に活躍。B.ラッセルの再来といわれ、現在世界的に最も影響力のある哲学者として人々の生き方を変え、世界を変えることに貢献している。
『実践の倫理』、『グローバリゼイションの倫理学』(以上昭和堂)、『人命の脱神聖化』(晃洋書房、近刊)など訳書15冊。

今回の訪日では、本学の他に以下の大学にて講演予定
京都精華大学 ・・・ 6月14日 TEL : 075-702-5119
東京大学   ・・・ 6月15日 E-mail : coe21@l.u-tokyo.ac.jp

大阪総合保育大学  
大阪市東住吉区照ケ丘矢田2-22-2
TEL 06-6702-0320

交通アクセスについては下のサイトをご参照ください。
http://www.jonan.ac.jp/gakuen/access.html
http://www.jonan.ac.jp/gakuen/map.html

シンガー教授の人と思想 −−ご挨拶に代えて                           
大阪総合保育大学学長
山内友三郎

此の度、シンガー教授の講演会を開き、皆様のご来駕をお待ちするに当たり、皆様のご理解の一助ともなればと念じて、僭越ながらシンガー教授の倫理と実践の一端をご紹介申し上げたいと存じます。シンガー教授には本学設立の趣旨に賛同して、遥かにオーストラリアから来日、私たちのためにお話をして戴くことになりました。本学にとりまして誠に光栄なことでございます。ここでシンガー教授の倫理学の解説をかねて、先生の実践の一端をご紹介させていただきます。

倫理学上のシンガー説は、社会幸福説としての公利(功利)主義といいます。公利主義は昔は「最大多数の最大幸福」をモットーとして、「どのようなコースをとれば良いか」という行為の善悪を決める基準として、関係者の最大の幸福に繫がることが善い行為、反対が悪い行為とみなされました。公利主義の始祖ベンサムは人類の幸福を減らして人類を不幸に落とし入れるようなこととして、イギリスなどの強国による植民地支配に反対して世界連邦を唱えたり、監獄で人々を苦しめるような施設などの改善を図ったり、さらに動物に対する虐待にも反対し、動物保護の先駆者にもなりました。このように人類(及び有情の動物を含む)を苦しみから救って、幸福を増やすことを唱えて実践をしました。

シンガーはベンサムの公利主義を現代に復活させて、今飢餓に苦しむ人々(世界の飢餓人口は約8億3千万人)に援助の手を差し伸べるべきだとして、運動に携わってきました。26歳の時に「飢餓、富裕、モラル」という有名な論文を発表して、これが現代倫理の方向を変えて、世界の哲学者を実践問題に取り組むようにさせる原動力になりました。この思想は理論上生まれたものではなく市民運動と連携して、市民運動のなかから生まれたものです。今人類の貧富の格差は広がるばかりで、人口100人の地球村を想定すると、100人のうち金持ち20人と貧乏人20人との所得比は74対1です。つまり豊かな20人の中にいる私たちが一日740円で生活しているとした場合、貧しい20人の人たちは一日1円で生活しなければならないのです。これでは食べて行けません。私たちが便利で贅沢でエネルギーを大量に浪費する生活を送っている時、その裏側では犠牲になってますます悪くなる環境のなかで飢えている人たちが数え切れないほどいるのです。

シンガーのもう一つの実践運動は動物の解放であります。これは人間でも動物でも苦しみは苦しみであって、苦しみを見過ごすことは良くないので、それが出来る人は手を差しのべて、動物を保護すべきだ、というものです。海外では、日本人は「クジラを殺して食う」といって批判されることがあります。ところがアメリカの影響で始めた肉食が日本でも普通の食生活になりましたが、江戸時代の日本人は肉を殆ど食べずに、貧しいながら環境を破壊しない「人間と自然との共生」の生活をしていました。今この地球村では13億頭の食肉用の牛が飼われて膨大な穀物を消費しています。これは食糧不足と環境破壊の大きな原因となっています。最近も日本はアメリカから食肉の輸入を迫られていますが、この問題の一番良い解決法は日本人がご先祖様を見習って、肉食を減らすことです。現在米、英、豪などの先進国では動物解放の運動が広がり、菜食主義も次第に普及して、シンガーは「動物解放の父」といわれています。本がベスト・セラーになったこともあり、シンガーは世界的に有名になり、オーストラリアでは非常に尊敬されています。

シンガーのもう一つの実践は生命倫理ですが、簡略化して言うと、人間を病苦から救おうということです。昔の日本でも「医は仁術」といいました。例えば人命至上主義の考えにもとづいて病人に延命治療をして、それが病人と周囲の人間を不必要に苦しめる場合には、苦しめることは悪いとみなして、苦しめることを止めなければなりません。医療は人類の苦痛を減らすためにある、というのがシンガーの基本的な立場です。

もともとシンガーの先祖はオーストリアのウイーンの教会の歌手(シンガー)で、シンガー家はユダヤ系の富裕なインテリ階層で、祖父は有名な学者で教育者でした。ところが祖父母4人のうち、3人までがナチのために迫害にあい、強制収用所で消えてゆきました。シンガーの両親は辛うじて迫害を逃れて豪州に移住し、父は商人で、母は医師でした。シンガーはメルボルンで生まれて、メルボルン大学を卒業してから、ヴェトナム反戦運動に参加するなど、実践運動に打ち込みました。その後イギリスのオックスフォード大で20世紀を代表する公利(功利)主義の倫理学者、ヘアのもとで、実践問題の解決のための倫理学を研究しました。そしてアメリカの大学で教えたときには短期でしたが、アメリカの思想界に大きな影響を与えました。シンガーは31歳の時にメルボルンのモナッシュ大学の哲学の教授になり、同大の「生命倫理センター」の所長となり、このセンターからは多くの有名人が巣立っていきました。例えばケアの倫理のH.クーサ博士、オックスフォード大学のJ.サバレスク教授、わが国の浅井篤博士などがいました。(このセンターには、あまり有名でない私自身も参加し末席を汚していた。その後私は同大の日本研究センターに移り環境倫理を研究しました。)

第二次大戦のもたらした惨禍は、シンガーの倫理に深い影をなげています。現在ただいま世界は核の脅威にさらされ、戦争は絶えず、無数の人たちが殺され、貧困にあえぎ、飢えに悩んでいます。どうすれば人々をこれらの苦しみから救うことができるでしょうか、私たちの「宇宙船地球号」にも環境悪化からほころびが出ている状況です。シンガーは近著『グローバリゼイションの倫理』(地球一体化のなかの生き方)で、環境危機を回復し、世界平和実現に近づく方法を論じています。この問題は私たちにとっても他人事ではなく、今日の人類全体の課題であって、この問題の解決に人類の存亡がかかっています。

少しでも幸福な社会の実現を目指し、少しでも幸福な世界のために貢献すること。これが私たちの生き方であり、私たちの倫理であります。よい教師、よい保育者になるにも、この倫理が基本です。教師に与えられた使命は、良い社会人を育てて社会のために貢献することであります。人類愛から、少しでも社会の幸福を目指そうとするシンガーの倫理は、キリスト教の愛、仏教の慈悲、儒教の仁などの倫理に通じるものであり、シンガーの理論と実践は、奉仕(ヴォランティア)の精神によって貫かれているといえるでしょう。

コメント(2)

6月14日の京都精華大学での講演会ですが、
16:30〜だそうです。

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